この記事を見ている方は
「何をしても三日坊主で続かない」
「習慣化するにはどうすればいいのだろう?」」
といったことにきっと悩んでいるかと思います。
なんでも目標を達成するために重要になるのが「習慣化」です。
むしろ習慣化ができないと、どのような目標も達成することが困難になります。
例えば、資格を取るための勉強が習慣化できれば、キャリアアップにも有効です。
また、健康的な習慣を身につければ、人生の質も上がります。
でも実際には、「勉強が続かない」と諦めてしまったり、「トレーニングがきつい」と挫折してしまうことも多いでしょう。
そして、ある調査によると「8割の人は年始に立てた目標を、二ヶ月後には忘れている」という結果も出ています。
しかし、「習慣化のメカニズム」を学べば、これまで挫折してきたあなたも確実に習慣化させることができ、目標を達成することができます。
実際に私たちのクライアントもここで紹介した方法により、「働きながら海外留学を果たした」「最年少で社内MVPを獲得した」「OLをしながら本を出版した」という嬉しい結果を手に入れています。
ここでは、習慣化するための方法やコツについて脳科学の視点も取り入れながら詳しく解説していきます。
とにかく目標を達成したい方、夢を実現したい方は、ぜひ最後までお読みください。
この記事の目次
1. 習慣化には、習慣化のメカニズムを知ることが大切
習慣化を成功させるには、まずは習慣化のメカニズムを知ることが大切です。メカニズムを知れば、今後習慣化したいことが出てきたとき、すぐに対応することができます。
習慣化のメカニズムには、脳がとても深く関係しています。
習慣化とは、意識していなくても行動できる状態のこと。この状態になるには、脳がいちいち考えなくても体が動くように、行動パターンを記憶しなくてはいけません。
脳が1つのパターンを記憶するために、必要なことは次の3つです。
- 行動が単純で、脳にインプットしやすいこと
- 行動のあとに、強い感情(うれしい、楽しい、悔しい)を抱くこと
- 行動を何度も反復すること
脳はとても面倒くさがりです。簡単な行動でないと、「重要な行動だ」とインプットしようとしません。
さらに、脳は新しい行動に消極的です。
あとでお伝えしますが、脳というのは本能的に「何も行動していない状態が安全」だと思い込んでいるため工夫をしないと習慣化というのは難しくなるのです。
ただし、行動の後に「うれしい」「楽しい」「うまくいった!」というプラスの感情が働くと、何度も快感を覚えるため、行動を反復しやすくなります。
このように、習慣化できるかどうかは、才能ではありません。脳の仕組みを理解すれば、誰でも習慣化は可能なのです。
しかしそれでも習慣化に失敗してしまう人がいます。まずは、その理由について次から説明していきます。
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2. 習慣化に失敗する2つの理由
これまで習慣化に失敗してきた人はここで解説する「習慣化に失敗する2つの理由」を必ず頭に入れておいてください。
習慣化に失敗するのは、主に次の2つが癖になっていることが原因です。
- 一度に大きく変えようとする
- 短期間での成果を期待しすぎている
いかがでしょうか?思い当たる節はありませんか?
これまで習慣化に失敗してしまった人は、自分がどのパターンにはまってしまったのか、参考にしてみてください。
理由1.一度に大きく変えようとする
一番やりがちなのがこの「一度に大きく変えようとする」ということです。
特に上昇志向が高い人ほどこの罠にはまってしまいます。
ダイエットや試験勉強などで習慣化に失敗してしまうのは、最初にやる気があるので一気に現状を変えようとしてしまうからです。
あなたはこれまでに
- 毎日1時間ランニングしよう
- 毎日3時間、資格の試験勉強をしよう
- 朝5時に起きよう
といった高い目標を掲げてしまっていませんか?
