使えない部下に悩む上司に読んでほしい明日から使えるタイプ別対処法

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「部下が使えなくて困っている」と悩んでいる上司や指導者も多いかと思います。

やる気が全く見られなかったり、繰り返し注意しても同じ失敗をしたりと、「手に負えない!」と感じている人もいるかもしれませんね。

しかし、いくら使えないからといって仕事をさせない訳にはいきません。そのため、正しく対処をすることで部下を成長させ、仕事を任せられるようにしなければいけません。

そこでこの記事では、使えない部下の正しい対処方法について、部下のタイプ別に解説します。部下の指導にお悩みの方、ぜひ参考にしてください。


1.使えない部下の特徴と対処方法

一口に使えないといっても、「やる気がない人」や「仕事が遅い人」など、いろんなタイプがあります。

もちろん、部下のタイプによってあなたがすべきことは違います。

例えば、やる気はあるのに仕事が遅い部下に、「もっとやる気を出せ!」と叱っても仕事は早く終わりません。ひどい場合は、やる気まで失ってしまう可能性もあります。

そのため、使えない部下を正しく対処するためには、タイプ別に対策を考える必要があります。

そこで以下では、使えない部下の特徴別に対処方法を見ていきたいと思います。

使えない部下の特徴としては以下のようなタイプがあげられます。

  • やる気が見られない
  • 同じ失敗ばかりする
  • 仕事が遅い
  • ネガティブな性格
  • 社会常識がない
  • 報連相をしない
  • 協調性がない

以下ではこれらのタイプについてそれぞれ対処法を解説していきます。あなたが悩んでいる部下のタイプについて該当するものがあれば参考にしてみてください。

1-1.やる気が見られない

使えない部下で最も対処が難しいのは、やる気がない場合です。

なぜなら、部下のやる気がない原因は、仕事が楽しくなかったり、健康に問題があったりとさまざまな要因が考えられるからです。

しかし多くの場合、本人もやる気が出ない原因を自覚していません。

そのため、「やる気を出せ!」といっても、どうすればいいのか分からず、やる気は出ないままになってしまいます。

対処方法

このようにやる気が見られない場合は、どのようなときに部下はモチベーションが高くなるのかを知るのが大切です。

例えば、あなたの書類整理とミーティングでは、どちらの方がやる気が見られるでしょうか?
また、営業で外回りをするのと資料作成をするのでは、どちらが好きそうですか?

本当に小さな違いかもしれませんが、こうした仕事内容によって少なからず取り組む姿勢が違うはずです。

もし、「書類整理よりミーティングの方がまだ楽しそう」と分かったなら、部下はコミュニケーションが好きなのかもしれません。それが分かれば、次は周りの人とコミュニケーションを取れる仕事を任せます。

また、「営業よりも資料作成が好きそうだ」と分かれば、人とのコミュニケーションよりもコツコツと一人で頑張れる仕事が向いているのかもしれません。

このように、モチベーションの波を観察しながら仕事を任せて行くことで、少しずつやる気をアップさせることが可能です。

そのためには、とにかく様々な種類の仕事を任せてみて観察することが大切です。

もし、部下のやる気が見られないと悩んでいるなら、まずは「モチベーションの源泉」を探すことから始めてみてください。

1-2.同じ失敗ばかりする

何度説明しても同じ失敗ばかりするのも悩ましいものですよね。指導するのを諦めたくなることもあるかもしれません。

部下が同じ失敗ばかりするとき、「部下が覚える努力をしていない!」と思ってしまいがちです。

しかし実際には、部下は仕事内容を正しく理解していないことが原因の場合もあります。そのため、部下がしっかりと仕事内容を理解し、覚えるために工夫するのが大切です。

対処方法

何度も同じミスをする部下には、次の2つの対策を取りましょう。

  • 指示内容の確認
  • 指示内容のメモを促す

まずは、正しく指示した内容が伝わっているかを確認することが重要です。

もし、指示内容をきちんと理解できていなければ、何度やっても同じ失敗してしまいます。

部下が正しく理解しているかを確認するためには、「指示内容を自分の言葉で説明して見て」と聞いて見たり、実際の手続きをロールプレイングさせて見ましょう。

このように部下にアウトプットさせることにより、正しく理解できているかを確認することができます。

さらに、正しく理解できていた場合は忘れないうちにメモを取らせることも大切です。

できれば、正しい仕事のやり方がわかった直後にメモを取ってもらうようにしましょう。「後でメモを」となると、伝えた情報が部下の中で歪曲してしまい、間違った情報をメモしてしまうかもしれません。そうすると同じミスをまたしてしまいます。

