「本当はこうしたいのに」「本当はこうなりたいのに」と思っていても「それは自分には無理だ」「自分にはできるはずがない」
こんな風に自分自身でブレーキをかけて諦めていませんか?
こうした「自分には無理だ」という思い込みのことをメンタルブロックといいます。
そして、メンタルブロックがある状態ではいくら頑張っても願いを叶えることは難しいでしょう。自分で自分の可能性を閉ざしてしまっているからです。
しかし、メンタルブロックを外すことで、願望を実現する可能性が高まっていきます。
自分には無理だと諦めてしまう前に、ぜひ今回ご紹介する方法を実践してみてください。
この記事の目次
1.メンタルブロックとは何か?
「メンタルブロック」とは、何か行動を起こそうとした時に「自分にはきっとできないだろう」と自分自身を抑止したり、制止したりする思考(思い込み)のことです。
例えば、新しい企画を立ち上げるために上層部に対してプレゼンテーションを行う必要があるとします。
この思考がメンタルブロックです。
これだと、一生懸命に準備をして実際にプレゼンテーションを実施したとしても、強い不安を抱えたままの状態で緊張してしまい、本当に頭の中が真っ白になってしまってパフォーマンスは発揮できずに終わるでしょう。
なぜこのようなメンタルブロックが生まれてしまうのでしょうか?
そこにはこれまでの人生の体験が影響しています。
上記の例の場合、人前で緊張して上手く話せなかった体験や、頭の中が真っ白になって失敗した体験が、潜在意識(無意識)に刻み込まれているのです。それがネガティブな思考の原因です。
本人はそんな体験を忘れてしまっているかもしれませんが、潜在意識にはしっかりと残っています。そして意識とのズレを生じさせます。
意識では「上手くやりたい」と考えても、潜在意識から「上手くいかない」という発想が湧き上がってくるわけです。
意識と潜在意識のベクトルがまったく逆方向になっています。このような状態でパフォーマンスを発揮することは困難です。
これは、私たちが普段意識している「顕在意識」は全体の意識の10%に過ぎないため、90%を占める潜在意識が「できない」と思っていると無理なのです。
ですから、上手くやるために練習を繰り返すことは必要ですが、パフォーマンスを発揮するためには、このメンタルブロックを外す必要もあるのです。
では、いったいどうすればメンタルブロックを外すことができるのでしょうか?
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2.メンタルブロックの外し方
2-1.まずは何がメンタルブロックになっているのかを明確にする
メンタルブロックを外す際に不可欠なのは、「何がメンタルブロックになっているのかを明確にする」ことです。
- 何だか上手くいかない気がする
- なぜかわからないが、きっと失敗するだろう
こうした漠然とした状態ではメンタルブロックを外すことができません。「対象が明確になっていない」からです。
「なぜ上手くいないだろうという気持ちになるのか」「なぜ失敗するだろうと思うのか」という理由を見つけ出す必要があります。箇条書き程度で構わないので、ノートに書き出してみましょう。
先程のプレゼンテーションの例だと、「人前で緊張しやすい」「緊張すると頭が真っ白になる」というのがメンタルブロックになります。
もしかしたらまだ他にも原因があるのかもしれませんが、まずは思い浮かんだメンタルブロックを外していきます。複数の原因が絡み合っていても問題はありません。ひとつひとつじっくりと解決していけばいいのです。
これは他人に聞いて見えるものではありませんので、自分自身としっかり向き合う覚悟を決め、まずは自分が感じることをしっかりと受け止めましょう。
2-2.次に潜在意識との対話をする
メンタルブロックが何なのかが見えてきたら
- なぜそう思うのか
- なぜそう感じるのか
を考えていきます。
「潜在意識と対話」していく感覚です。
メンタルブロックは、その原因がわかることで外れる場合もあるのです。
人前で緊張しやすいというメンタルブロックの場合、子ども時代、授業の発表などで緊張して上手く話せなかったという体験が考えられますが、もしかすると他人から「緊張しすぎていたんじゃない」と言われたことが原因になっているかもしれません。
他人に指摘されて思い込んでいたケースです。
よくよく考えてみると、実は緊張していたのが上手く話せなかった原因ではなく、単なる準備不足で失敗しただけで、緊張していたからと思い込んでいたことに気が付くかもしれません。
メンタルブロックを見つけ出し、その原因を探してみると、「思い込み」だったり、そんな気がするといった「先入観」のようなものだったりすることがあります。
このケースだと、それに気が付けただけでメンタルブロックは外れたことになります。
メンタルブロックにも強弱があり、これだけで外れるのは比較的弱いものです。