私たちのクライアントでも、働きながらこうした目標を立てる人が多く、ほとんどが続かないので相談に来られます。
先ほどお伝えしたとおり、脳は変化が嫌いです。いきなり毎日の行動のハードルを上げてしまうと、本能的に「危険だ!」と判断してしまうのです。
私たちの祖先が過酷な生存競争の中を生き抜いてこられた要因に、リスクをイメージすることができた点が挙げられます。
見知らぬ暗く深い森に入れば、道に迷うかもしれませんし、どこから襲われるかわかりません。
つまり、リスクを冒すよりも、安全な場所にとどまっていた方が生き残れる確率が高いのです。
これは私たちの本能であり、潜在意識(無意識)に深く刻み込まれています。
ですのでよほどのことがない限り、潜在意識が変化を求めることはありません。これは人間として仕方のないことなのです。
特に、一度に大きく変えようとすることは非常に大きなリスクとして脳が捉えてしまうので、すぐに元に戻ってしまうのです(これを「ホメオスタシス」(恒常性)と呼びます)。
そのため、最初から一度に大きく変えようとせず、「今日は20分。明日は25分走ろう」など、徐々にハードルを上げていかないと、習慣化に失敗してしまいます。詳しい方法は3-1で紹介していきますね。
理由2.短期間で手に入る成果を期待しすぎている
私たちは行動をし始めると、すぐに成果が出ると思いがちです。
しかし、短期間で手に入る成果に期待しすぎると、必ずといっていいほど習慣化に失敗します。
特に、「5kgやせるために、毎日1時間ランニング」「英語を話せるようになるために、毎日2時間勉強」など、成果が出るまでに時間がかかることを習慣にしようとすると、習慣化の失敗に陥りやすいのが特徴です。
目標達成に時間がかかると、「早く結果を出さなきゃ!」と焦ってしまいがちです。
成果が出るのはずっと先のことだと分かっていながらも焦りが出てくるため、どんどんモチベーションが下がります。
そして、一度失敗してしまうと「やっぱり自分はだめだ」と自己否定してしまい、まさに負のループへと陥ってしまうのです。
あなたが習慣化して達成したい目標は短期間で手に入るものではないはずです。
気長に取り掛かることが大切です。一度習慣化してしまえば長期的に行動できるはずです。
結果が出ないからとすぎにやめてしまうことは非常にもったいないことでしょう。(習慣化に必要な期間については4.習慣化に要する期間についてで説明します。)
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3. 習慣化するための4つのコツ
ここまでで、なぜあなたが習慣化できないかを説明してきました。それでは、目標を達成するために、そして夢を実現するために必要な習慣化はどのようにすればいいのでしょうか。
習慣化を成功させるには、以下の5つのコツを抑えることです。
- 小さな変化から始めて、大きく変えていく
- 習慣化する行動を簡単にする
- 簡単な記録をとる
- 「アメ」と「ムチ」を使い分ける
これまでに説明した習慣化のメカニズムに合わせて、1つずつ説明していきますね。
3-1.小さな目標を立てて実践していく【動画解説あり】
習慣化を成功させるために最も大切なことは、小さな目標を立てて実践していくことです。
先にも書きましたが、習慣化ができない人は行動目標を立てるとき
- 毎日1時間英語の勉強をする
- 月に20冊本を読む
- 毎日5km走る
- 毎朝5時に起きる
というように、いきなり大きな目標を立てがちです。
しかし、これまで何もしてこなかった人がこうした目標はハードルが高すぎます。
こうした人は「今日は忙しかった」「気が乗らなくて」と言い訳をし、自ら首を絞めている状態なのです。
そこで、確実に習慣化できるように行動目標を細分化し、無理な負担にならないように小さく初めて習慣化していくようにすることが重要です。
小さく始める方法
小さく始めるには次の2つの方法があります。
①「時間」を小さくする
- 20分だけ勉強をする
- 10分走る
- 15分読書をする
②「ステップ」を小さくする
- まずは机に座りテキストを開いてみる
- ランニング着に着替える
- 本を1ページだけ読む
意識の高い人は「たったこれだけ?」と思われるかもしれません。
しかし、「一貫性の原理」が働くことで大きな目標を達成することにつながるのです。
一貫性の原理とは、「人は行なっている行動について一貫性を保とうとする」というものです。
次のような経験がある人も多いのではないでしょうか?
あるいは、「洗濯や掃除をするの面倒くさいな〜」と思っていたものの「ゴミ出しだけするか」と思い手をつけてみると、結果的に掃除も洗濯もやってしまった。
このように、「自分がやり始めたことに対して最後までやり通すことが良いことだ」と脳は認識するのです。
そのため、小さな行動であっても一貫性の法則が働き「大きな行動」を起こすことができるきっかけになるのです。
あるクライアントの方はどうしても英語の勉強が続きませんでした。
話を聞くと、やはり「毎日1日2時間は勉強しよう」と意気込んでいましたが、結局家でだらだら過ごしてしまいいつの間にか勉強をやめてしまったのです。
しかし、「大学院留学のためにどうしても英語を身につけたい」ということでしたので、私たちがお伝えしたのは、「まずは机の前に座ってテキストを1ページだけ読んでみましょう」といった小さな行動です。
最初は「それだけですか?」と困惑した顔をしていましたが、実際にやってみると、勉強をする態勢に入り、そのまま学習が続けられるようになったのです。
結果的に1年以上学習を続け、留学に必要な語学力を身につけることでき退職し大学院留学を果たしました。
小さなことでも結果的に大きな成果になった事例です。
※こちらの内容について動画でもわかりやすく解説していますのでチェックしてみてください。
3-2.習慣化する行動をシンプルする
習慣化のためには小さく行動することとお伝えしましたが、さらに行動しやすくするためにできるだけ取り掛かる行動をシンプルにする必要があります。
