現代では働き方も時代と共に大きく変わっており、自分のやりたい仕事を組織に縛られず、ストレスフリーの環境で働く「フリーランス」の数が日本でも増えています。
しかし、自由度が高い反面、なかなか自分のやる気を高められなかったり、モチベーションを維持できず悩んでいる人も多いのが問題です。
そして、いろいろな方法を試しても一時的にやる気が高まってもすぐに戻ってしまうことも多いのが現実です。
ですので、モチベーションは高めるだけでなく、「維持すること」も非常に重要なのです。
今回は、フリーランスや自営業のやる気やモチベーションの問題を解決していくための本質的な内容をお伝えしていきます。
この記事の目次
1.フリーランスのやる気・モチベーションが低下する原因
フリーランスのやる気やモチベーションが低下する原因は大きく分けて以下の3つです。
- 自由すぎて誘惑に負けて、仕事以外のことに時間を費やしてしまう
- 時間の制限なく働くことができるために生活習慣が不規則になっている
- 目標を持てず、とにかく日々の生活のためにひたすら働いている
一般的には自分のやりたい仕事をしているのがフリーランスと思われていますが、実際は生活するために納得いかない条件や内容の案件を引き受けていることもあります。
とにかく「稼がなければ」という思いが強くなると、休日もなく際限なく働き続けることになります。
目標が定まらない中、時間の管理ができずにオーバーワークが続いていくことで、やる気やモチベーションが低下していくのです。
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2.フリーランスのやる気・モチベーションを一時的に高める方法
まずは「一時的に」やる気を高める方法をご紹介します。手軽にできる方法なので、まずはこちらの方法を試してみるとよいでしょう。
2-1.ポモドーロ・テクニックで時間管理
時間の制限なく仕事をしていると集中力が散漫になり、モチベーションが低下してしまいます。
「パーキンソンの法則」というものがありますが、これは「仕事の量は完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」というものです。
例えば、ある資料を作成しなければならない場合
・今日の17時までに完成させなければならない
・自分の好きなタイミングで終わらせれば良い
どちらのほうが集中して進められるかは明白でしょう。
特にフリーランスは納期に迫られている場合を除き、自分のペースで仕事を進めることができるためついだらだらと仕事を進めてしまいがちになります。
それを防ぐために、働く時間を明確にし、合間に休憩時間を効率良く入れていくことが効果的です。
参考になる時間配分としては、「ポモドーロ・テクニック」というものがあります。
ポモドーロ・テクニックは以下の手順で行うことで集中力を高めます。
【ポモドーロ・テクニックの手順】
・スマホのタイマーなどを利用して時間を計る。
・25分仕事をしたら、5分休む。1セットは30分間。
・4セットをしたら15分から30分間は休憩する。
ポモドーロ・テクニックは、25分という短い時間で区切り、まず行動しやすくすることでやる気を高める作業興奮も上手に利用しているのです。
25分で休憩なので、逆に「もっとやりたい」と思うはずです。そうなってもきちんと休憩するようにしましょう。
このようなポモドーロ・テクニック用のスマホアプリもありますので、そちらもぜひ利用してみましょう。
こちらはBe focusedというアプリですが、「ポモドーロ・テクニック」と検索すれば様々なアプリが出てきますので自分に合うものを選びましょう。
2-2.タスクを分けて取り組みやすくする
完了するまでに時間がかかりそうなタスクは目の前にするとなかなかやる気がでないものです。
例えば
- Webサイトを完成させる
- セミナーを開催する
- プロジェクトを企画する
というようなタスクがあった場合、達成した状態が見えづらいためモチベーションが上がりにくくなります。
そこで、「Webサイトを完成させる」というタスクであれば、
- 掲載内容を考える
- 構造の設計をする
- 各ページの内容を考える
- デザインの参考サイトを見つける
というようにタスクを分解して小さく分けていくとよいでしょう。
