完璧主義をやめて仕事や人間関係の悩みから解放される方法

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「完璧主義」と聞くと、妥協せずに納得するまで取り組む頑張り屋さんというイメージがありますが、完璧主義の傾向が強ければ強いほど、とても息苦しい人生を歩むことになってしまうのです。

完璧主義の傾向が強くて悩んでいるのであれば、克服する方法はあります。

ただし、完璧主義をやめるためには、これまでの価値観を変える必要があります。そして、取り組み方も少しずつ変えていかなければなりません。

完璧主義を克服することができると、きっと心の重荷がはずれて気持ちが楽になり、より充実した人生を過ごすことができるようになるでしょう。

「完璧主義をなおしたい…」と悩んでいる方はぜひ今回お伝えする方法を実践してみてください。きっとあなたの人生は良い方向に向かうでしょう。


1.なぜ完璧主義はいけないことなのか?

完璧主義の人
完璧主義の人の特徴には

  • 失敗したら評価されない
  • 結果を出さなければ自分の価値を確認できない

という点があげられます。

そうなった原因の多くが、幼い頃の育てられ方が関係しています。

完璧主義の方は、テストでミスをして失点すると怒られた経験や、100点を取ることが当たり前だという環境で育ったという記憶があるのではないでしょうか?

このような中で育っていくと、しっかり結果を出さなければ両親の愛情を受けられないため、結果にこだわるようになり「承認欲求」が強くなっていくのです。

完璧主義の人は、ストイックに目標に向って努力を続けることができるという素晴らしさがあります。
一方、失敗を怖れる傾向が強く、そのためにプレッシャーやストレスを感じやすく、パフォーマンスを発揮しにくい心理状態に陥ります。

また、そういったストレスをため込みやすいので、うつ病なども発症しやすくなるのです。

100点を取らなければ、他の結果はすべて0点と同じという極端な価値観も見られるため、実際に失敗してしまったり、失敗する危険性が高まると、問題と向き合うことを放棄して、投げ出してしまうこともあります。

また、自分に完璧を求めるため、周囲にも同様に完璧を求めがちになります。

自分が正しいという思いが強いため、他人の欠点や悪いところが気になり、そんな相手の主張を受け入れず、自分の主張を通そうとします。
意見が衝突することは決して悪いことではないのですが、相手は協調性が感じられないために反発心が強まり完璧主義の人から離れていきます。こうして周囲との人間関係が壊れ、孤立していくのです。

さらに、タスクを他人に任せられないため、すべてを抱え込んでしまい、やるべきことが多くなってしまう傾向もあります。

常に忙しい状態にあって、提出期限に遅れたり、重要なタスクに取り掛かることが後回しになってしまうこともあるのです。要領が悪く、物事に優先順位がつけられないのも完璧主義の人の特徴です。

そのため、仕事は上手く進まず、人間関係は悪化し、強いストレスがかかるので、完璧主義の人はとても困難な人生を歩まざるを得なくなってしまいます。

こうしたことから、完璧主義はあなたにとって辛い人生を送ることになってしまいます。そのため、できれば改善していきたいところです。

完璧主義がもたらすもの

  • 承認欲求が強くなる
  • プレッシャーやストレスを感じやすくなる
  • パフォーマンスを発揮しにくくなる
  • 周囲との人間関係が壊れ、孤立していく
  • 仕事がうまくいかず人間関係にも支障が出る

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2.完璧主義をやめる方法

完璧主義については、幼い頃から思い込んできたことで潜在意識まで刷り込まれている価値観ですので、それを否定することは容易なことではありません。
自分自身の根幹を否定することになってしまうからです。

ですから完璧主義を克服するためには、時間をかけて少しずつ改善していくようにしていきましょう。

2-1.失敗することも重要だという認識を持つ

改善すべき点のひとつが、「失敗の解釈」になります。

あなたは「失敗してはいけない」と常に考えて行動していませんか?

「失敗するということは、自分の能力が低いからであり、失敗すると自分は必要とされない存在になってしまう」という思いが、失敗に対しての恐怖心に繋がっています。
周囲の目がとても気になり、失敗した姿を絶対に見せたくないというのも同じ理由でしょう。

しかし、失敗は能力が低いからではなく、取り組みの内容に問題があったからです。

やり方の問題なのです。失敗しても、やり方を工夫し、努力を積めば成功に繋げていくことができ、自らも成長することができます。

アメリカの実業家で、フォード・モーターの創設者であるヘンリー・フォードの言葉に

失敗とは、より賢く再挑戦するためのよい機会である。まじめな失敗は、なんら恥ではない。失敗を恐れる心の中にこそ、恥辱は住む

というものがあります。

「失敗は悪いことではなく、自分を成長させてくれる貴重な機会」である、というような認識を持つことで、今まで感じていたプレッシャーやストレスから解放され、気持ちを楽にしていろいろなことに挑戦できるようになるのです。

どんな偉人も失敗を経験していない人はいないでしょう。

むしろ失敗し、それを糧にしたからこそ偉業を成すことができたと考えるべきです。失敗は、前に進むためにとても重要な役割を持っているのです。

また、周囲の人も他人の失敗など長く記憶していないものです。
自分が気にするほど、周囲は失敗を気にしていないものだと、割り切ってしまってもいいのではないでしょうか。

