【図解付き】コーチングとは何か?その全てをわかりやすく解説します

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世界的優良企業の約35%のCEOや役員、日本でも上場企業の約12%の経営者や役員がコーチをつけているということをご存知でしょうか?

海外やスポーツ界ではコーチをつけることは常識となっていますが、日本ではまだまだコーチングについて知られていないのが現状です。

そのため、「コーチングって何?」「本当に効果があるの?」「なんだか怪しい」といったイメージを持っている方が非常に多いです。

達成したい目標を持つビジネスパーソンや、老若男女・職業問わず「自分らしく生きたい」と考えている人々も同じようにコーチをつけるべきだと考えています。

もしあなたが「コーチングについて知りたい」ということであれば、本記事を読むことで理解は深まり、一歩踏み出すことになるでしょう。

1.コーチングとは?

コーチ(coach)とは、本来「馬車」という意味です。
交通手段の一種ですが、馬車の目的は「大切な人をその人が望むところまで送り届ける」ことになります。

また、国際コーチ連盟では、コーチングについて以下のように定義しています。

『コーチングとは、クライアントが公私において充実した結果を生み出す助けとなるような、継続的なパートナー関係である。コーチングという過程を経て、クライアントは学びを深め、パフォーマンスを改善し、人生の質を向上することができる。』

-  国際コーチ連盟(International Coach Federation=ICF) –

つまり、コーチングとは、「クライアントの目標達成を支援する」ことで人生の質を向上させることとも言えます。

もっと分かりやすく言うと、コーチングとは、クライアントが心から望んでいることを実現し、クライアントが決めた行動を最後までやり通せるようにサポートすることです。

コーチングは通常、クライアントとコーチの1対1の対話方式で行われます。
この対話の中で現状と目標のギャップを埋めていくための支援を行っていくのです。

コーチングとは?

「目標達成を支援する」というと漠然としていますが、例えばビジネスマンであれば

  • 仕事のパフォーマンスを高めたい
  • モチベーションを上げたい
  • タイムマネジメント能力を向上させた
  • 社内でのコミュニケーションスキルを向上させたい
  • 転職・独立をしたいがどうすればいいか悩んでいる

といった目標や課題解決にフォーカスします。

他にも

  • 悪い習慣をやめたい
  • ネガティブな自分を変えたい
  • どうしても達成したい目標や夢がある
  • 人生の目標を見つけたい
  • 人の目を気にせず自分らしく行動したい
  • 親子関係を改善したい

などなど、コーチングは様々な場面で活用することができるのです。

2.コーチングの効果やメリットについて

コーチングを受けることのメリットについて詳しく見ていきましょう。

2-1.自主性を高めることができる

コーチングは基本スタイルとして、「コーチ」と「クライアント」の1対1で行われます。

対話形式ですが、基本的にはコーチはクライアントに対して「教える」「指導する」「アドバイスする」といったことは行いません(たまに教える(ティーチングをする)こともあります)。

コーチが行うことは「質問する」ということと、クライアントの話を「聴く」ということです。そうすることで、クライアントの自主性を高めることができるのです。

例えば、「仕事に対するモチベーションを上げたい」というテーマであれば次のようなやりとりになります。

クライアント
最近仕事に対してモチベーションが上がらないんです。
コーチ
モチベーションが上がらないんですね。それは具体的にどういった感じなのでしょうか?
クライアント
そうですね、毎日同じ仕事の繰り返しなので、やる気が出ないという感じです。
コーチ
なるほど。では、その気持ちがどうなれば良さそうですか?
クライアント
やはり楽しいと思って仕事をしたいですね。
コーチ
いいですね!そのためにどんなことをやってみたら良さそうでしょう?
クライアント
そうですね、目の前の仕事だけでなく大きな目標を立てて仕事をしてみるといいかもしれません。

人は質問をされることで頭の中で「自己対話」が行われます。
自己対話が行われることで「気づき」が得られ、問題を解決するための必要な思考や行動が生まれるのです。

コーチング

そして、クライアントがやるべきことはクライアントが決めることになります。そうすることで責任感を持ちコミットする力が身につくのです。

もし仮にコーチから「仕事を楽しくするにはこうすべきだ」なんて言われたらどうでしょう?

