自己効力感を高めてどんどん行動ができるようになる方法

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何かを始めようとしても、

  • どうしても成功するイメージが持てない
  • きっと失敗するに違いない

と思ってしまい積極的に行動ができない人も多いのではないでしょうか。

このような人は「自己効力感」が低いのかもしれません。

自己効力感とは「行動して成果を出せるかどうかという自信」を表します。
自己効力感は自分自身への思い込みによって高い人と低い人の差が出ます。そしてそれが「成果」に大きな影響を与えるのです。

しかし、自分自身への思い込みは、今からでも変えていくことができます。

思い込みを変えることで、失敗するイメージがどうしても先行してしまう人も、成功するイメージを持てるようになり行動することができるのです。

今回は、自己効力感とは何なのか、どうすれば自己効力感を高められるのかについてお伝えしていきます。


1.自己効力感とは?

1-1. 自己効力感は行動して成果を出せるかどうかの自信

自己効力感とは、「自分が置かれる状況で、自分は必要な行動をとって成果を出せるのかどうか」という可能性への認知(自信)を指します。

「自己効力感」という言葉自体は認知心理学の言葉で、名付け親はカナダの心理学者であるアルバート・バンデューラという人物です。
「Self efficacy」(セルフ・エフィカシー)を翻訳した言葉になります。

アルバート・バンデューラは、人はこの自己効力感を通して「考え方」や「感情」、「言動」をコントールしていると説明しました。

成果を求めるのであれば、それに見合った行動が必要になります。
そして、行動するためには「その行動を自分は実行できるのかどうか」といった見込みが必要です。

例えば、高校生になって以下のようなケースを見てみます。

一日10時間の家庭学習を続けていけば、3年後に東京大学に合格できる。

この場合、毎日10時間の家庭学習をするという「行動」をすれば、東京大学に合格できるという「成果」に繋がります。
これを「成果感期待」と呼びます。

実際に合格者たちが口を揃えて、この行動が成果に繋がると力説すれば成果感期待は高まっていくことでしょう。

しかし、その行動を自分がとれるのかどうかは別問題です。

「自分には毎日10時間の家庭学習を3年間継続することなんて無理だ」と感じたら、たとえ効果を信じることはあっても、行動に移すことはしないでしょう。
例え行動しても、3年間やり遂げることは難しく、途中で挫折する可能性が高いです。

この、「自分にやり遂げる力があるのかどうかの自信」が「効力感期待」です。
アルバート・バンデューラはこれを「自己効力感」と呼びました。

つまり、自己効力感はやり遂げられるかどうかの自信であるため、効力感期待(自己効力感)が低いと行動に移すことが難しくなり、結果的に成果を出すことが難しくなるのです。

1-2. 自己効力感の高い人と低い人の特徴

自己効力感が高い人と低い人の違いはなんででしょうか?

自己効力感が高い人

  • 自分はその行動をやり遂げることができる
  • 自分はきっとうまくいくだろう

という自信があります。

だからこそ何事にも「積極的な行動」をとることができるのです。
また、失敗しても「この次はきっとうまくできる」と立ち直りが早い傾向があります。

また、自分で決めたルールに厳格で、人との「約束をしっかり守る」、「決められた時間に遅刻することはない」という特徴もあります。

一方で、自己効力感が低い人は行動に移す自信がないので、

  • 行動する前から成果を出すことを諦めている
  • ネガティブな発言ばかりで努力できない

という特徴があります。

「失敗することに対して恐怖心が強い」ために、どうしても「消極的な行動」になりがちです。
そして、失敗すると「やっぱり自分は失敗した」といつまでも失敗を引きずる傾向があります。

