転職を目的としないコーチングサービスREEED代表の中西です。
「コーチングを受けたい!でもいまいちイメージが湧かない!」という人も多いのではないでしょうか?
実際に私たちもコーチングを受けようか迷っている方から、こうした質問が多くいただきます。
今でこそ弊社ではコーチング事業を行っていますが、私もよくわからず最初は不安でいっぱいでした。
ですので、少しでも参考になればと私の過去の体験をベースに、感想やアドバイスをお伝えしたいと思います。
この記事の目次
コーチングを受けようと思ったきっかけと解決したかった課題
私がそもそもコーチングを受けようと考えていたきっかけとして、20代の頃に前職を辞めて独立しようかどうかずっと迷っていたときでした。
しかし、
自分が知りたいのは「本当は何がしたいか、そしてその不安をどう解消するか」なんだ…!
というモヤモヤをずっと抱えていました。
そう、「コーチング」という言葉すら知らなかった私はネットで解決方法を調べたり、自己啓発本やビジネス本を読み漁って、でも何も解決できない日々を送っていたのです。
しかし、そうした情報は「その人だからできる」というような属人的なものであり、誰にでも当てはまるものではありません。
今だからわかるのですが、目指すべき頂上は決まっていても「登り方」は人それぞれです。それを同じ登り方で登らせようとするのがセミナーや自己啓発書なのです。
なので、いつまで経っても私の問題が解決されない日々を送っていました(そして、やろうとしても3日坊主で終わるのです)。
1年ほど模索することで、ようやく知ったのがコーチングというものでした。
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どのようにコーチを決めたか
コーチングというものを知ったものの、
という壁にぶつかりました(おそらくこの悩みを持っている人は多いかと思います)。
しかし私は「人生において悩んでる時間が一番無駄」だと思っていたので、とりあえず体験できるところを探しました。
「コーチング 東京」「体験コーチング」というようなキーワードで検索をし、様々なコーチやコーチングを提供している会社を探しました。
その中から3人ほど、自分の悩みを解決してくれそうなコーチを選び「体験コーチング」を申し込みしました。
無料のところもありましたが、押し売りされたり質が低いのは嫌だったので有料で体験コーチングを受けられる人にしました(セミナーでもなんでも無料には大抵裏があるので…)。
コーチの選び方を知ることでコーチングの効果が劇的に上がる理由
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体験コーチングの雰囲気や内容について
体験コーチングはオンライン(skype)で行われました。
最初は初めてで顔もわからない人と話すので緊張しましたが、コーチの方の話し方や聞き方が非常に自分に合っていたのですぐに「この人がいいな」と決めたのを覚えています。
体験コーチングではゴールを共有し、簡単なショートセッション、そして今後の進め方について話しました。
ちなみに、ゴールの共有とは、単に今の悩みではなく、もっと先を見据えたその先の未来について話をします。
ちなみに、当時はコーチというのは「アドバイスをする人」だと思っていたのですが、上手に私の悩みを引き出していただき、「何をすべきか」「そのためにできることは何か」といった結果につながる行動について引き出してくれたのに感動しました。
ただし、中には自身に経験からアドバイスをしたり話を否定する人もいるので(実際にいました)、必ず体験セッションでコーチとの相性を確認するようにしましょう。
私の目標は、独立することだけでなく、その後も不安なく事業を行い成功させることでしたので、継続的に行うことは必須でした。
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実際のコーチングについて
ここからは継続的に受けたコーチングについて詳しくご紹介していきます。
コーチングが行われた場所
体験コーチングはオンラインで行いましたが、コーチが東京に住んでいるとのことでしたので、メインをオンライン、たまに対面というイレギュラーなかたちで行っていただきました(対面かオンラインかはコーチや会社によって異なるので確認しましょう)。
対面コーチングで行う場合は、都内の落ち着いたカフェやホテルのラウンジで行われました。
最初は「そんなところでやるんだ」と思いましたが、適度な雑音とゆったりとした空間で緊張がほぐれ話しやすかったです。
ちなみに、オンラインか対面かで迷われているようであれば、個人的には「オンラインのほうがいいな」と思います。
もちろん対面の安心感はあるのですが、どうしても移動の手間や忙しいときの時間の調整がハードルが高くなります。
一方、オンラインの場合は自宅で1人でくつろいで受けられるため非常に気楽です。
