自己重要感について知り、思考や行動を変える方法

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もしあなたが「自分には何も価値がない」という思いが強くなって、やる気がなくなっているのであれば、それは「自己重要感」が低下しているからかもしれません。

他にも

  • すぐに周囲と自分を比較して、自分が劣っていると感じる
  • ネガティブなイメージしかわかず、新しいことにチャレンジできない
  • 何かあるとすぐに自分自身を責めてしまう
  • 相手を中傷しないと気が済まない

こうした考えを持っている人も自己重要感が影響している可能性が高いです。

しかし、そうした状況であっても他人との関わり方や言動を工夫することで自己重要感を高め、抱えている問題を和らぐことは可能です。

今回はあなたの思考や行動に影響を与えている自己重要感とはどのようなものか、また、どうすれば自己重要感を高められるのかについてお伝えしていきます。


1.自己重要感とは何か?自己肯定感との違いは?

自己重要感とは、「自分は重要な存在である」という自己認識です。
それは同時に「自分が重要な存在であることを周囲に認めてもらいたい」という承認の欲求でもあります。

人は誰もが「自分は価値のある存在である」ということを認めてもらいたいのです。

たとえば、あなたがお店に行って何か商品を購入する際や、サービスを受ける際に、店員が他の人に対してよりも親切な対応をしてくれたり、特別に値引きしてくれるとどう思うでしょうか?

「自分だけ特別扱いされている」と感じますよね。
そうすると、あなたの「自己重要感」を満たしてくれるのでそのお店を利用したくなります。

似たような言葉に「自己肯定感」というものがあります。意味合いもかなり似ており、線引きは微妙です。

ただ、自己重要感が「周囲の評価」「地位や名誉」「他人よりも優れた能力」といった要素が含まれるのに対し、自己肯定感は「どんな自分であれ価値がある」という自己認識であり、自己肯定感は周囲の評価や社会的立場の影響を受けないという違いがあります。

・自己重要感→自分だけでなく他人の評価も含まれる
・自己肯定感→自分だけの評価

ですので、自己重要感が高いからといって、自己肯定感も高いとは限らないでしょう。

他人との比較や他人からの評価で自己重要感が高いだけで、それを失えば自分には価値がないと落ち込んでしまうのであれば、自己肯定感は低いということになります。

※自己肯定感については下記の記事で詳しく解説していますので、自己肯定感について詳しく知りたい方はご覧ください。
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2.自己重要感があなたに与える影響

2-1.自己重要感が高いとどうなるのか?

自分は重要な存在だという思いが強いのであれば、自己重要感は高い状態です。これはその人の言動にどのような影響を及ぼすのでしょうか?

【自己重要感が高い人の言動】

・自信を持っていて堂々としている
・成功するイメージを持って、積極的に新しいことにもチャレンジできる
・相手を尊重したコミュニケーションができる
・相手の長所を素直に認めることができる

自己重要感が高いと、こうした意識や言動になるため自然とポジティブに行動でき、周囲にもポジティブな影響を与えることができるのです。

ここでポイントになるのは、相手の自己重要感を満たしているからこそ、自分の自己重要感も満たされているということです。

だからこそ自己重要感が高い人は、自然と周囲に良い影響を与えることができているのです。

2-2.自己重要感が低いとどうなるのか

一方、自己重要感が低いということは、自分は重要な存在ではないという思いが強い状態です。これには環境が大きく作用していると考えられます。

例えば、幼少期から両親から

「おまえには才能がない」
「おまえは何もできない」

という言葉を投げかけられ続ければ、当然にように自己重要感は低くなります。

また、大人になってからも、会社の上司に「役立たず」「会社のお荷物」と否定され続けていけば、やはり自分には価値がないという思いが強くなり、自己重要感は低くなってしまいます。

【自己重要感が低い人の言動】

・自信がなく、積極性に欠ける
・失敗すると、とにかく自分を責めて追い詰めてしまう
・周囲の目を気にする
・相手を見下したり、傷つける発言をする

自己重要感が低いとどうしてもネガティブな言動が目立つようになります。
ここでポイントになるのは、相手の価値を下げることで、自分の価値を高めようという言動に繋がる可能性が高いということでしょう。

つまり相手を中傷したり、否定したりすることで自己重要感を満たそうとするのです。これは明らかに周囲にマイナスの効果を与えます。

しかもこういった方法で自己重要感を満たしても、根本的な解決にはなっていないので、すぐにまた自己重要感は低下し、相手を傷つける発言を繰り返すことになります。

近年社会問題となっている「パワハラ」の原因のひとつとも考えられます。自己重要感が低いと、自分を攻撃したり、他人に攻撃的になるためどんどん状況が悪化していきます。早い段階で根本的な対処が必要でしょう。

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3.自己重要感を高める方法

3-1.他人を尊重する

それではどうすれば自分の自己重要感を高めることができるのでしょうか?