こうすることで、今日は5時間頑張れば終わると見通しが立てば、積極的に取り組めるようになります。
もちろん小さく分けすぎて1日の仕事量を少なくしすぎると締め切りまでに間に合わない可能性があります。
期日にしっかりと間に合うように余裕をもった計画立てが必要です。
急遽取り組まなければならない緊急事項が発生することも考えて、バッファ(予備の時間)も設けながらタスク管理していくのがいいでしょう。
2-3.ご褒美の設定
フリーランスや個人事業の場合、ひとりで働いている場合が多い、もしくは指示する(される)立場のため、頑張っても誰も労ってはくれません(案件によってはクライアントが感謝してくることがありますが)。
そのため、「これで充分働いたといえるのだろうか?」と、どんどん追い込まれた気持ちになっていく傾向があります。ですので、「自分で自分を褒める」という視点も大切です。
予定通りに仕事が完了したり、大きな仕事を成功させたら自分を労うことでモチベーションを持ちながら仕事をすることができます。
また、前述のポモドーロ・テクニックを活用しながら、休憩時間に「好きな音楽を聴く」「コーヒーを飲みながら美味しいデザートを食べる」といったご褒美の時間を設けることで、さらに25分間の仕事時間のやる気は高まっていきます。
やりたいことはやるべきことの後にするといった規律が重要であり、やるべきことをやったら趣味を楽しめるように休日を設けたりすることで、楽しみのために頑張ろうという気持ちが沸き起こります。
しかし、こうした方法は何度も繰り返すことで慣れが生じてきてしまい、いつのまにか元の状態に戻ってしまいます。
そのため、次から紹介するモチベーションを継続的に高める方法が重要となります。
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3.【重要】フリーランスのやる気・モチベーションを継続的に高める方法
ここまでご紹介したものは「一時的に」モチベーションを高める方法であり、本質的な解決にはなりません。ぜひ「継続的に」モチベーションを高める方法を取り入れるようにしてください。
3-1.本当にやりたいことを目標にする
継続的にやる気やモチベーションを高めていくためには、「目標の設定」は非常に重要です。
フリーランスや経営者として
・どんな生活を送っていきたいのか
・どのように他人や社会に貢献していきたいか
といったことを考え、その目標達成のためにひとつひとつの仕事を取り組み、一日一日を過ごしていくのが理想です。
独立すると、つい「とりあえず今、自分がやりたいと思うことだけに熱中したい」「まずは稼ぐことが重要だ」というように、目先のことに焦点が行きがちになります。
また、「会社に縛られるのは嫌だ」「とにかく自由に働きたい」といった理由で独立した場合、いざ自由になったらその時点で目標が達成されてしまうので、その先の目標を見失ってしまうのです。
本当のモチベーションは将来達成したい「ワクワクするような」目標があって初めて沸き起こるものです。
そして、
あなたが「本当に」達成したい目標、実現したい未来はなんでしょうか?
それをイメージするとワクワクするでしょうか?
と自分に問いかけてみてください。
もしそうした未来の自分の姿が想像できないのであれば、同じジャンルで仕事をして活躍している人の仕事ぶりや生活などを「書籍」で読む、「動画」で見る、実際に「セミナー」などで話を聞くといったことをすると、将来なりたい自分をイメージしやすくなります。
そして、こういった行動を積極的に行うことで興味をさらに掘り下げることができ、興味を掘り下げればさらに情熱が高まり生きがいになっていくでしょう。
本当に自分のやりたいことが発見できるのはその先かもしれません。
3-2.コーチングを受ける
フリーランスの悩みは、なかなか同じような環境で働いている人と知り合えず、アドバイスを受けることができないことでしょう。
どうしても独りで悩みを抱えてしまい、客観的な視点で自分の仕事や人生を見つめ直すことが難しいのです。
周囲の家族や友人に相談しても、フリーランスの経験がなければ的確なアドバイスを期待することも困難です。
そこで、「コーチング」を利用して、プロのコーチに相談するという方法があります。
コーチングとは、コーチがクライアントに質問をし、話を聴いていく中で、クライアントに気づきを与え、解決策を自ら考えられる状態を作り出して、思考や行動を変えていくものです。
