スッキリとした気持ちで日々の生活を送ることができれば、仕事でも高いパフォーマンスを発揮できますし、プライベートも心から楽しめることでしょう。
逆に心の中に何かしらのわだかまりがあって、「もやもや」しているような状態だと、やる気も高まらず、頭の中はネガティブな思考ばかりになりがちです。もちろんパフォーマンスも発揮できにくいでしょう。
慢性的なもやもやは、我慢するしかないのかと思われがちですが、日々のちょっとした工夫で軽減することが可能です。
今回はもやもやの解消法についてお伝えしていきます。
この記事の目次
1.「もやもや」を引き起こす2つの原因
もやもやする原因がわかっているケースと、なぜだかわからないがいつももやもやしているというケースに分かれます。
以下ではそれぞれのケースについて解説していきます。
1-1. もやもやの原因がわかる場合は「日常生活のストレス」が原因
もやもやの原因がわかっているケースは、「日常的なストレス」によるものです。
- 職場や近所などでの人間関係
- 恋愛のもつれや育児
- 仕事のノルマ達成やプロジェクトの成功に向けたプレッシャー
- 過酷な労働環境
などです。
長時間労働や過労などの強い負荷は、精神的な疲労だけでなく、身体的な疲労として残ります。疲労によって集中できないぼんやりした状態が多くなっていきます。
そして睡眠不足などの生活習慣の乱れが重なって、さらに疲労度に拍車を掛けることになるのです。
このように、日常的なストレスは、身体的な疲れや精神的な疲れに強く作用し、もやもやした気持ちが高まっていくことになるのです。
1-2. もやもやの原因がわからない場合は「インナーチャイルド」が原因
もやもやの原因は複数考えられますが、自分ではその原因がわからず、しかし漠然としたもやもやが慢性化しているケースがあります。
なぜだかスッキリしない重たい気分が続き、生きる活力が少しずつ失われていくような状態です。
このもやもやの原因は、自分では意識できない潜在意識に刻み込まれた心の傷によるものの可能性があります。その多くは幼い頃の体験に基づいたものです。
例えば、わずかなミスに対しても両親に厳しく指摘され続けていると、常に失敗をイメージし、失敗を回避するために挑戦することを恐れるようになります。
大人になってからもそういった癖は抜けず、そんな自分に対して否定的な思いが強くなり、もやもやに繋がっていくのです。
このように幼い頃の人格がそのまま残っている部分を「インナーチャイルド」と呼びます。
インナーチャイルドは、大人になって社会に適応する際には無意識で自分にブレーキをかけることになります。
こうした方がいいと頭ではわかっているのに、心が付いてこないからその行動が取れない。その葛藤がもやもやとなって溜まっていくのです。
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2.身体的な疲れによるもやもやの解消法
2-1.睡眠をしっかりとる
日常的なストレスが続き、身体的な疲れが溜まると、体がだるく重く感じるようになります。
頭痛や肩こりなどに波及することもありますし、免疫力も低下して病気になりやすくなるでしょう。すると、心の内のもやもやはさらに増加していくことになります。
身体的な疲労感を回復するためには、「睡眠」が重要です。5時間や6時間の睡眠では疲労が蓄積していきますので、7時間の睡眠を確保することを目標にしましょう。
ちなみにアルコールの力を借りて眠るのは、睡眠が浅くなるので逆効果になります。
また、深夜までお酒を飲んでいたり、パソコンやスマホなどの電子機器をいじっていると、どんどんと睡眠時間が削られてしまうので注意してください。
やりがちですが、休日だけ睡眠時間を長めにとっても効果はありません。寝溜めはできないので、日々の生活習慣が大切になってきます。
2-2.適度な運動をする
身体的な疲労を防止し、もやもやを軽減していくためには、「適度な運動」も必要です。
朝晩30分ほどでもいいので、ストレッチやウォーキングなどを継続して行うと効果的です。
「そんなので効果あるの?」と思われるかもしれませんが、一回の運動でもBDNF(脳由来神経栄養因子)というストレス解消物質を増やす効果があることが、アメリカのスクラトン大学の研究結果から判明しています。
時間が無いという人は、20秒全力で太もも上げをし、10秒休むことを8回繰り返す「HIIT」という運動もエンドルフィンという脳内物質を分泌することができるためストレスの解消に効果的とされています。
これだとわずか4分で済みます。これ以上やると逆に疲労が蓄積するので注意が必要です。
2-3.適切な食生活
疲労回復には甘いものがいいという話を耳にしたことがあると思いますが、血糖値が上がると脳内でベータエンドルフィンという快楽物質が増えるため、一時的に疲れを忘れるだけです。
むしろ依存性が高まり、疲労体質になってしまいます。チョコレートは、カカオが80%以上含まれる純度の高いダークチョコであれば、疲労回復効果はあります。
朝食は必ず食べる、お腹いっぱいは食べない、野菜を優先して食べる、といった基本的な食生活の習慣が重要です。
野菜は疲労回復を助けるビタミン類が豊富ですが、茹でると栄養素が抜けてしまうので、なるべく生のまま食べるべきでしょう。鳥のムネ肉にもイミダペプチドという疲労回復物質が多く含まれていますのでおすすめです。
疲れない体を作るための目安は、たんぱく質と炭水化物の割合が3:1になるのが理想的です。
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3.精神的な疲れによるもやもやの解消法
3-1.人に相談する
では、日常的なストレスやインナーチャイルドの影響で、精神的な疲れが溜まり、もやもやしている場合はどうすればいいのでしょうか?
