仕事やプライベートにおいては「行動力」というものはとても大切なものになります。
それでは、「行動力」とは一体、何でしょうか?
行動力とは、簡単に言うと「高い目標を達成するためにアグレッシブに行動する力」です。また、「新しい世界を開拓していく力」でもあります。
行動力のある人は、「逆境を乗り越えていく力」を持っており、「これまで以上の成果や成功をつかみとる力」があるといえます。
バリバリ活躍する人たちと比べて、現在の自分に行動力を感じられない人もいるでしょう。
しかし、諦める必要はありません。
自分のマインドを変え、行動していくことによって、「行動力のある人になることは可能」だからです。
「自分には行動力なんてない」「自分には絶対に無理だ」と思っている人にこそ、今回の内容は読んでほしいです。
1.行動力のある人・ない人の特徴
一体どういう人が「行動力がある人」で、逆に「行動力がない人」とはどのような人なのでしょうか。
例を出して行動力のある人の特徴を見ていきましょう。
この現状を「必死で守ろう」とするのが、「行動力のない人」です。
行動力がないとは言っても、真面目に自分の仕事はこなしています。別に怠け者というわけではありません。
しかし、今困っているわけでもなく、わざわざリスクを取ってまで今の行動を変える必要はありません。
つまり、行動する必要もなく、現状に満足しているのです。こうした場合、なかなか行動することはできません。
また、失敗したときのリスクについても過大に見積もってしまい、動くことができないのも行動力がない人の特徴です。
しかし、時代は常に変化していきますし、ライバル企業は新しいサービスを採り入れていきます。現状の仕事をただ繰り返しているだけでは、売り上げは下がっていく可能性があるでしょう。
では、行動力のある人はどのようなリアクションをするのでしょうか?
まず年間の売り上げ2,000万円という状況に満足はしません。黒字だったとしても、もっと売り上げを増やすことを考えます。例えば、これまでの売り上げの倍の4,000万円はいけるはずだと目標設定するのです。
行動力がある人は、達成したい目標があり、勢いがあります。
なかなか行動できない人は本当にこの目標設定は実現可能なものなのかと、念入りにマーケティング調査をして確認しているだけでは、いつまで経っても具体的な行動に移せないのです。
あれこれ考えていても、むしろ失敗する可能性を考えて動けなくこともあります。
行動力のある人は考えすぎて動けないということはほとんどありません。
4,000万円という高い目標を達成するためには、今一番優先すべきことは何かを即座に判断し、行動に移します。
こうしたことはもちろんビジネスシーン以外でも共通しています。
自分を高めたいから
- 週に3回ジムに行って身体を引き締めたい
- 知識をつけるために月に10冊本を読みたい
- 人脈を増やすために週に1人は新しい人と会うようにする
と考えている人もいるでしょう。
しかし、 「時間がない」「お金がない」「そもそもそんなことはできるのだろうか?」とやらない理由を探して結局はやらずに終えてしまう人も多いです。
人の潜在意識は現状を維持しようという機能(恒常性といいます)が無意識に働きます。
安定は私たちの遠い祖先が危険を回避し、生き延びるためには重要な要素なものでした。
逆に大きな挑戦や大きな変化は、安定を揺るがし命を危険にさらすことになるのです。
何かを始めようとすることは「大きな変化」であるため、身体が拒否をするのです。だからこそ、行動をするためには強い意志が必要になるのです。
あなたが行動力のある人を目指すのであれば、こうした考えを断ち切らなければなりません。
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2.行動力を高めるために必要なこと
「行動の勢いがある人が行動力がある人」といわれても、性格によるものもあるのでなかなか行動を速くするのは難しいと感じるかもしれません。
ですので、ここでは着実に行動力を高めるための方法をお伝えします。
2-1.明確な目標を設定する
当然ですが、行動する理由は「何かを達成したい」という動機があるはずです。
- 資格を取りたいのに勉強する気が起きない
- 売上を上げたいのに手が動かない
- 転職(独立)したいのにいつまでも何もできない
このように、「〇〇したいのに」という前提があるものの、行動できないという場合がほとんどです。
行動できない原因はいろいろありますが、「目標が明確でない」というものがあります。
目標が明確でない場合、「いつかやればいいや」となってしまい、いつまでたっても行動することができません。
ですので、「行動できない」と悩んでいる方はぜひ明確な目標を立ててみましょう。
目標を立てる方法については、ジョージ・T・ドラン氏の「SMARTの法則」に基づいて考えるのがわかりやすくておすすめです。
SMARTの法則は発表されてから35年以上経過していますので、現代風に変化している部分もありますが、いずれにせよ目標を決めるのに有効であることは間違いありません。
SMARTの法則を使った目標設定のポイントは、
- Specific(目標が具体的か)
- Measurable(設定した目標は測定可能か)
- Achievable(現実的に達成可能か)
- Result-oriented(達成したい成果に基づいた目標であるか?)
