子どもの頃には「将来はこんな仕事に就きたい!」という夢があったでしょうし、社会人になってからも「これから先にこんな役職に就きたい」「こんなプロジェクトを成功させたい」「こんな会社を起業したい」といった目標がある人も多いでしょう。
しかし、応援してほしいと思って周囲の人に自分の夢や目標について話をしたときに
- そんな夢は叶うはずがない
- 将来を考えてやめておいたほうがいい
- 普通の会社に勤めるべきだ
といった思わぬ反対や否定的な意見をされることはありませんか?
そんな意見に従って夢や目標を諦めようとしているのならば、とてももったいない話です。
今回は、このようなドリームキラーに対処することによって、夢の実現に近づいていくことができるということについてお伝えしていきます。
この記事の目次
1.ドリームキラーとは
ドリームキラー(Dream Killer)というのは、国際コーチ協会会長を務めていたルータイス氏の造語です。教えを受けた認知科学者の苫米地英人氏が日本に広めました。
ドリームキラーとは、「夢を壊す人」「夢を壊そうとしてくる人」を指します。
状況としては、自分の将来の夢や目標について相談したり、宣言したときです。
相談すると、相手は冒頭のような否定的な言葉を使って、夢に向かって進むことを諦めさせようとしてきます。つまり夢を壊そうとしてくるのです。
ただし、ドリームキラーは二種類に分けられますので、混同しないようにすることも対処する際には重要です。
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2.ドリームキラーの特徴
2-1.家族や教師など「善意」からのドリームキラー
善意の気持ちからなぜドリームキラーとなるのでしょうか?
根底にはひとつ、「相手の将来が心配」ということが挙げられます。
例えば「私はアイドルになりたい!」という夢を打ち明けてきた時に、家族や教師はどのような反応を示すでしょうか?
「よしそうか、頑張れ」とはなかなかいきません。
アイドルを目指していて、実際にその夢を叶えることができる人はわずかだという現実を知っていれば、
「努力してなれなかった時にその後どうするのか」
といった不安の方が先になるからです。
反対する人の根底には他にも
「もっと地道に勉強して、人生設計するべきだ」
といった思い込みや価値観も反対する原動力になっています。
人には、無意識のうちに自分の価値観を覆されることを避けようとする傾向があるのです。
そのため、夢を語る人が「こうすべきだ」という自分の価値観とは異なる行動をしようとする場合、強い不快感を覚え、それを否定しようとします。
そのため、半分は相手を心配して、半分は自己防衛のためにドリームキラーとなっていると考えられるでしょう。
2-2.ライバルなど「悪意」からのドリームキラー
一方で悪意からのドリームキラーには、相手の将来が心配という気持ちがほとんどなく、嫉妬などの気持ちから否定します。
例えばあなたの「部長になりたい」という目標を聞いた同期が
「労働時間が長くなる割に役職手当は安い」
といったネガティブな発言をして、妨害してくるケースがあります。
これは、同期が部長になって自分が置いてけぼりになるのが嫌だからです。
相手が自分と同じ立場だったのが、相手が成功することで相対的に自分の立場が下がってしまいます。対等の人間関係で安定していたものが崩されてしまうわけです。
この安定した領域を「コンフォートゾーン」とも呼びますが、似たようなコンフォートゾーンを持っていると共感しやすく、友人関係も構築しやすいのですが、相手がこのコンフォートゾーンから飛び出し世界を広げようとすると、強い反発心を抱くようになります。
人は心理機制に現状の安定を維持したいという働きがありますので、相手の変化を阻止しようとするわけです。
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3.ドリームキラーへの対処法
あなたのドリームキラーは善意のもの、悪意のものどちらでしょうか。ここでは、それぞれに適した対処法を紹介します。
3-1.悪意からのドリームキラーへの対処法
悪意のドリームキラー対策の最も手っ取り早いものは、「誰にも夢や目標を話さない」ことです。
自分が話さなければ相手が反対してくることも、否定的な発言をしてくることもありません。
どうしても話さなければならない相手に対しては黙っているわけにはいかないでしょうが、話す必要のない相手には話さなければいいのです。
否定的な言葉を毎日のように浴びせられると、自分の思いとは別にネガティブな思考が潜在意識まで刻み込まれ、いつの間にか自分も同じ思考をしてしまいます。
- 自分にはやっぱり無理かもしれない
- こんな目標は自分には相応しくない
- もっと現実的な目標を見つけよう
となってしまい、相手の思惑通り、夢や目標を諦めることになるのです。
話をしてしまって反対された場合、このような悪意からのドリームキラーを必死に説得するのは無駄です。その時間や労力は、夢の実現に費やした方が得策でしょう。
例え正論をぶつけて論破したところで、その相手との人間関係が悪化するだけの可能性が高いです。
夢や目標の話をしてしまって、相手が悪意からのドリームキラーだと気づいたら、その後は「相手と距離を置く」べきです。