「時間にルーズ」というのも自己効力感が低い人の特徴です。
これが、自分は成果に見合った行動をとれないという自信の低さにも繋がっていきます。

このように自己効力感が高い人と低い人では、一見すると同じような能力に見えても、「考え方」や「感情」、「言動」がまったく異なるのです。

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2.自己肯定感との違いと関連性について

2-1.自己肯定感との違い

自己効力感と似た言葉に「自己肯定感」というものがあります。

自己効力感にしても、自己肯定感にしても、高い人は「自分をポジティブ」に捉えていますし、低い人は「自分をネガティブ」に捉えています。

その点において、自己効力感と自己肯定感はほぼ同じような効果を生み出します。

しかし、厳密には自己効力感と自己肯定感は違うもので、以下のような違いがあります。

  • 自己効力感→自分がその行動をとれるのかどうかという能力の認知
  • 自己肯定感→ありのままの自分を受け入れる感情

飽きっぽい性格であっても、自己肯定感が高い人は「私はいろいろな分野に興味を持つことができ、切り替えが早い」とポジティブに自分を受け入れます。

一方、自己肯定感が低い人は「自分は飽きっぽいから何をしてもだめだろう」と自分を否定するのです。

周囲に好意的に受け入れられた経験や成功体験は自己肯定感を高めます。
しかし、虐待を受けてきた過去や失敗体験は、自己肯定感を低くする傾向があります。

また、自己肯定感が高い人は自分を信じて行動に移すことができますし、自己肯定感が低い人は自分に自信がないために行動に移しにくくなります。

具体的な例がないと違いがわかりにくいかと思いますので、次に自己効力感と自己肯定感がどのように関係するのか見ていきましょう。

2-2.自己肯定感と自己効力感の関連性

「教師なろうと考えている人」という立場から4つの例を示して、自己肯定感と自己効力感の関連性について見ていきましょう。

「自己肯定感が低い」「自己効力感も低い」ケース

自分は愛情表現が苦手だし、相手を思いやる行動に欠けている。だから教師になって生徒を指導してもきっとうまくいかないだろう。

自己肯定感も自己効力感も低い場合、自分自身に対して否定的ですし、将来への見通しも否定的です。
これでは実際に教師になっても成果を出すことは難しいといえます。

「自己肯定感が低い」「自己効力感は高い」ケース

自分は愛情表現が苦手だし、相手を思いやる気持ちに欠けている。
だが、毎日しっかりと授業することはできるし、進路指導も的確にできるから教師としては、きっとうまくいくだろう。

自分自身に対しては否定的ですが、効力感期待(自己効力感)が高いのでやり遂げる自信があります。

「自己肯定感は高い」「自己効力感は低い」ケース

自分はじっくりと生徒を観察し、生徒が何かに悩んでいることなどをすぐに察知することができる。
しかし、教師をしているといろいろな予期せぬトラブルが発生するだろうし、対処しきれずうまくいかないのではないだろうか。

自分自身に対しては肯定的ですが、不運なども重なり成果は出ないだろうと、将来への見通しに自信が持てません。

自己肯定感は高い」「自己効力感も高い」ケース

自分はじっくりと生徒を観察し、生徒が何かに悩んでいることなどをすぐに察知することができる。
しかも、毎日しっかりと授業することはできるし、進路指導も的確にできるから私が教師になったらきっとうまくいくだろう。

教師としてやっていくことに対しとてもポジティブです。成果を出す自信もみなぎっています。

このように、自己肯定感が高くても自己効力感が低いと「やり遂げることができる」という気持ちにはなりにくいのです。
そのため、成果を出すためには自己肯定感だけでなく自己効力感も高める必要があるのです。

自己肯定感を高める方法については、以下の記事を参考にしてみてください。

自己肯定感が低い自分を受け入れポジティブな自分にする方法

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3.自己効力感を高める3つの方法

ここからは実際に自己効力感を高めるための方法について詳しくお伝えしていきます。

3-1.達成体験によって高める方法

自己効力感を高めていくためには、成功体験を積み重ねて「自分はできる」という効力感期待を高めていくことが重要です。

できていないことに注目すると自己効力感は高まりません。できていることに注目するように意識します。

そして小さい成功をとにかく積み上げていくことが大切です。

営業マンであれば、売り上げの月目標や週目標を達成していくという感じです。

ただし、注意しなければならないことがあります。それは、自己効力感は目標設定が的確でないと逆に下がることがあるということです。

例えば、営業マンであれば年間目標を1週間で達成するといった「現状の自分には高すぎる目標」のような目標設定です。
こうした目標設定は、「そのために何をすべきか」というハードルが高すぎてやり遂げる自信を失います。

逆にどう考えても「低すぎる目標」も同様です。

例えば、月目標は常に前年比の50%といった簡単なものです。
達成できて当然だという目標設定でも、自己効力感は高まらないのです。

そのため、適切な目標を設定し、それを達成していくことで自己効力感を高めることができます。

3-2.代理経験によって高める方法

代理経験によって高めるとは、身近な人の成功を見て「自分にもできそうだ」と思い込むことです。

例えば、営業で成果を出したいと考えているビジネスマンであれば、同期入社やライバルといった相手が目標を達成している様子を見ることによって行動するイメージや成果を出すイメージが湧きやすくなります。

また、「モデリング」も代理経験のひとつです。

モデリングとは成功者や尊敬する人物の仕草や言動、その心情まで真似することをいいますが、徹底的に真似をすることで、言動が自信に満ち、心境にポジティブな影響を受けることができます。
こうして、自分もできるという自己効力感が高まるのです。

3-3.言説的説得によって高める方法

言説的説得とは、「自分ならできる!」ということを言葉によって説得することをいいます。

これは自分を説得することによっても自己効力感を高めることは可能です。
「自分はできる」と自分自身に言い聞かせることで、本当にそう思い込ませることができるのです。

自分以外にも、例えば上司や成功者から「きみの能力であれば、必ずできる」と繰り返して言ってもらうことも効果的です。

ただし、これは周囲の協力が必要であるため簡単にはできないというデメリットがあります。

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動画でも自己効力感についてわかりやすく解説!

ここまでご紹介した内容を実施していただければ自ずと自己効力感を高めていくことができるでしょう。
私たちは動画でも詳しく解説しているので、「もっとわかりやすく知りたい」という方はこちらもぜひご覧ください。

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