失敗して自信を失ったことで、問題を投げ出してしまったら、失敗は失敗で終わってしまいます。

アメリカの思想家エルバート・ハバードの言葉に

人生で成功できない人に共通しているのは、せっかくの失敗を経験として生かすことができないことである

というものがあります。

ぜひ失敗の解釈を変えて、そこから謙虚に学ぶ姿勢を大切にしていきましょう。

どうしても失敗が怖い人は以下の記事もあわせてお読みください。

失敗するのが怖いあなたに捧ぐ|失敗を恐れる理由と今すぐできる対処法

2-2.優先順位をつけて取り組む


完璧主義の人はあらゆることを自分で解決しようとします。しかしそれは結果的に自分を追い込んでしまいます。

時には他人の協力を求めることが必要ですし、部下に任せる場面も出てきます。
そして、他人に任せるときには完璧を求めてはいけません。自分がやった方が上手くできたという不満を持つこともNGです。

周囲の協力があればこそ、最も重要なタスクに自分の力を集中することができるのです。

もしすべてのことを自分だけで取り組んでいたら、重要なタスクに取り組む時間も減り、他のタスクも中途半端になってしまいます。
そう考えると、タスクを他人に任せたことで、トータルでは大きなプラスを生んでいます。

他人に任せたタスクの完成度は8割ほどで、十分満足すべきです。
「なぜ完璧でないのか」「どうすればより完成度が増すのか」といったことを指摘する前に、とにかく協力してもらったことに感謝をしましょう。

これにはまず、取り組むべきタスクの優先順位を把握していなければできません。
自分がすべき最も重要なタスクは何のかを把握し、優先順位の高いものから取り掛かることにしましょう。

また、完璧になるまで取り組んでいたのでは、無制限に時間を費やすことになり、他のタスクに支障が生じてきます。「どのくらいの時間をかけるのか」、「どのくらいの完成度で満足するか」を事前に決めておきましょう。

元経団連会長の土光敏夫さんの言葉に

60点主義で即決せよ。決断はタイムリーになせ

というものがあります。

また、「人を動かす」の著者として有名な自己啓発作家のデール・カーネギーは

難しい仕事から始めなさい。簡単な仕事は勝手にかたづくでしょう

と述べています。

優先順位を決め、完成度の合格点を下げることを習慣にすることで、完璧主義を少しずつ克服していくことができるのです。

それで仕事の質が落ちるわけではありません。速く動くことで推敲の時間も増し、改善に時間を割くことも可能です。仕事の質は上がると考えるべきです。

2-3.完璧は幻想だという認識を持つ

そもそも完璧な人生を歩んでいくことなどできるのでしょうか?

子供の頃の学校のテストと人生は違います。
テストでは満点を取ることも簡単だったでしょうが、人生では思いがけない困難もあるでしょうし、高いハードルもあります。それを完璧にクリアしていくことは至難の業です。

もちろん向上心を持つことは大切ですし、そのために自分を磨くことも必要なことですが、完璧を追及し過ぎて、それに束縛されると自分を追いつめるだけになってしまうのです。

完璧な人生を歩むことは、理想かもしれませんが、同時に幻想でもあります。幻想はいくら追い求めても掴むことはできません。

フェイスブックCOOのシェリル・サンドバーグの言葉には

なにもかもすべてやろうとしたり、すべてが正しく行われることを期待していると、いつかは失望するはめになります。完璧主義は敵です

とあります。

また、アメリカの思想家ラルフ・ウォルドー・エマーソンは、

完全を求めることは、人間の心を悩ませる、この世で最悪の病である

と述べています。

自己啓発し、より社会に貢献できる力を身に付けていくことは尊いことですが、完璧を求めて生きていくことは周囲にも自分にも弊害をもたらすのです。

そのため「完璧など幻想なんだからそれを求めても仕方がない」という割り切り必要です。その認識が、自分自身に対し過度に期待することを予防してくれます。

また、他人に対しても完璧を求めることはなくなっていきます。相手の悪いところばかりが目についていた状態から、気づかなかった長所を発見できるようになるかもしれません。

さらに、他人の意見を受け入れる余裕も生み出してくれることでしょう。

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まとめ

このように完璧主義は、メリットよりもデメリットの方がはるかに多くあります。

もしかすると完璧主義であったとしても、これまではそれで上手くいっていたかもしれません。
しかし、今後は大きな問題に直面する可能性があるのです。完璧主義の傾向が強いと感じたら、今から少しずつ改善していきたいですね。

完璧主義が克服されると、自分にも、周囲にも優しく接することができるようになります。失敗を怖れず、新しいことにも果敢にチャレンジしていくことができるのです。結果としてこれまで以上の成果に繋がっていくはずです。

感じるストレスも軽減され、人間関係も良好になります。自分が変わることで、世界も、未来も変わるのです。焦らず少しずつ自分の価値観を変えていき、完璧主義を克服していってください。

※完璧主義のあなたは以下の記事もきっと役に立つはずです。ぜひご覧ください。

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