また、落ちついて1人で受けることができるので自分の内側に向かい合うことで本当の考えを出しやすくなります。
対面コーチングだと特に深い悩みの場合、多くのコーチが行うようなカフェやラウンジだと周りの視線や存在が気になってしまい本音が話すことが難しくなったりします。
かなり込み入った話などするときは、やはりカフェなどでは気になってしまいますよね。
こうしたことから、私としてはオンラインでセッションを受けるほうがいいのかなと思っております。
ちなみに、国際コーチ連盟(ICF)によると、7割近くが電話かスカイプなどのオンラインでコーチングを実施しているという調査結果が出ています。
こちらは2012年の調査ですので、今は手軽に使えるツールも増えてきているのでオンラインの割合はもっと増えていることでしょう。
セッションの時間や頻度について
私は1回のセッションを1時間で行っていました。
最初は「短いかも?」と思っていましたが、長すぎても話が広がってしまうのでちょうどいい時間だと感じました。
実際に多くのコーチングでは1回あたり45〜60分で行っていることが多い印象です(国際的にも1時間という答えが最も多くなっています)。
頻度については、全10回を月に1~2回、約半年間というかたちで行いました。頻度については相談に乗ってくれ、自分が受けたいタイミングでセッションをしていただきました。
3〜4ヶ月コーチングを受けると、明らかに自分の中の変化を感じられるようです。
セッション後に自分と向き合い、思考や行動の見直しをし、それを実践し、新たな課題が出るとそれについてセッションを行ってもらう。
そうした流れでコーチングを受けるとどんどん理想の自分に近づいていくのがわかります。
セッションの内容や流れについて
内容についてですが、私は「独立して不安を感じることなく事業を成功させる」というテーマ(全体のテーマ)で行いましたので、1回あたりのテーマは以下のようなものになりました。
- やりたいことを見つける方法
- 独立までの行動計画
- 目標設定の方法
- 不安への対処法(思考の癖の解消)
- モチベーション管理
- 習慣化の方法
- タイムマネジメント
などなど
いずれも私にとっては悩みが大きく、どうしても解決したい課題を毎回扱ってもらいました(おそらく多くの方が当てはまるものでもあるかなと思います)。
テーマの設定方法については以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
● コーチングのテーマを決める方法を具体例つきで解説
そして、セッションは資料などは使わず、基本的に対話方式で行われます。
コーチングはコーチからの質問に答えていくことで、クライアントの内側にある答えを導きます。
ですので、コーチからアドバイスや誘導を行うことは基本的にはありません。
どうしてもクライアントから答えが出てこない場合や、行動のための案を必要としているようであれば許可を取ってコーチからお伝えすることもあります。
質問をされることで自分に向き合い、頭の中で「自己対話」が行われます。
わかりにくいと思いますので、「仕事に対するモチベーションをあげたい」という例で見てみましょう。
このようにコーチから質問され、自己対話が行われることで「気づき」が得られ、問題を解決するための必要な思考や行動が生まれるのです。
質問については単なる質問ではなく、以下のような目的を達成するために必要な本質的な質問が行われます。
「現在の状況は達成度でいうと何点くらいですか?」
「あなたの成功のために必要な資源(人や情報など)はありますか?」
「理想とする人だとどういう行動を取ると思いますか?」
「目標達成のために他にできることはありますか?」
こうしたことは、それまで考えたこともなかったので質問をされた瞬間どう答えていいか非常に悩みました。
しかし、「悩むということは自分の内面に本気で向き合っていることだからいいこと」だとコーチに言われ、安心してじっくりと考えて答えていきました。
このような「質問」を行なうためには、思いつきではなく相手の話をしっかりと「聴く」ことが大前提となります。
コーチングにおいて的確な「質問」は、相手と同じ気持ちを共有し、同じ視点に立つことから生まれてくるからです。
そのため、コーチングにおける質問スキルというのは非常に重要だと言われるのです。
2回目以降は前回の振り返りを行ってから本題に入りました。
半年間コーチングを受けて感じたこと
半年間コーチングを受けて感じたことは、確実に自分の思考と行動力が変わったということです。
コーチによる的確な質問により
- 自分の本当に大切にしていること(価値観)が明確になる
- これまで避けていた自分に目を向けることができる
- 自分では考えられない行動目標を立てられる
- 優先順位を明確にすることができる
といった効果がありました。
価値観や自分がこれまでに避けていたことはスクールで学ぶことはできません。