ただし、善意からのドリームキラーなのか、悪意からのドリームキラーなのかの見極めは難しいものがあります。
どちらにしても「あなたのためを思って言っているのよ」というのが常套句で、共通しているからです。
この相手は悪意からのドリームキラーになりそうだと感じたら、夢や目標の話をしない。
話してみたら悪意からのドリームキラーだと感じた場合は、距離を置く。
これが有効な対処法でしょう。
3-2.善意からのドリームキラーへの対処法
問題は善意からのドリームキラーの対処です。
こちらはとても身近な相手で、話をしなければならない相手であるケースが多いからです。
例えば、将来への夢のために「転職をする」または、「起業」をするということになったとします。既に結婚して家族ができている場合、そのことを妻(または夫)に話さないわけにはいかないでしょう。
この場合、反対される可能性は高いでしょう。今の安定した生活を捨てることになるからです。
「もし上手くいかなかったらどうなるのか」という不安から、相手が反対するのも仕方のない話です。だからといって距離を置くことができる相手でもありません。
善意のドリームキラーの場合、説得する必要があります。同意してもらい、応援してもらわなければ前に進めないからです。
説得する際のポイントとしては、反対する相手の気持ちをしっかり尊重すべきということです。
これが自分の夢だから反対は許さないという姿勢では、相手との人間関係が壊れてしまう危険性があります。
そうならないためにも、焦らず、しっかりと自分の思いを伝えましょう。具体的な話もしていくべきです。
- 夢を実現するまでにどのくらいの時間がかかりそうなのか
- どのくらいの費用がかかりそうなのか
- 夢が実現するとどういった生活を送れるようになるのか
- そのために今後どのような努力をしていく覚悟なのか
こうしたことを徹底的に伝えるべきでしょう。
もちろん口先だけではなく、「実際にそのために努力している姿を見てもらう」ことも必要です。
一度で説得できるとは考えず、そういった姿勢を見続けてもらい、認めてもらえることで、相手の気持ちが変わるのを待ちましょう。
説得ができれば、善意のドリームキラーは強力な「ドリームサポーター」になってくれます。
夢の実現に向けて励ましてくれたり、経済的な援助をしてくれたりして、後押ししてくれる欠かせない存在になるのです。
3-3.自分が自分のドリームキラーになっている場合の対処法
実はあなた自身が自分のドリームキラーとなっていることもよくあります。
例えば、大きな変化を伴う難しい挑戦であれば、当然のように自分でも不安になります。さらにドリームキラーから否定的な言葉を聞くと余計に不安は募るでしょう。
- お前には無理だ
- そんな才能はお前にはない
- 絶対に失敗するに決まっている
と周囲の人や特に自分をよく知っている人に言われると、どんどんセルフイメージは低下していきます。
セルフイメージが低下し過ぎて「自分には無理だ」「自分には才能がない」と思い込むようになると、自分が自分のドリームキラーになってしまいます。
そうして自分で自分の可能性を潰すことになってしまうのです。
それを阻止するためにも、前向きな言葉を自分に発し続けましょう。
- 自分ならばできる
- 失敗は成功のもとだ
- 継続して努力していけば叶う
こうしたことを自分自身を言い聞かせることが大切です。
もちろん中途半端な夢であれば、少しの挫折で諦めることになりますから「その夢が本物なのかどうか」、冷静になってしっかりと考えてみましょう。
誰もが反対するような壮大な夢でも構いません。「想像するだけでワクワクする」ような「心の底からやりたい」と願うことであれば、その夢に向かっていくことで、あらゆる行動がその影響を受けていきます。
また、実際に成功した人やその夢を実現した人に接したり、話を聞くことも効果的です。
そういった相手に夢を話してもドリームキラーにはならないでしょう。むしろ、夢を実現するためにどう歩んで行けばいいのか、アドバイスしてくれるはずです。
「自分に自信がない…」そんな人は以下の記事を見ていただくことをおすすめします。きっとあなたの役に立つはずです。
・セルフイメージを高めることはあなたの人生を変えることである
・自信がないと悩んでいる方に見て欲しい絶対に自信をつけるための方法
・アファメーションで願いを実現させる方法と実践するときの注意点
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【動画で解説】ドリームキラーへの対処方法について
ここまででドリームキラーへの対処方法について解説してきましたが、動画ではさらに踏み込んだ内容で対処法を紹介していますので、ぜひご覧ください。
自分が本気で夢を実現したいと考えているのであれば、ドリームキラーの対処は必要不可欠になります。善意からのドリームキラーを味方につける努力を惜しまず、そして何より自分自身を奮い立たせるような工夫をしていってください。
ドリームキラーに負けてはいけません。たった一度の人生なのです。ドリームキラーに夢を壊されることなく、ぜひ前向きに夢の実現に向って、悔いのない人生を歩んでいきましょう。