人生の岐路に「挑戦」「チャレンジ」はつきものです。
高校を卒業するのに併せて、志望大学受験という挑戦があるでしょう。
大学を卒業するのに併せて、志望企業への就職活動や大学院への進学という挑戦があります。
就職してからも挑戦の連続です。
新しいプロジェクトへの参加、昇進によって大きな責任を担うことになるでしょうし、転勤、転属、転職といった大きな環境の変化もあるかもしれません。新しく家族を築くことも、人生の中では重要となる挑戦のひとつです。
挑戦することで、失敗したり、挫折を経験することもあるでしょう。
目標を達成するためには、困難を乗り越えていかなければなりませんし、苦労をすることになります。高い目標であればなおさらです。
挑戦する際には、リスクを覚悟しなければなりません。
だからこそ、失敗することを恐れたり、苦労することを面倒に感じて、なかなか積極的には挑戦できない人も多いのではないでしょうか。
しかし、いつの時代でも、そんなリスクにたじろぐことなく、果敢に挑戦をしてきた人が成功者になっています。
マイクロソフトの創業者であるビル・ゲイツ氏は
成功したければ、成功への願いが、失敗への恐れより強くなければいけない
と語っています。
挑戦できないことで悩んでいる方にこそ、今回の記事を読んで、失敗することの大切さを知っていただき、挑戦できる心構えを持っていただけたらと思います。
この記事の目次
1.挑戦することがいかに重要か
1-1. あなたは本当に現状に満足していますか?
ビル・ゲイツ氏のような大成功まで望んでいないので、できれば挑戦などすることなく、「現状維持で充分」だという方もいるでしょう。
この機会にぜひ、自分自身に問いかけてみてください。
- 本当に現状に満足していますか?
- 本当は何か我慢をして生きていませんか?
- 本当はもっと他にやりたいことや目標にしたいことがあるのではないですか?
もし、本当にやりたいことが他にあるのに諦めているのであれば、改めて挑戦することを考えてみるべきなのではないでしょうか?
現状維持で満足しようと自分自身に言い聞かせているだけかもしれません。
例えば、やりたい仕事をするために転職するとなると、現在まで積み上げてきたキャリアを捨てることになりますし、給与が下がったり、家族に心配をかけたりといったリスクもあります。
しかし、本当に掴みたい夢があるのであれば、挑戦しなければ後で後悔することになるのではないでしょうか。
アメリカの公民権運動活動家のローザ・パークス氏は以下のように述べています。
ただひとつの失敗は、挑戦してみようとしないことです
挑戦することから逃げていることで、今よりはるかに充実した生き方を、自ら放棄している可能性があります。
1-2. あなたが変わらなくても、周りは変わる
「いやいや、私にはそんな大それた夢などないし、本当に現状維持で充分です!」という方もいるでしょう。
しかし、現状維持を望むにしても、新しい挑戦は必要ないでしょうか?
時代は変化し続けます。
今まで当たり前だったことも当たり前ではなくなっていくのです。
企業によっては、年功序列型のシステムを採用しなくなってきました。終身雇用制も今後どうなっていくかわかりません。グローバル化は益々盛んになっていき、競合する相手もマーケットも大きく変わっていくことでしょう。
自分が変わらなくても、周りは変わるのです。
ウォルト・ディズニー氏は
現状維持では、後退するばかりである
と語りました。
現状維持でいいので挑戦しないという姿勢では、「挑戦しない癖」が付いてしまい、やがて現状維持もできなくなってしまいます。
今の幸せを維持するためにも、挑戦することは大切です。新しい人間関係を構築するための挑戦でもいいでしょう。新しい知識やスキルを身につけるような挑戦でも構いません。
現状に満足することなく、自分を成長させていく挑戦は、人生において絶えず必要なのです。
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2.成長のために必要な挑戦
2-1.慣れてきたことに安心しない意識を持つ
では、どのような挑戦をしていけば、私たちは成長していけるのでしょうか?