ひとつは「人に相談する」という方法があります。できるだけ信頼できる人がいいでしょう。
人に話すことで、自分の頭が整理されるからです。
プロのカウンセラーであれば、意図的にクライアントにたくさん話をさせてくれるため、より効果的です。
こうして、もやもやしている原因は何なのか、どうすれば抱えている問題を解決できるのかを考え始めることができます。
特に潜在意識にあるインナーチャイルドには、こうしたきっかけがないと気づくことができません。
インナーチャイルドに対しては、寛容に受け止めてあげることが大切になります。
自己否定をしても解決しませんので、どんな自分でも受け止めるという「自己受容」を意識しましょう。
3-2.情報を遮断する
日常的なストレスによって精神的に疲れている状態であれば、一度、「情報を遮断してみる」のも有効です。この場合の情報とは、FacebookやLINE、InstagramなどのSNSのことです。
こういった情報によって、どうしても自分と他人を比較してしまいます。
自分も頑張ろうとか、相手の幸せを祝福する気持ちが湧いてくるようであれば問題ないのですが、嫉妬や自己否定が強くなるようならば断ってしまうのも手です。
孤立感が強まってしまうと逆効果になってしまいますが、ときにはひとりの時間を満喫し、自分と向き合い、自分を受け止めることで精神的な疲労感を癒すことができます。
ひとりで「旅に出る」のも同じような効果が期待できるでしょう。
3-3.頭の中にあることを書き出す
「頭の中にあることをすべて書き出す」という方法も、自分と向き合い、情報を整理することができます。これだと話す相手がいなくても、自分ひとりで行えるので手軽です。
自分が今どんな感情なのか、自分は何に不安を抱き、何に不満があるのか、箇条書きで構いませんので、思いつくままにどんどん書き出していきます。
そうすることで今まで気づかなかったインナーチャイルドの存在に気づくことができるかもしれません。
頭の中のものをすべて吐き出し空にすることで、脳や心を一度リセットすることができます。
このリセットが脳や心の疲労回復には重要です。リセットするタイミングが無ければ、何をしていても同じような自己否定的なネガティブ思考を堂々巡りで考え続けることになるかもしれません。
そんなネガティブ思考の負のループが、さらにもやもやを増加させていくのです。
3-4.マインドフルネス瞑想
人は考えまいとしても、どうしても考えてしまいます。さらに問題なのは、人はネガティブなことを考えがちだということです。
日常的なストレスが原因だとしても、インナーチャイルドが原因だとしても、この状態が続くと精神的に疲労するのは当然のことです。
ですからネガティブ思考を一度完全に止めてしまうことが効果的なのです。
その方法として大企業でも取り入れられているのが「マインドフルネス瞑想」になります。これは、宗教的要素を取り除いた瞑想です。
マインドフルネスは座っても寝ていても可能です。リラックスした姿勢で、半眼となり、ひたすら自分の呼吸だけに集中します。
ひとつのことだけを考えることで、他のネガティブな思考を排除するのです。
一日3分間だけでも効果があるとされています。そして今やるべきことに集中できるようになるのです。
呼吸は、基本は「腹式呼吸」になります。鼻で吸って、息を止め、口から吐くという動作をゆっくりと繰り返していくだけです。
マインドフルネスについては以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひこちらもご覧ください。
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まとめ
もやもやを放置しておくと、活力が失われ、パフォーマンスを発揮できなくなります。しかし、ご紹介したような方法で少し工夫すると、もやもやを軽減することができるのです。
ポイントは体も脳も心も定期的にしっかりと休ませることです。忙しい時こそ、そういった時間を大切にしてください。活力に満ちた明るい生活を維持することができます。
ただし、インナーチャイルドの問題が深刻で、自分ひとりの力では解決できそうにない場合は、無理せずに専門家を頼ることも重要です。いろいろ試してみてももやもやが解消されないのであれば、カウンセラーに相談してみましょう。