自己受容とは?自己肯定感と区別し、ありのままの自分を受け入れる方法

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誰にでも短所や欠点はありますし、失敗することはあります。

しかし、人はどうしてもそういったネガティブな部分は隠そうとしてしまいがちです。もちろん周囲にそういった姿を見せたくないのは自然な反応でしょう。

問題は、そうやって隠そうとする自分自身に対して否定的な気持が募っていったり、無理に自分を肯定するために他人や環境のせいにして批判的になることがある点です。

自分自身に否定的な人生は辛く厳しいものですし、良好な人間関係を構築することも困難になります。

そんな状態を打開するのが「自己受容」です。自己受容することで、あるがままの自分を受け入れ、もっともっと楽な気持ちで生きていくことができるようになります。

今回は自己受容の方法について詳しくお伝えしていきます。また、混同されがちな自己肯定感との違いにも触れながら、分かりやすく解説します。

1.自己受容とは何か

1-1. 自己肯定と自己否定

自己受容と似たような言葉に「自己肯定」と「自己否定」があります。自己受容を知るためには、これらの違いについて正しく理解する必要があります。

すべて自分との向き合い方という点では共通していますが、内容は大きく異なります。まずはその違いについてはっきりさせていきましょう。

自己肯定というのは、自分のポジティブな面に注目します。

  • 「自分はこんなことができる」といった能力
  • 「自分はこんなに美しい」といった容姿
  • 「自分にはこんなに素晴らしいステータスがある」といった地位や年収
  • 「自分はこんなに好かれている」といった性格や人間関係 など

そういった長所や優れた面を見つめて、自分の意義を認めます。

未熟な部分や短所はこの際、目をつぶります。
とにかく自分に自信が持ち、アグレッシブになることが自己肯定のポイントです。結果として自信過剰になったり、無謀な行動に出ることにも繋がります。

一方、自己否定は、自分のネガティブな面に注目します。

  • 自分はダメだ
  • 自分は周囲と比較して劣っている
  • だから自分は受け入れてもらえないだろう
  • 自分は成功できないだろう

こうしたネガティブな感情が強くなり、そんな否定的な自分も嫌いになっていきます。

だからこそ成長しようという気持ちになれればいいですが、多くはそれを諦めて、自己否定の負のループから抜け出せなくなってしまうのです。

1-2. 自己肯定感の土台になるのが自己受容

自己受容とは、自己肯定と自己否定がバランスよくできている状態です。

それは、ポジティブな思考になるためにネガティブな面を無視するといったこともなく、ネガティブな自分を否定することもありません。
自分のネガティブな面と向き合っても罪悪感を覚えることもなく、恥だと感じることもありません。

自己受容は、自分のネガティブな面も含めて、あるがままの姿を抵抗せず受け止める状態です。

「自己肯定感」(自己肯定ではなく自己肯定感)とは、そんなあるがままの自分に対し、それが自分なんだと認め、許し、そんな自分をかけがいのない存在だと感じることができることです。

それは周囲に対しても同様です。自己肯定感が高まると、感謝の気持ちで他人に接することができ、周囲に積極的に関わっていくことができるようになるのです。

そのため、ポジティブな面だけに注目する自己肯定だけを続けても自己肯定感は高まりません。
それは、ネガティブな自分にも注目し、そこを認めなければならないからです。

つまりどちらの面も受け止める自己受容こそが、自己肯定感の土台なのです。

自己受容ができてこそ、初めて自己肯定感を高めていくことができます。

2.自己受容の方法

ここからは自己受容の具体的な方法について解説していきます。

2-1.自己否定の癖を知る

自己受容の難しい点は、自分の内で「大きな葛藤」が生じることです。

例えば、転職や起業など何か新しいチャレンジをしたいと考えた時に、心の内から「きっとうまくいくわけがない」「そんな変わったことをやるべきじゃない」という否定的な言葉が聞こえてきます。

これは幼少期に潜在意識に刻み込まれた両親の言動や考え方、価値観だったりします。子供は無意識でそれを受け継いでいるのです。

これを「インナーペアレント」と呼びますが、この声が大きいと、本当の自分の思いや感情がかき消されてしまうことがあります。

また、否定的な言葉は頭の中だけでなく、知らず知らずに口からも出ています。
それが「口癖」です。「無理だろうなー」「上手くいくはずないか」といった自己否定的な口癖がそれにあたります。

まずはこうしたネガティブな思考の癖や口癖を認識しましょう。自己受容のためには、こういったネガティブな要素から目を逸らさずに向き合わなければなりません。

また、こうした癖を持っている人は幼少期から何か行動を起こすこと、そして成果に繋げていくことを評価されて育ってきている傾向が強いです。そのため、何もしない自分には価値がないと思い込みがちです。

「もっと頑張ろう」「もっとポジティブになろう」という考えや口癖もまた、現状の自分を否定する言葉になります。

こうしたことからも、インナーペアレントの存在に気が付けるはずなので、まずは知ることから初めてみましょう。

2-2.自分の感情を抑えずに向き合う

インナーペアレントを認識することで、自分の抑圧された感情や思いにも気が付くことができます。

例えば、どうしても職場で積極的に周囲に話しかけることができず、孤立してしまったり、チームワークを乱してしまったとします。
プロジェクトも失敗に終わり、上司にも強く指摘されたとしましょう。