コーチングを受けることで以下のような悩みについて考えることができます。
・本当に自分のやりたいこと、達成したい目標は何なのか
・自分にはいったいどんな価値観があるのか
・仕事やプライベートの優先順位や行動計画はどう決めていけばいいのか
・モチベーションはどうやって管理していくべきなのか
・今の状態に不安がある など
ただし、コーチは専門的な仕事のアドバイスはしません。それはコーチングの目的がクライアントの自発的な行動を促すためだからです。
例えば、「モチベーションを上げるにはこうすればよいでしょう」とコーチに言われても、その方法があなたに合っているかもわからないでしょう。それだと意味がないのです。
あくまでもクライアントとの話の中で、客観的に自分を見つめ直し、状況を整理しつつ、クライアントの可能性を引き出していくことがコーチの役割なのです。
コーチングによって内省(自分のことについて考えること)をすることで、目標が明確になり、その目標を達成している自分もイメージしやすくなります。
今まで以上にスッキリした気持ちで働くことができるようになり、さらになりたい自分に近づいていくことができ、早く目標達成できるようになるのです。
コーチングは前述のとおり、思考や行動を変えていくためのアプローチなので効果を発揮するにはやや期間が必要です。
1回や2回のコーチングを受けるのではなく、半年くらい期間でコーチングを受けることが効果的です。
※コーチングについては以下の記事で詳しく紹介していますので、興味のある方はご覧ください。
【図解付き】コーチングとは何か?効果や進め方などわかりやすく解説
3-3.変化に柔軟に対応するため、新しいチャレンジを行う
時代の変化ともにフリーランスへのニーズもどんどん変わっていきます。そうなると、今まで成果を出していた方法がこの先ずっと通用するとは限りません。
むしろ新しいサービスや仕組みが誕生していくので、これまでの方法では成果が出しにくくなっていくでしょう。
そのためこの変化に柔軟に対応していく意識が大切になっていきます。
なぜならこれまでのやり方に固執していて成果が出なくなると、「こんなに自分は頑張っているのになぜ報われないんだ」と、変化に対する憤りが強くなるだけで、やる気やモチベーションは低下していきます。
1999年に全米ビジネス書でベストセラーになった「チーズはどこへ消えた?」は、まさにそのことに警鐘を鳴らしています。
そして変わることを怖れず新しいチャレンジをしていくことで道が拓けることや、チャレンジによって恐怖を乗り越えて充実感を得ることができることを伝えています。
新しいチャレンジや現状を変えるということにリスクを感じるかもしれませんが、実際に行動すれば想像していた恐怖ほどのことはなかったことに気づくことができるでしょう。
3-4.生活習慣を改善し、生活リズムを整える
フリーランスの場合、時間などに生活を制約されないため生活習慣が乱れがちになります。
しかし、やる気やモチベーションを高めていくためには、やはり基本となる生活習慣の改善は欠かすことができません。
生活の乱れは、疲労回復やストレスを軽減させる「コルチゾール」という抗ストレスホルモンを枯渇させるからです。
そのため、できれば以下のような生活を送っていくことが理想です。
・20分以上の運動を週に2〜3回行う
・偏りのある食生活を改善し、栄養バランスを考えた食事の習慣
特に運動することは脳の活性化にも良いことが証明されているので、クリエイティブなアイデアが必要とする仕事の場合、ぜひ取り入れていただきたいと思います。
これまでの生活習慣を改善するのは大変ですが、苦労するのは最初だけです。慣れてくればまったく苦痛を感じず、むしろ集中して仕事をすることができるようになります。
やる気やモチベーションは確実に以前よりも高まるでしょう。
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まとめ
フリーランスは本当に自分のやりたいことを仕事や生きがいにしていくことができます。
フリーランスとして充実した人生を歩んでいくためにも、本当にやりたいことを見つけ、しっかりと目標を設定していきましょう。
そしてそれを実現するためにどのような行動が必要なのか、何を改善すべきなのかを追求していくと、やる気とモチベーションは必ず高まっていきます。