きっと「何も知らないくせに」と思い、それをやろうとは思わないはずです。

仮にコーチからアドバイスをもらうことで成果が出たとしても、クライアントは今後も困ったらすぐに他人を頼るようになります。これでは本当に成長しているとは言えません。

大切なポイントは「自分で自分の内側にある問題に気づく」ということと、その問題を解決するために何をすべきか「自分で考える」ということです。

コーチは質問をし、クライアントの話を受け止めることで、そういった「自己対話」のきっかけを作ってくれます。

クライアントは自然と自主性を高めていく」ことができ、自発的に考え、動けるようになります。
そして、モチベーションも高まり、どんどん目標の達成が早まっていくのです。

自主性を高めることができるからこそ、コーチングは、様々なジャンルの人たちに効果を発揮することができます。

2-2.自分ではわからない本当の問題に気づくことができる

あなたがコーチングを受けることで、自分の内側にある問題に気づきます。

そして、「その問題を解決するためには何が必要なのか」を問われた時に、これまで取り組んでこなかった行動や避けてきた行動の必要性に気づくことになります。

コーチングによって、限定的だったクライアントの発想は広がっていくのです。

例えば、あなたが「会社でもっと活躍して売上をアップさせたい!」という目標を持っていたとしましょう。

自己啓発書やネットなどで、仕事で成果を出す方法を調べたりすると

  • 仕事をタスク化しよう
  • 売れない原因を分析しよう
  • 優先順位を決めよう

といったことが出てきます。

しかし、こうしたテクニックは全ての人に共通するものではありません。

あなたがこれまで上記のことはやってきたのに成果がでない場合、もしかしたら他人の協力を得なかったからなのかもしれません。

実際にこれまで以上の成果を求めるためには、個人の力だけでなく、自分からもっと積極的に周囲の人たちとコミュニケーションを取り、先輩や上司など周囲の人の協力を得ることが必要なのかもしれません。

「自分1人でなんとかしよう」とするあなたは、コーチングによって「他人の協力を得なければならない」という、これまで避けてきた自分に向き合う必要があることがわかります。

こうしたことは1人で悩んでいても決して気づくものではありません。

最近流行りのパーソナルトレーニングも同じでしょう。

ダイエットに関する方法は山ほどありますが、結局その人の持つ問題に適した方法がわからないからトレーナーをつけるのです

コーチングを受けることは、新しい視点を得ることができます。この気づきが自身の成長に繋がっていくのです。

2-3.本質的な変化を起こすことができる

今まで自分では避けていたものや、見たくなかった自分の内側と向かい合い、そこに価値を見出すことができるということは、今まで無駄だと思っていた行為や、環境、人に対しても価値を見つけることができるようになります。

こうしたことは、コーチングによって単に今の行動を変えるだけでなく、人として「本質的な変化」を起こすことになります。

例えば、周囲の協力を得ることがわかった場合、相手の話しをしっかりと聴くという姿勢になるでしょうし、それによって相手と信頼関係を築くこともできるようになります。

人によっては、仕事ばかりで家族との時間や自分の時間をおろそかにしていたことに気づくかもしれません。

しっかりと自分を見つめ、より幸せになるために自分の足りない部分を補おうと考え、行動することで、ワークライフバランスも良くなっていくでしょう。

本質的な変化とは、その人の行動だけでなく、「あり方」が変わることで、その人から生み出されるものの全ての質が変わるということです。

本質的な変化は、これまでの過去の単なる延長線ではなく、自分にとって本当に大切なことは何かを問うことから生まれてくる変化であり、あなたの目標達成において必ずや大きな役割を果たすでしょう。

3.コーチングの進め方と形式

3-1.コーチングの進め方

コーチングはコーチによって質問を行うことで進められますが、ここでは最もオーソドックスなGROWモデルという進め方をご紹介します。

GROWモデルとは、「Goal(ゴール、目的)」「Reality(現状)」「Options(選択)」「Will(意志)」のそれぞれの頭文字「G・R・O・W」を並べた名称になっています。