行動をシンプルにするというのは、行動のための選択肢を少なくしておくということです。
例えば、運動を習慣にしようとして、ランニングを行うと決めたとします。
その場合、次の4つを決めておくと行動しやすくなります。
- どんな靴を履いて、どの服を着るのか
- 準備体操やストレッチは、何をするのか
- どこのルートを走るのか
- 何時から、どのタイミングで走り出すのか
これらを決めておくと、ランニングする時間になれば、そのままスタートできますよね。
逆に、細かなことでも決めておかないと「服はどうしよう」「どのコースで行こう」など、選択する時間や迷いが生まれるため、行動を鈍らせてし・まうことになってしまいます。
人は選択肢が多いほど決定することが難しくなる、という実験があります。
多く思考しなければならないことは私たちにとって非常にストレスになるのです。
具体的にルールを決めておくほど、行動がシンプルになり、習慣化に成功しやすくなるということです。
3-3.「簡単な」記録をとる
簡単な記録をとっておくと、習慣化に成功しやすくなります。
記録を取るときはらカレンダーに「○」をつけるくらいシンプルで良いでしょう。
わざわざ手帳に、どのコースを何時間走ったなど詳細についてメモしようとすると、記録をとること自体が面倒になってしまい挫折してしまいます。
かれこれ1年以上この習慣をしているので完全に習慣化しているのですが、カレンダーを見たときに「○」がついていないと気持ち悪くなってしまうのです。
人間なのでどうしてもやる気が出ないときもあります。そういう時は10分だけ読書をして「△」をつけるといった方法で、とにかく少しでもやってみるようにしています。
このように簡単に記録を取ることで目に見えて自分がやってきたことがわかるので、自信がわきモチベーションにつながります。
できれば毎日記録を取るようにしてみましょう。
3-4.「アメ」と「ムチ」を用意する
心理学では、モチベーションの発生源を「快感」と「苦痛回避」の2つとしています。
つまり、人は快感を得たい時と苦痛を避けたいときにモチベーションが上がるというものです。
なのでモチベーションを高めるために、「アメ」と「ムチ」を用意しておくということです。
多くの書籍には、「ご褒美(アメ)」を用意しておくといいと言われています。
実際に仕事や私生活においてご褒美を用意している人も多いでしょう。
しかし、私たちが数百人ものクライアントを見る限り、半数近くは「ムチ」によってモチベーションが高まる傾向にありました。
人によっては、「夜のランニングが終わったら、好きな映画を見る」「英語の勉強をしたら、甘いココアを飲む」といったような「ご褒美」を決めることでやる気が出ることもあるでしょう。
逆に、「やらなかったら千円罰金」「みんなに目標を宣言する(できないと恥ずかしい)」というように、「罰」を設定することでやる気が出る人もいるかと思います。
誰しもがご褒美で動くわけではありません。
あなたが向いてる方法で「アメ」か「ムチ」を設定しておくとより習慣化しやすくなります(ちなみに私は読書習慣をつけるために先に30冊もの本を買い先行投資してやる気を出しました)。
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4. 習慣化するまでに要する期間は21日ではない!
ここまでで習慣化のための方法はある程度理解いただけたかと思います。
しかし、気になるのはどれくらい続ければ習慣化されるのか?というとではないでしょうか?
自己啓発書などでは習慣化されるのには21日(3週間)かかる、と書かれていることが多いですが実はこの期間には根拠はありません。
21日というのは、形成外科医であり臨床心理学者でもあるマクスウェル・モルツ博士が書いた自己啓発書、『Psycho Cybernetics』(邦訳:『自分を動かす──あなたを成功型人間に変える』)の次の内容から来ていると考えられています。
私達の持っているイメージが変わるまで通常、最低でも約21日かかります。
整形手術を施した後、その患者が自分の新しい顔になれるのに平均すると約21日かかります。腕や脚が切断された場合は、手足の幻影が21日間ほど残ります。また新居が、我が家のように思えるまでにはそこに暮らしてから約3週間かかります。
これらの例や他の場合でも、古いイメージが薄れていき新しいイメージが定着するまで短くても約21日間必要であることが示されています。
しかし、ここに書かれている内容と習慣化について同様に捉えるのは無理があるといえます。
では一体習慣化にはどれくらいの時間がかかるのでしょうか?
ロンドン大学で行われた調査によると、習慣ができるまでに平均66日かかっているという結果があります。
しかし、当然ですが習慣化したい内容によってかかる時間は変わってくるのです。
- 「朝食後に水を1杯飲む」という習慣であれば20日程度で習慣化できた
- 「朝食後に10分歩く」という習慣は50日で習慣化できた
というように簡単なものであればすぐに習慣化することができますが、複雑で意志力が必要なものであれば時間がかかります(この調査では「腹筋を50回する」というものは84日かかっても習慣化できませんでした)。
これからわかる通り、「〇〇日で習慣化する」と言い切ることはできないのです。
もしあなたがこれから何かを始めようとするのであれば、毎日歯を磨くほど当たり前になるようになるまで行動しなければ習慣化できたということはできません。
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まとめ
習慣化に成功するためのコツを説明しました。とにかく重要なことは次の4つです。
- 小さな変化から始めて、大きく変えていく
- 習慣化する行動を簡単にする
- 簡単な記録をとる
- 「アメ」と「ムチ」を使い分ける
習慣化には、脳の働きが深く関係します。そのため何度も行動を繰り返し、記録していくことで習慣化につながります。
できるだけ、習慣化したい行動は少しずつシンプルに行っていき、大きな変化をもたらしていきましょう。