いずれも自分の中に答えがあるからこそ、コーチングは機能したと感じています。
それは、コーチであるからには常に自分自身をブラッシュアップしていかなければいけないからです。
個人的にはコーチにもコーチをつけることは必須だと考えています。
コーチングを受ける前に知っておくべきこと
さて、ここまでコーチングのいいところばかりお伝えしてきましたが、残念ながらコーチングは誰にでも機能するという万能薬ではありません。
ただなんとなく「良さそう」とコーチングを受けるのではなく、コーチングにより確実に成果を出すために知っておくべきことがあります。
まず、「別に今の自分を変える必要はない」と考えているのであれば、コーチの質問に対しても、真剣に自分の内側にある問題に目を向けようとしなうので効果はないでしょう。
つまり、現状に満足している人には、コーチングは効果がありません。
また、会社の方針で、無理やりコーチングを受けさせられる場合などにはこういった抵抗が生まれることがあります。
「なんで自分がコーチングを受けなければならないんだ?」という疑問が強ければ、やはりコーチの声は届かないでしょうし、自分の本音も出てきません。
またコーチから解決策を教えてもらおうという姿勢の人もコーチングはおすすめしません。
それは「ティーチング」というものになるからです。
ティーチングとは、できる人ができない人に知識や技術を伝えることをいいます。学校の先生と生徒の関係のようなものですね。
あくまでコーチングは質問により「気づき」を得ることで自ら解決策を見出し、行動につなげることを目的とします。
場合によってはティーチングをすることもありますが、どうしても受け身の姿勢が崩せない人はコーチング以外を検討してみましょう。
一方、
- 何としてでも達成したい目標がある
- 絶対に現状を変えたい
- 自分に向き合うことができる
- 素直に受け入れ、行動に移すことができる
こうした方はコーチングはきっと役に立つでしょう。
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コーチングとキャリアカウンセリングとの違いは何か?
世の中にはコーチングに似たサービスが多々あります。
その中でも「キャリアカウンセリングやキャリアコーチングとは何が違うのか?」という質問は非常によく受けます。
特に最近は有料のキャリアコーチングというものが流行っており、30万円くらいで転職の成功をコミットするようなサービスが増えてきました。
正直私もコーチングを受けるまではこれらの違いはあまり理解していませんでした。しかし今となっては「明確に違う」と言えます。
最近では在宅勤務の影響で自身のキャリアを考える人が増加していることから、キャリアサポートサービスも乱立している印象です。
しかしどちらもキャリアについて対話を行うサービスであり、「違いがわからない」と相談されるケースも多いです。
それぞれの違いについて、以下のようなイメージで捉えておくとわかりやすいかと思います。
ざっくりとまとめるとこのようなイメージです。
実際には明確な定義はなく、どちらも属人的な部分が多い(人によってスタイルが異なる)ので、キャリアカウンセリングに近いコーチングを行う人もいれば、コーチングやセラピーに近いキャリアカウンセリングをする人もいるので、あくまで参考にしてみてください。
とはいえ、やはり大きな違いは、コーチングは未来軸であるのに対し、キャリアカウンセリングは過去軸である、という部分かと思います。
つまりコーチングは「(過去の経験はともかく)これから何ができるか?」という未来に向けて考えるのに対し、キャリアカウンセリングは「これまでこういう経験をしてきたから今後はこういう仕事をしよう」という過去の経験や能力をもとにキャリアを考えていきます。
そのため、「これまで想像もつなかいような大きな挑戦をしていきたい」という人はコーチングを、「自分の能力や経験に合った着実なキャリアを進んでいきたい」という人はキャリアカウンセリングを受けると良いでしょう。
これに関しては、「とにかく転職をしたいだけならキャリアカウンセリングがいい」とお伝えしています。
人によっては「すぐにでも次の転職先を見つけたい」というケースもあり、こうした場合だとコーチングがマッチしづらいという現実があります(前述の通りコーチングでの成果は時間がかかるため)。
一方で、「本当にやりたいことを見つけ、転職後も高いパフォーマンスで活躍したい」という人であればコーチングが向いているでしょう。
また、コーチングによりセルフコーチングスキルが身に付くので、困難が生じたときに自ら内省を行い問題解決につなげることも可能です。これはその都度アドバイスをもらうキャリアカウンセリングでは難しいことです。
どちらがいいというわけではありません。お互い相互に補完関係になっているので、あなたに向いているほうを選ぶとよいでしょう。最後に向き・不向きをまとめたので参考にしてみてください。