①クライアントの持つ目標をまずは明確にし(Goal)
②現状(課題)を明らかにします。目標と現状のギャップを明確にすることで(Reality)
③ゴール達成に必要なもの(人、時間、お金、情報等)を明確にします(Options)
④そして、実際に必要な行動を促します(Will)

GROWモデルで進めることで、現状と目標を明確にし、そのために必要な行動計画を策定し、実行に移すことができるのです。

先ほどのセッションを例に出すと以下のようなかたちになります。

クライアント
最近仕事に対してモチベーションが上がらないんです。(現状:R)
コーチ
モチベーションが上がらないんですね。それは具体的にどういった感じなのでしょうか?
クライアント
そうですね、毎日同じ仕事の繰り返しなので、やる気が出ないという感じです。
コーチ
なるほど。では、その気持ちがどうなれば良さそうですか?
クライアント
やはり楽しいと思って仕事をしたいですね。(目標:G)
コーチ
いいですね!そのためにどんなことをやってみたら良さそうでしょう?
クライアント
そうですね、目の前の仕事だけでなく大きな目標を立てて仕事をしてみるといいかもしれません。
コーチ
それはいいですね。そのことについて、誰かの力を借りることはできますか?(選択:O)
クライアント
同じ部署で活躍してる先輩がいてるので相談することで、何か良いアドバイスがもらえそうです。
コーチ
では、最初に何をやりますか?
クライアント
明日職場に行ったら先輩に時間をいただいて色々聞きたいと思います。(意志:W)

実際はこれほどシンプルに話は進むことはありませんが、このようにGROWモデルを使うことで自然とクライアントを行動する道筋へと導きます。

とはいえ実際には、この通りに進まないことも多くありません

目標を決めたからといってそこに向かってまっすぐ進んでいけるクライアントばかりではないからです。

例えば、クライアントが心理的なバリアを持っていると、わかっていても行動ができなかったり、乗り越えられないこともあります。

そのため、コーチングの進め方はその時々で変わるということを知っておくべきでしょう。

3-2.コーチングの形式

コーチングは個人に対するもの以外に組織内で用いられることも多く、部下育成や組織のマネジメントにおいて重要なコミュニケーションとして求められるようになっています。

また、企業の役員に対して行われたり組織内の一社員に提供されることもあります。

コーチングが行われる環境も様々であり、対面で行うケース以外に電話やskype、ZOOMなどオンラインでコーチングをする方法もあります。

対面の場合、場所はオフィス以外に会議室やクライアント家、喫茶店、ホテルのロビーなどいろいろな選択肢が考えられます。

直接顔を合わせてコーチングを行うため、お互いの表情や雰囲気を感じることができるので安心感があります。
一方、移動の手間や時間の制約が生まれてしまうというデメリットもあります。

オンラインでのコーチングは場所と時間の制約がないだけでなく、自宅でゆっくりと受けられることやコーチの顔が見えないということから自分自身に深く向き合うことができるというメリットがあります。
コーチングは「答えはクライアントの中にある」という考えによって行われるため、自分の内面に向き合うことができるのは非常に大切なことです。

それぞれどちらがいいかはコーチングの対面とオンラインの違いは?どっちがいい?で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

こうした様々な枠組みの中でコーチングが行われますが、どのような形であってもコーチとクライアントが意図的に恊働関係が築かれていなければ本来の効果を発揮することがきません。