その際、惨めな気持ちが込み上がってき、どうしようもなく悲しくなりますが、それ以上に、「お前には協調性が不足している」「社会人として未熟過ぎる」「だから何をやっても成功できないんだ」「なんてダメな人間なんだ」といった自己否定の声が大きくなり、自己嫌悪が強くなっていくことになります。

そうなったら、こうした批判的な意見から耳を塞ぎましょう。
そうしなければ自分はダメなんだという自己否定ばかりと向き合うことになってしまいます。

それよりも、それ以前の惨めな気持ち、悲しいという感情を抑え込まずに向き合いましょう。

協調性が足りないからこういう結果になって当然だ、といった原因や理由はひとまず置いておいて、落ち込んだ感情に意識を向けるのです。そして抵抗することなく感じましょう。

「辛かったんだね」と優しく声をかけながらその感情を受け止めます。

自分の苦しみを本当に理解できるのは自分だけです。まずは自分が自分の最大の理解者となり、応援してあげてください。これが自己受容の第一歩になります。

2-3.どうしても受け入れられない点を書き出す

ノートに書き出す

しかし、呪縛のように潜在意識に刻み込まれているインナーペアレントの声を遮り、自分のネガティブな感情と向き合うことは簡単なことではありません。

「悲しんでいるのではなく、周囲の理解の無さに対して怒っているんだ」と思い込もうとする自分を見つけるかもしれません。

これは自分の問題を他者に「投影」することで、自分を正当化しようという防衛機能です。

協調性が足りない自分を認めたくない気持ちもあるかもしれません。自分がチームを乱しているという境遇についても向き合いたくはない事実でしょう。
しかし、自分の抑え込んでいる感情も、欠点や失敗もまず受け止めるのが自己受容です。

どうしても受け止められないのであれば、その内容を紙に書き出してみましょう。

箇条書きで構いません。自分が落ち込んだ気持ちになった原因を、自己弁護することなく「書き出してみる」のです。

向き合うためには、頭で考え、言葉にし、その言葉をまた視覚で取り入れることが有効です。そうすれば受け止められなくても、向き合うことはできます。

そうすることで次のステップである、リフレ―ミングをする準備をすることができます。

2-4.リフレーミングをする

「協調性がない」「積極的に相手に話しかけられない」「組織から孤立してしまう」どれも認めたくない自分です。しかし、それが自分なのです。

そんな自分を認めてしまったらこれまで構築してきた人間関係まで崩壊しかねません。ただ、変化を恐れていたのでは、自分と向き合うことはできないでしょう。

人は完璧を求める傾向が強いですが、この世の中に欠点のない人などいません。人には必ず欠点があるのです。

逆に考えると必ず長所もあります。それが人です。だからこそ、欠点と向き合っても、それでも自分には価値があると励ましてあげましょう。

どうしても受け入れれない点があるのであれば、視点を変えて自分を見つめる「リフレ―ミング」という方法が効果的です。

リフレーミングとは簡単にいうと、「物事を別の角度から見てみる」ということです。

「協調性がない」というのは「独創性に優れている」ということの裏返しになります。協調性はないかもしれませんが、独創性があるのであれば立派なことです。

「積極的に相手に話しかけられない」のは「慎重で、用心深い」からです。

このようにネガティブな内容でも、ポジティブな思考で前向きに受け止めていくと、今まで批判的な声ばかりだったインナーペアレントも少しずつ受容的になり、自己否定することなくあるがままの自分を受け入れることができるようになっていきます。

そして重石のように心にのしかかっていたものが軽くなっていくのです。

2-5.カウンセリングを受ける

幼少期の体験によっては、どうにもできないトラウマを抱え自己否定が習慣化していたり、強烈に刻み込まれたインナーペアレントによって、抑圧されている自分の本当の感情に気が付くことが困難なケースもあります。

心に耐えがたい傷を負っている場合は、自分ひとりの力で解決することは難しいでしょう。無理に潜在意識の扉を開くと、自分の心が耐えきれなくなる危険なケースもあります。

こういった深刻な状態であれば、専門家であるプロのカウンセラーの協力を得て、カウンセリングを受けるべきです。

時間はかかるかもしれませんが、自分の内にある問題と無理なく少しずつ向き合い、改善していくことができるはずです。

まとめ

自己受容のためには、傷つくことや、変化を恐れずに自分自身や自分の感情と向き合ってみてください。そして自分の最大の理解者となり、自分を労い、応援していくことで、自己受容ができるようになります。

ありのままの自分に意義を見出すことができれば、自己肯定感も次第に高まっていくことでしょう。

自己受容ができれば、同じように他者受容もできるようになります。

他人の言動にもぜひリフレ―ミングをしてみてください。そこに新しい価値が見つけることができるかもしれません。そして相手を認め、良好な人間関係を構築していくことができるようになります。

「これも自分なんだ」「そんな自分にも意義はある」、そう感じることができるようになれば、今まで以上に楽な気持ちで生きていくことができるでしょう。

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