- Time-Related(期限が設定されているか)
の5つになります。
日本球界からメジャーリーグのエンゼルスに移籍した大谷翔平選手は、高校生の頃に81マスの目標達成シートというものを使用していたのは有名な話です。
81マスの中心には「ドラ1(ドラフト1位)、8球団」と書かれており、さらにその目標を達成するために「スピード160km/h」や「コントロール」、「人間性」、「メンタル」といった目標が書かれています。
さらにそれらの実現のために何が必要なのか全部で81個書かれているのです。
つまり大谷選手は高校卒業までという期限の中で、具体的で測定可能な目標設定をしていたのです。そこには投手としてチームに貢献することを意識した内容も多く書かれています。
大谷選手の圧倒的な行動力はこうした目標によって生み出されたと言っても良いかもしれません。
目標設定が具体的に示されれば示されるほど、今何をすべきなのか、次に何をすべきなのかがはっきりとしてくるのです。
例えば、あなたに「資格を取りたい」という目標があるのであれば、SMARTの法則を用いて設定すると次のようになるでしょう。
・Measurable(設定した目標は測定可能か)→今500点を700点にするので測定可能
・Achievable(現実的に達成可能か)→可能である(と思われる)
・Result-oriented(達成したい成果に基づいた目標であるか?)→昇進のために必要である
・Time-Related(期限が設定されているか)→1年後までに
単に「資格を取りたい」といった目標は具体的でなく、期限も決められていないので、目標を達成する場合にはベストな目標ではないと言えます。
当然、いつ何をやるべきかも明確でないので、行動に移すのは難しくなるでしょう。
また、「転職したい」という目標があるのであれば、今のスキルで可能なのか、どういう会社に転職したいのか、いつまでに転職したいのか、といったことを明確にする必要があります。
具体的に立てられていない目標はそもそもやろうと思わなくなります。そして、行動しても途中で挫折しやすいです。
いつか資格を取りたい、いつか転職したい、いつか売上を上げたいという目標だったとしたら、「いつか達成できればいいや」となってしまい、今を変える行動につながりません。
私も会社員時代に「いつか独立したい」と考えていたので、独立までに結局7年かかりました。
「具体的な目標が大切なことにもっと早く気づきたかった」それが今でも心残りになっているのです。
世界で最も多くの読者を持つ自己啓発書作家のオグ・マンディーノも
達成計画や期限なしの目標を設定することは、目標自体を設定しないにも等しい。
と述べているように、曖昧な目標は意味がありません。
このようにSMARTの法則に基づかない目標は行動を起こし、達成することは難しいというのはお分かりいただけたかと思います。
言い換えればこれを抑えておくことで相当質が高く、実現性の高い目標となると言えるのです。
2-2.完璧主義を手放す
行動しなければ、とわかっていてもつい先送りしてしまう人もいるでしょう。
先送りしてしまう原因としてはいろいろ考えられますが、その一つとして「完璧主義」であることがあげられます。
特に日本人はホスピタリティ精神が強く、完璧主義の人が多いと言えます。完璧に物事を追求し、良いものを仕上げるということは素晴らしいことです。
しかし、行動する上で完璧主義は行動を妨げる原因となり、結果として目標の達成が遅れます。
完璧主義を手放せないという人は
①自分を批判しない
②スモールステップで少しずつ始める
この2つの方法をぜひ実践してください。
自分を批判しない
1つ目ですが、もし「完璧にしなきゃ」と思ったら、
「完璧である必要もない」
このように心の中でつぶやくようにしましょう。
完璧主義の人は自己評価が厳しく、時として自己批判をしてしまうことにもつながってしまいます。