ですので、コーチングを受けるにあたって、コーチとクライアントの信頼関係というものは非常に重要になるのです。

4.コーチングと他のアプローチとの違い

クライアントへのアプローチとして、コーチングの他にティーチングやカウンセリング、コンサルティングといったものがあります。

混同される方も多いので、それぞれの違いについて知っておきましょう。

4-1.コーチングとティーチングの違い

ティーチングとは、そのまま「教える」ことを意味します。学校の授業をイメージしてもらうとわかりやすいでしょう。

できる人ができない人に知識や技術を伝える、それがティーチングです。
そのため、ティーチングされる側は一方的に話を聞き、それに従って行動します。

自分で決めるのではなく、一方通行のコミュニーケーションになるため、自発的に考え行動するという力を養うことが難しくなります。

4-2.コーチングとカウンセリングの違い

コーチングとカウンセリングを混同している人が多いです。

コーチングはクライアントの心の成長を扱い、カウンセリングはクライアントの心の健康を扱うものです。

そのため、コーチングのクライアントは、仕事をこなすことに問題がなく、医師の治療が必要なうつ状態になっていない人です。

例えば、

  • もっと成長したい
  • コミュニケーションスキルを上げたい
  • 人間関係を良好にしたい
  • 親子関係を改善したい

といったものは、「現状をもっとよくしたい」とポジティブであり、未来志向であるためコーチングが適しています。

一方でカウンセリングは「癒しのステージ」とも呼ばれており、過去のトラウマを払拭していくためにどうサポートしていくべきなのかということがメインになります。

クライアントは潜在意識に刻まれている問題を把握できておらず、混乱しており、心理状態がネガティブなのが特徴になります。

  • 何もやる気が起きない
  • いつも不安で心配
  • 嫌な記憶が頭から離れない

精神的に落ち込んでおり、頭の中が混乱している状態であれば、カウンセリングを受けるべきでしょう。

コーチングとカウンセリングの違い

どちらのクライアントも、ここからどうしていいのかわからないという迷いの中にありますが、心理状態がポジティブなのとネガティブなのでは、対応も大きく変わってくるのです。

こらの違いについては「コーチングとカウンセリングの違い・共通点は?自分に合ったほうを選ぶ方法」で詳しく解説していますので興味のある方はご覧ください。

4-3.コーチングとコンサルティングの違い

コンサルティングはビジネスの現場で活用されます。

コーチングもコンサルティングもクライアントの行動変容を目的としますが、そのアプローチの方法が違います。

コンサルティングはクライアントから現状をヒアリングをし、「解決策」を提案します。

コーチングは自ら解決策を見いだせるように、気づきを与えるのでしたよね。なので、こうした点は大きな違いとなります。

そのため、今すぐ目の前の解決方法を知りたいという場合であればコンサルティングは有効でしょう。

5.コーチングが役に立つ人、役に立たない人とは?

私たちは多くの方にコーチングを知ってもらい、提供したいと考えていますが、残念ながらコーチングが役に立たない人もいます。

例えば、「別に今の自分を変える必要はない」と考えているのであれば、コーチの質問に対しても、真剣に自分の内側にある問題に目を向けようとはしないでしょう。

現状に満足している人には、コーチングは効果がありません。

また、会社の方針で、無理やりコーチングを受けさせられる場合などにはこういった抵抗が生まれることがあります。

「なんで自分がコーチングを受けなければならないんだ?」という疑問が強ければ、やはりコーチの声は届かないでしょうし、自分の本音も出てきません。

自らが「本当に変わりたい」という意識がないとコーチングは機能しないのです。

また、コーチから解決策を教えてもらおうという姿勢の人もコーチングはおすすめしません。
それはお伝えした通り「ティーチング」になるからです。

あくまでコーチングは質問により「気づき」を得ることで自ら解決策を見出し、行動につなげることを目的とします。

場合によってはティーチングをすることもありますが、どうしても受け身の姿勢が崩せない人はコーチング以外を検討してみましょう。

一方、

  • 何としてでも達成したい目標がある
  • 絶対に現状を変えたい
  • 自分に向き合うことができる
  • 素直に受け入れ、行動に移すことができる

こうした方はコーチングはきっと役に立つでしょう。

6.まとめ

コーチングはあなたの目標達成までのスピードを早めることをサポートする手段です。
もちろん、自分らしい目標を見つけるためにも効果的です。

本当に達成したい目標があるのであれば、コーチングを受けてみることをおすすめします。

※その他料金についてや受ける前の注意点については以下の「あわせて読んでいただきたい記事」をチェックしてください。

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