記憶が新鮮な状態でメモを取り、その情報を見返すことで同じような失敗をする可能性を低くできますので、指示内容の確認と併せて行うようにしましょう。

1-3.仕事が遅い

  • 数日前にお願いした仕事がまだ終わってない
  • いつまでも同じ仕事をしている

このように部下の仕事が遅いときはどうすれば良いのでしょうか。

仕事が遅い人は、次の2パターンに分かれます

  1. 効率アップの方法がわからない
  2. 配性な人

それぞれで対処方法が異なりますので、以下で見ていきましょう。

効率アップの方法がわからない部下の場合

仕事のスピードをアップさせるには、「どの流れでタスクをこなせば、最も効率が良いか」を自分で分析する必要があります。

しかし、仕事が遅い人はどの順番で作業すれば効率が良くなるのか分からないことがあります。

このような部下には、「効率よくやって」と言っても「どのようにすれば効率よくできるのか」分からないことが多いです。 特に経験が浅い部下の場合、何が効率がいいのかもわからない場合があります。

そのため、あなたが思う効率良い順番を詳しく教えてあげましょう。そうすれば部下は効率の良い方法を理解し、仕事を早く終えることができます。

しかし、それでも仕事のスピードがアップしない場合、次に説明する2つ目の理由が考えられます。

心配性な部下の場合

基本的に慎重な人や神経質な人、失敗するのが苦手な人に多いと言えます。これらの人は、「失敗したらどうしよう」「完璧な状態にしなければ」と思い、何度も確認作業などをしているため仕事が遅くなります。

これらの人は、チェックする作業などはとても力を発揮します。一方で、無理にスピードを求めると過度なストレスがかかってしまいます。

心配性な部下の場合、チーム内の役割分担を見直してスピードの遅さをカバーするのが良いです。

もし、どうしてもその人にスピードアップをさせなければならないときは、「スピードアップの練習をしていきたいこと。多少のミスを多めに見ること。」を伝えておきましょう。

心配性な人たちは、注意されたり失望されるのを恐れて慎重に仕事をしています。

そのため「スピードをアップさせて、かつミスは少なく」と言われるとどうしてもやりきれない気持ちになってしまいます。

そのような事態を避けるためにも、「スピードの代わりに質を犠牲にしてもいい」ということをあらかじめ伝えておいてあげるのが大切です。

1-4.ネガティブな性格

どのような提案をしてもネガティブな反論しか言わない部下に困っている上司の方もいるかと思います。

「このアイデアいけると思うんだけどどう思う?」と発言者がやる気満々になっているのに、「それは、無理でしょ」と、否定的な言葉で返されるとアイデアが盛り上がらなくなったりチーム全体の雰囲気が悪くなってしまいます。

ただ、性格というのは長年の経験に基づいて形成されたものなので、すぐに変えるのは困難です。このような場合は、次のことを試してみてください。

対象方法

どのような時もネガティブな発言しか言わない部下には、「あなたは、このプロジェクト(仕事)を成功させるためにどうしたい?」と聞くようにしましょう。

ポイントは、自分の意見を言ってもらうということです。

このように聞かれると、ネガティブな部下でもどのようにすれば良いのかを強制的に考えなければならなくなります。

その結果、「ネガティブな発言はしないで」と注意することなく、発言を前向きにすることができるので、とても効果的です。

1-5.社会常識がない

特に新社会人を部下に持つと、「こんな常識も知らないのか!」と思うことがあるかもしれません。

常識というのは、挨拶や返事をしない、話し方が学生気分である、といった「社会人としての振る舞いの常識」と経済や社会の常識といった「知識の常識」の2つがあります。

前者はもちろんですが、後者も仕事の内容によってはお客様と話す上で知っておかないと仕事に支障が出る場合もあるかもしれないので、必ず身につけておきたいところです。

ただ、社会に出た経験が少ない人が常識を知らないのはある意味で当然です。

あなたも新人のことは常識がなかったけれど少しずつ身につけていったはずです。

対処方法

常識のない部下には教育して身につけてもらうように工夫することが大切です。

まず、先輩や上司への態度や接し方に常識がない場合は、しつこく注意してあげるようにしましょう。

「その言い方は、相手を不快にさせるからやめた方がいいよ。こういうときは、〇〇と言った方がいいかな」など、部下が発言した直後に訂正してあげると部下は改善できるようになります。