これについてはアメリカの作家で「人を動かす」の著者としても有名な「デール・カーネギー氏」の言葉が大きなヒントになってきます。

カーネギー氏は自己重要感について

他者を満たすと自分も満たされるが、他者を低下させると自分も低下する

このように述べています。
つまり相手の自己重要感を高めることで、自分の自己重要感も高めることができるのです。

例えばコミュニケーションにおいて、自分が価値ある存在であることを相手に示したいので、一方的に自分の能力の高さや自分の価値観、目標、経歴などを伝えても、信頼関係の構築は難しいでしょう。

信頼関係を構築するには相手を最優先で尊重し、相手の話をしっかりと受け止めることが土台になるからです。

相手を見つめて、うなずきながら、時には相手の話をかみしめながら繰り返すような話の聞き方を「傾聴」といいますが、こうして相手は自分が大切にされていると感じます。

自己重要感を満たしてくれる相手には好感を持ちますし、評価も上がりますので、傾聴によって相手の自己重要感だけでなく、お返しに自分の自己重要感も同時に高まっていくことになるのです。

3-2.ボランティア活動に参加する

オーストラリア出身の心理学者で、フロイトやユングと並び称されるアルフレッド・アドラー氏は、アドラー心理学の中で

自分が幸福だと思えるためには、誰かに貢献できていることが重要

だと述べています。

誰かというのは、個人的な相手でも構いませんし、地域や社会でも構いません。

社会に貢献していると実感できることで、自分は必要とされている存在なのだと思うことができ、それが承認の欲求を満たして幸福感に繋がっていきます。

自己重要感を高めていくうえで、誰かに貢献するという要素はとても重要です。

誰かに貢献するという方法の一つとして、ボランティア活動に参加するという方法があります。

普通に仕事をしていても、社会貢献のためというより、自分の生活費を稼ぐためという感覚が強いのであれば、試してみる価値はあるでしょう。

ボランティア活動は自分の利益のためではなく、利他の行動であり、誰かのために貢献できているという思いを強く持つことができるからです。
結果として、自分には価値があるという思いから、自己重要感を高めることができます。

3-3.感謝する気持ちを大切にする

他人と自分を比較することで自己重要感が低下していることも考えられます。
そうした場合、「他人は他人、自分は自分」と割り切ることが大切なのですが、言うは易く行うは難しです。

どうしても周囲の目は気になるでしょうし、他人と自分を比べてしまう癖を直すことは困難かと思います。

そのため、他人のことよりも、今の自分に注目する習慣づけが重要になります。
このとき、ただ自分を見つめるだけではなく、「感謝の気持ち」を持つことで、他人と自分を比較することが少なくなり、より今の自分に注目することができます。

「今の自分」「今の自分の環境」に感謝することで、他人と自分を比較して失望したり、落ち込むことも少なくなります。

最初は自分や他人を否定しまうことばかりが頭に浮かんでくるかもしれません。やや無理矢理言い聞かせるような形式になってしまうかもしれませんが、最初は仕方がありません。

【感謝の気持ちの例】

・妻に美味しい食事を作ってもらっているから健康でいられるという家族への感謝。
・一生懸命頑張っている仲間がいるから、自分も頑張れるという仲間への感謝。
・安全な国に生まれたのだから平和に生活できているという環境への感謝。
・困難ばかりなのに必死に耐えている自分自信への感謝。

最初の頃は感謝の理由を探すことがたいへんかもしれませんが、意識していくと、どんどん見つけられるようになります。
気づいたらノートに記しておくことなどするとより効果的でしょう。

3-4.自己重要感を低下させる問題を解決する

ただし、自分ではどうにもできないような、自己重要感を低下させる問題もあります。

これは、たとえば

・上司のパワハラ
・指導者からの過度の罵倒や叱咤
・親からの虐待
・周囲からのいじめ

といったものです。

「おまえは無能だ」と毎日のように言われ続ければ、自己重要感を高めることなど難しくて当然です。
これは自分だけでは解決できないので、然るべき相手に相談するべきでしょう。

会社であれば相談部署が設置されているかもしれませんし、さらに上の上司に相談するという方法もあります。
親の言動が問題であるならば学校に相談し、学校の先生や同級生の言動に問題があるのならば親に相談するのもひとつの方法です。

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自己重要感についてまとめ

自己重要感を高めるためには、なんといっても他人や周囲との良好な人間関係の構築が大切です。そのためにはまず、相手の自己重要感を満たすことを優先し、行動してみてください。

相手の自己重要感が満たされていくと、自分の自己重要感も高まっていきます。
相手を中傷して一時的に自己重要感を高めても根本的な解決にはなりませんので注意しましょう。

誰か自己重要感を高めてくれと受け身で待っているのではなく、自分から誰かの自己重要感を高める行動に移すことが重要になります。

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