挑戦といっても、転職や起業というようなリスクの大きな挑戦もあれば、新しく習い事を始めたり、セミナーに参加してみるといった比較的リスクの小さな挑戦もあります。
どちらも現状の自分の視野を広げ、多様な価値観を構築する経験ができるわけですから、大切な挑戦に違いはありません。
ここで最も注意すべきなのは、「慣れてきたことに安心すること」です。
新しい環境に飛び込むと、その環境に適応するために人は必死になります。適度な緊張感が保たれ、パフォーマンスは向上していくのです。
学生にしろ、社会人にしろ、主婦にしろ、1年間も経過すれば環境に慣れてきます。失敗することも減り、以前よりもストレスなく過ごすことができるようになっているはずです。
これは挑戦したことによって、成長した証でもあります。
しかし、実は注意が必要な時期でもあるのです。
特に社会人にとって、仕事に慣れてきたことは嬉しいことですが、実は危機的状況でもあるからです。日常や業務のマンネリ化は、失敗を減らしてもくれますが、実は適度な緊張感も失っていき、パフォーマンスは低下していきます。
仕事で失敗をしないということは、「失敗をしないような仕事しかしていない」という会社からの評価にも繋がっていきます。
仕事に慣れてきたのであれば、貪欲に次なる目標に向けて新しい挑戦をしていくべきなのです。
2-2.挑戦する回数を増やし、反省を活かす
大きな挑戦になると、必ずしも満足いくような結果になるとは限りません。特に未知の市場を開拓したり、まったく新しいアイディアを商品化したり、成功した人が少ないようなビジネスを始めるなどといった場合は、失敗する可能性が高くなります。
ここで最もポイントになるのが、「一度の挑戦、一度の失敗で諦めてはいけない」ということです。
失敗して諦めてしまえば、失敗から学ぶことはできず、成長もできません。目標が高ければ高いほど、達成が困難であればあるほど、「挑戦する回数を増やして」いきましょう。
なぜならそれだけ失敗もするからです。
しかし、ただやみくもに挑戦し続ければいいというわけでもありません。
- どうして成功しなかったのか
- どうすれば成功に近づけるのか
- 自分にどんなスキルが必要なのか
といった改善点を探し、それを克服していくことで、大きく成長していくことができます。
人は成功することで成長するのではなく、目標の達成に向けて挑戦していく過程で成長していくのです。そこには学生も社会人も区別はありません。
「解き直し」をし、「反省を活かす」という努力が必要になります。
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3.失敗を恐れて挑戦できない場合の思考方法
3-1.成功の対義語は失敗ではない
挑戦することの大切さや方法がわかっていても、失敗を恐れて行動に移せないケースがあります。
特に失敗する可能性が高いときは、無意識にそれを回避しようとする傾向があるのです。危機回避は本能的なものです。
これは根底に「失敗することはダメなこと」という発想があるからです。
失敗しないようにするためには、どうすればいいのかと考え、そして行動しないことを選択します。失敗したらどうなるのかという言い訳をするようになるかもしれません。
失敗を恐れて挑戦できないのであれば、発想を変えましょう。
「成功の対義語は失敗ではない」と考えます。なぜなら失敗から学び、失敗から学ぶことで成功することができるようになるからです。
失敗の延長線上に成功はあります。「失敗してもいいのです」。
パナソニックの創業者である松下幸之助氏は
失敗しない人は成功しない。なぜならチャレンジしないからである
と述べています。
同様に本多技研工業の創業者である本田宗一郎氏は
チャレンジして失敗を恐れるよりも、何もしないことを恐れろ
と述べています。
成功の対義語は「挑戦しないこと」なのです。失敗することは、決して成功から遠ざかっているわけではありません。
3-2.失敗したことなど周囲はすぐに忘れる
失敗を恐れる人には完璧主義な人が多くみられます。
自分が失敗したことを周囲に知られるのが恥ずかしいので挑戦しないという場合もあります。
自分の弱い部分を見せたくないのでしょう。失敗して落ち込んでいる姿も見せたくないのかもしれません。
失敗した姿を誰にも見せないということは、現実的に考えて不可能ですから、挑戦するためにはメンタル面も強くなる必要があります。
ただ、その前にまずは考え方を変えてみましょう。
失敗を見られることは苦痛かもしれませんが、実は人は、他人の失敗なんてすぐに忘れるという特徴があります。どんな大きな失敗でも2週間も経てばみんな忘れています。いつまでも失敗を気にしているのは自分だけなのです。そんなものです。
ですから必要以上に自分を追い込む必要はありません。
大成功はいつまでも人の記憶に残りますが、「自分の失敗など、周囲はすぐに忘れる」と、割り切って挑戦することが大切です。そう考えることで、挑戦するというハードルは、ぐっと下がるでしょう。挑戦しやすくなるのです。
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まとめ
挑戦することには、勇気が必要です。
勇気を持って一歩踏み出すことで、環境も変わりますが、自分も変わります。そして、失敗から学ぶ意識を持っていれば、必ず良い方向に自分を変えることができます。
「失敗は成功の基です」。失敗することを恐れず、自分の掲げた目標や夢を実現させるべく挑戦し続けることができたなら、今よりもっと充実した人生を送ることができるでしょう。
大切なことは能力よりも、踏み出す勇気と常に学ぼうとする謙虚な姿勢です。
マクドナルドの創業者であるレイ・クロック氏は「リスクのないところに成功はない。そしてそこには幸せもない」と述べています。年齢や職種を問わず、成長と幸せを求めて、常に挑戦し続けてください。