このときもポイントは「直後」に指導することです。後で言ってしまうと、「なんで今さら?」と部下が感じてしまい、素直に受け入れられない可能性があります。

また、部下に経済や社会など常識を身につけてもらうためには、新聞やニュースアプリを通して情報に触れる時間を作るようにしましょう。

他にも、毎日朝礼で時事ニュースを共有する時間を作るなどの工夫をすれば、みるみる社会常識を身につけてもらうことができます。

なによりも会社でその知識について触れられるような時間を作るということが大切なのです。

1-6.報連相をしない

上司としてこの「報連相をしない」部下というのは非常に困るのではないでしょうか。

実は、報連相をしない部下は「どのタイミングで報連相すれば良いのか」をわかっていない場合がほとんどです。

「この作業順番、これであってたっけ。こんなことで相談してもいいのかな?」と考えた結果、相談しないという人は少なからずいます。

例えば、メール1通1通に対して「受信したことを連絡して、メール本文を相談して、送信したことを報告する」なんてことをしていては、手間でしかありません。

一方、プロジェクトの方向性に関わる意思決定を、報連相なく勝手にやられると「それは、相談すべきだろ」と思ってしまうはずです。

対処方法

部下に報連相をしてもらうためには、どのような時に報連相をすべきなのかきっちりと決めておくことが重要です。

報連相をさせるべきタイミングとしては基本的には以下のときです。

  • 誰かから何かを伝えられたとき
  • 解決策の知らない問題が生じたとき
  • 何かを決めなければならないとき

具体的には次のようなルールを決めておくと良いでしょう。

・仕事のやり方で100%正しいといえないときは相談する
・初めて取り組む仕事は提出や契約する前に相談する

また、それでもうまくいかない場合は「最初はメールの受信など、細かいことも相談すること。私がもうこれは連絡不要といったものについては、次回から連絡不要」といった細かいルールを作っても良いでしょう。

とにかく部下が「どのタイミングで報連相をすべきか」を明確にするようにすることがポイントです。

1-7.協調性がない

最後に協調性がない部下の場合について見ていきましょう。

チームでの仕事が残っているのに、一人だけ先に帰宅してしまったり、チームメイトのことを見下したような態度をとる部下は、一刻も早く何とかしたいと思いますよね。

このような部下は「自分には能力がある 。教えるのが手間だ」と考えていることがあり、「自分一人で仕事をした方が早い」と思っていることが多いといえます。

そのため、そもそもチームプレーが大切であると言われても納得しません。しかし、全く対処方法がないわけではありません。

対処方法

このような部下には、リーダー経験をさせてみましょう。

プロジェクトのリーダーになれば、仕事量や責任が多くなりとても1人では片付けられなくなります。そのため、どうしても仲間に頼る必要が出てきます。

一度リーダーを経験すれば、チームワークの大切さを自覚することも多いので協調性がない人には思い切ってリーダーを任せてみることが効果的です。

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2.どうしても改善されないときにすべきこと

どのような対策をしてみても、全く変化が見られない場合もあります。

もし、できることを全てやっても部下が使えないと思う場合は「重要な仕事を任せない」ようにしましょう。

重要な仕事を任せないということは、部下の成長を諦めるということに他なりません。

しかし、自分に部下の面倒を見る時間がなかったり、何をしてもダメだった場合は、後から大きな問題が発生しては遅いのです。そうした事態を避けるためにも重要な仕事はなるべく任せないようにすることが良いでしょう。

また、1年以上指導したにも関わらずどうしても改善されない場合などは、そもそもその仕事内容が向いていない可能性があります。

そのような場合、部下にとっても別の仕事を探した方が良いこともあるので、重要な仕事を任せてミスをしてお互いに悪い思いをするよりも、任せない方が良いです。
もし関係が良好であれば、話し合いで全く必要な素質が違う仕事を任せたり、転職を促すという方法も考えられます。

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まとめ

使えない部下についてタイプ別に対処方法について解説しました。

部下が使えないと感じる理由はさまざまだと思います。もし、「なんとかしたい!」と思うのであれば、具体的に部下はどこがダメなのか、どうなれば良いのかをしっかり考えることが大切です。

その上で、今回紹介したような対策を行うことで使えない部下から優秀な部下へ成長させることができるでしょう。

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