ただし、中にはとても根深いものもあります。実際に何度も体験して潜在意識に刻み込まれているようなトラウマレベルのメンタルブロックは、そう簡単には外すことができません。
その場合は、潜在意識を書き換えていく作業が必要になってきます。
2-3.リフレーミングを行う
潜在意識と対話し、それを書き換えていく際には、焦らずじっくり取り組んでいくことが大切になります。
例えば、幼少期に受けた虐待やいじめなどの体験が原因になっている場合、それと向き合うだけでも細心の注意が必要です。
自我が受け止められなかったために、潜在意識に抑圧しているので、安易に潜在意識に踏み込むと精神の健康状態を損なう恐れがあります。
そこで、じっくりと取り組んでいく方法のひとつに「リフレーミング」があります。これは、視点を変えて対象を受け止めるという方法になります。
つまり、ネガティブに考えていたものを、ポジティブに考えられるようにするのです。
例えば、人前で発言したことによっていじめの対象となり、それによって人前で話すことに恐怖心を覚えるようになったとします。
それが人前で緊張する本当の原因だとすると、それを受け止めるだけでもかなりの時を要することになるかもしれません。
問題の核心に迫らず、まずは表面的な部分からリフレーミングをするようにしましょう。
緊張するということはネガティブにとらわれがちですが、それだけ「失敗しないよう警戒している状態」でもあります。
これは「集中力が非常に高まっている状態」と考えられます。
緊張感がゼロだと集中力は生まれてきません。緊張することはパフォーマンスを発揮するためには必要な要素なのです。
このようにひとつひとつをじっくりとリフレーミングして、ポジティブなイメージに変えていくのが、メンタルブロックを外す際には有効です。
リフレーミングについては以下の記事で詳しく解説していますので、こちらもぜひご覧ください。
2-4.アファメーションを行う
他にも、じっくりと潜在意識を書き換える方法として「アファメーション」があります。
アファメーションとは自分に対して「肯定的な宣言」をして、自己暗示をかけていくものです。
例えば、人前で緊張してしまうというメンタルブロックがある場合
というように自分に宣言していきます。
もちろん一度宣言したぐらいで簡単に潜在意識が書き換えられるわけではありません。継続は力なりという言葉の通り、毎日同じアファメーションを繰り返していきます。
やりがちですが、「私は人前で話が上手くできるようになる」といった未来形の宣言をすることは避けるようにしましょう。
なぜなら、このような宣言は現在の自分を否定していることになるからです。
未来への希望よりも、現状への否定の方が強く心に響きます。すると「今の自分はダメだ」という逆効果になってしまいます。
必ず「現在進行形」で、今を肯定的に受け止められるように宣言しましょう。
メンタルブロックの原因が深刻な問題で、潜在意識に容易には踏み込めない場合は、時間をかけてじっくりと潜在意識を書き換えていく「アファメーション」は有効です。
アファメーションについては以下の記事で具体的に解説していますので、こちらもぜひご覧ください。
2-5.モデリングを行う
メンタルブロックの外し方として、他にも「モデリング」があります。
モデリングとは、対象となる人も行動や思考を真似することをいいますが、メンタルブロックを外すためには、「問題となっているメンタルブロックがない人」や「そのメンタルブロックを外した人」の言動や心情、認識を真似していくというものです。
この場合、身近にそういった対象がいるのであれば、その相手と交流を深めていくことによってモデリングはしやすくなります。
実際にそのメンタルブロックがない人は、どんな話をするのか、どんな行動をして、どんな気持ちなのか体感することで、自然と感化されていくからです。
あまり根深い問題を抱えていないメンタルブロックであれば、これだけで簡単に外すことができます。
とても大きなハードルだと思い込んでいたものが、メンタルブロックがない人との交流を通じて、意外に乗り換えられるハードルだったことに気が付くことも多くあります。
身近にそういった対象がいない場合は、歴史上の登場人物でも、ドラマの主役でも、アニメのキャラクターでも構いません。そのキャラになりきって演じることで、潜在意識を少しずつ書き換えていき、メンタルブロックを外すのです。
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まとめ
このようにメンタルブロックは、意識と潜在意識のズレによって起こります。どんなに頑張っても過去の出来事を変えることはできませんが、その認識を変えたり、その影響を弱めることはできます。未来は必ず変えられるのです。
ぜひじっくりと自分と向き合い、時間をかけてでもメンタルブロックを外していきましょう。そうすることで願いを叶えることのできるパフォーマンスを発揮できるようになるのです。