しかし当たり前ですが、完璧な人は誰一人いません。どれだけ仕事ができる上司や先輩、輝いて見える人、そして有名な成功者でも同じです。
あなたがどんなに完璧にしようと時間をかけても、必ずできなかったことやミスは見つかります。しかし、そうした多くの失敗を繰り返すことで少しずつ目標に近くことができるのです。
「行動できない」と思っても自分を批判せず、「誰もが完璧ではない」と心の中でつぶやくようにしてみてください。
スモールステップで少しずつ始める
そして、2つ目ですが、とにかく少しでもいいので始めてみることです。
特に大きな目標の場合、「完璧にしなきゃ」と思うとなかなか作業に取りかかれなくなります。
そうしたときはとにかく始めてみることが重要です。
これは心理学の用語でも「スモールステップの原理」という名前で知られています。
たとえば
- 1日5分だけ勉強してみる
- まずは顧客データを整理してみる
- 転職サイトに登録だけする
このように、最初の一歩を踏み出してみましょう。
完璧主義で先延ばしにしてしまう人は「完璧にしよう」と思ってなかなか行動できないことが多い傾向にあります。
大きなタスクは一見難しそうに見えます。
しかし、目の前の小さなタスクを少しずつこなしていけば、いつかは全てのタスクを完了することができます。
完璧主義を手放すことは難しいかもしれません。
しかし、まずはこのように今すぐできることの積み重ねが、完璧主義なあなたを変えることになるはずです。
完璧主義を手放す方法については完璧主義をやめて仕事や人間関係の悩みから解放される方法でも詳しく解説しています。
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3.行動力を高めるとチャレンジのリスクは必ずある
行動力を高める上での注意点の一つは、新しいチャレンジには常に失敗するリスクがあるということです。
特に大きいチャレンジであるほど、リスクも大きくなります。
なかなか行動できないという人は、このリスクを恐れているのではないでしょうか?
だからこそ踏み込む勇気がある人は貴重なのです。
失敗したくて失敗する人は誰もいません。できれば失敗はしたくないものです。
しかし、それ以上に現状を打破し、高い目標を達成したいという「志」があれば、失敗を恐れずにチャレンジすることができます。
また、そういった志があるからこそ、失敗しても挫折しただけで終わることなく、失敗から学び、泥臭くても這い上がりながら成功に近づいていくことができるのです。
ですから、行動力を求めるのであれば、失敗から学ぶ謙虚さと、一貫してぶれない志が重要です。一度や二度の失敗は当たり前だと腹をくくって突き進みましょう。
アドバイスには耳を傾ける必要がありますが、誹謗中傷などの雑音などまったく気にせずに目標の達成のことだけを考えていきましょう。周囲に流されてはいけません。やり方は変えても信念を曲げる必要などはありません。
リスクや失敗に恐怖を感じてしまう方は以下の記事もあわせてご覧いただくことをおすすめします。
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まとめ
破壊と創造は表裏一体といわれます。
一度、日常の当たり前だと思っているあなたの価値観を見直してみてください。何かを壊すことで得るものがあります。
行動することで失敗することもあるでしょう。
しかし、失敗は成功へ続く大切なジャンプ台です。
踏み込むことのできた勇気と、失敗を糧にすれば、あなたは大きな成長を遂げることができます。そしてその経験があなたに自信を与え、さらに行動力を発揮できるようになるのです。
誰にでも行動力をつけることはできるのです。
ぜひ行動力を高めて目標の達成を目指して動き出してください。それによりあなたの人生は大きく変わることができるでしょう。