「自分はいざというときにメンタルが弱い!」
なので不安やプレッシャーよって実力が発揮できなかったり、成果を出せないという問題を抱えている人は少なくないでしょう。
しかし、「自分はメンタルが弱いから無理」だと諦める必要はありません。
メンタルの強さや弱さは後天的なものなので、「メンタルトレーニング」を行っていくことによって、筋肉のように鍛えていくことができます。
今回は、最大に成果を出すためのメンタルコントロールのためのトレーニング方法について詳しくお伝えしていきます。
この記事の目次
1. メンタルコントロールとは?
人は誰でも重要な場面になればなるほどプレッシャーを感じるものです。
例えばビジネスシーンで、大切なプレゼンテーションがあったとします。
成功すれば会社にとって大きな利益になりますし、自分自身のキャリアアップに繋がります。
力が入るのは当然のことでしょう。
「失敗すればたいへんなことになる…」という不安も込み上げてきます。
ここで重要になるのが「自分のメンタルをどうコントロールするのか」ということです。
「自分なら成功できる」と自信を持って臨むことができるのか、
「自分にはきっと無理だ」と不安に押しつぶされてしまうのか、
どちらのマインドを持つかによって発揮できるパフォーマンスは変わってき、当然結果も変わってきます。
つまりメンタルコントロールとは、不安や怖れといったネガティブな心理状態を、望んでいる成果を出せるというポジティブな心理状態に自分で切り替えることができることをいいます。
メンタルコントロールができれば、あなたの望む結果を手にいれることが手に入りやすくなるといえるでしょう。
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2.メンタルコントロールができる人とできない人の特徴
ネガティブな心理状態よりも、ポジティブな心理状態の方が成果は出しやすいことは、誰もがわかっていることですが、実際にそれができるかどうかは別問題です。
メンタルコントロールができる人もいれば、重要性がわかっていてもどうしてもメンタルコントロールができない人がいます。
メンタルコントロールができるようになるためには、それぞれの違いを知ることが大切です。
2-1. メンタルコントロールができる人の特徴
メンタルコントロールができる人は「本番に強い」といえますが、どのような特徴があるのでしょうか?
それは過去に成功した体験があったり、困難を乗り越えた経験があり、自信を持っているということでしょう。
そのため、いざ本番で不安を感じても、成功するイメージを強く持つことで克服することができるのです。
2-2.メンタルコントロールができない人の特徴
一方、ポジティブな心理状態に切り替えた方がいいとわかっているのにできない人には、どのような特徴があるのでしょうか?
メンタルコントロールができない人は以下のような特徴があげられます。
- 成功体験が少ない
- トラウマになるほどの失敗をしたことがある
- 自己否定感が強い
- マイナス思考になりがち
こうした経験や思考によってどうしても失敗のイメージが強くなってしまいます。
メンタルコントロールがうまくできずにメンタルが弱い状態だと、さらに失敗を重ねて自信を失ったり、睡眠障害やパニック障害、自律神経失調症やうつ病などの病気にもかかりやすいので注意が必要です。
メンタルが弱いと身体の免疫力が低下することがわかっています。そのため健康面においても支障をきたす可能性が高いのです。
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3. メンタルコントロールのトレーニング方法
それではメンタルコントロールは、どうすれば鍛えることができるのでしょうか?
3-1.ゴールをイメージすることの重要性
メンタルコントロールには「イメージする力」が大きく影響しています。
メンタルが弱いとどうしても「失敗した自分」をイメージしがちな傾向にあります。
そのため、日頃から「理想の自分」をイメージする力をしっかり鍛えていくことが大切です。
理想とすべき将来の自分を、
- できる限り具体的に
- できるだけ詳細に
イメージしていきましょう。
脳はイメージと現実との区別がつかないと言われています。
どういうことかというと、
例えば、頭の中で梅干しを想像してみましょう。もしくは、梅干しを口の中にほうばっている自分を想像してみてください。
いかがでしょうか。実際に唾液が分泌されてきたのではないでしょうか?
このように、実際に起きていないことであるにも関わらず、脳はイメージを現実の体験として受け止めるのです。
人によって何が成功なのか、何が理想なのかは異なりますので、ビジネスシーンでもプライベートでも構いません。
自分にとって心からワクワクするような目標(ゴール)を立て、それを達成したイメージを毎日繰り返し行っていきます。
例えば以下のような内容を考えることでより具体的にイメージすることができるでしょう。
- 理想の自分とは具体的にどのような自分なのか
- それはいつまでに達成したいのか
- 達成した時に「どんな光景が見えるのか」をイメージ
- 達成した時に「どんな賞賛の声が聞こえるのか」をイメージ
- 達成した時に「自分はどんなポーズをしているのか」をイメージ
- 達成した時に「どんな気持ちになるのか」をイメージ
例えば、次のようなイメージをします。
35歳までにコンサルタントとして社内で売上1位を目指す。信頼できる部下たちと祝杯をあげている光景や、そんな部下たちと抱き合って歓喜の声をあげている自分の姿、努力の尊さや諦めないことの大切さを感じている。
といった感じです。
これを毎日5分以上、リラックスした状態で行います。大切なことは続けることです。
そうすることで少しずつ自信が高まり、重要な場面になってもポジティブなイメージで臨めることを実感するでしょう。
3-2.肯定的な言葉を自分に投げかける
もしかしたらあなたは過去のネガティブな体験や経験が、自分の潜在意識(無意識)に刻まれてしまい、自己否定に繋がっているかもしれません。
そして、「自分には無理だ!」という「思い込み」を引き起こしてしまうのです。
こうした思い込みがある場合、その否定的な潜在意識を書き換える必要があります。
潜在意識をポジティブなものに上書きするには、「アファメーション」という方法があります。
アファメーションとはルー・タイス博士によって開発されました。
プロ野球で活躍するイチロー選手や、プロサッカーで活躍する本田選手などが行っていたことで有名ですが、世界中の成果をあげている人物は当たり前のように取り入れています。
「できない」と思っていると当然できるようにはなりません。
そこで、「自分にはできる」というような肯定的な言葉によって思考を変えていくのです。
アファメーションは「肯定的宣言」と訳されますが、その名の通り自分に対して「私は今、目標に向かって進んでいる」というような肯定的な言葉をかけることをいいます。
アファーメーションを行うポイントは以下のようなものがあります。
- 理想の自分を紙に書き出す
- 宣言は肯定的で簡潔な内容にして、必ず毎日鏡に向い、自分の目を見て繰り返す
- 「今は~だが、いずれは~なる」のように、今を否定するような内容は避ける
- 「私は~」から始める
- 現在進行形で、「私は今、~である」「私は今、~の途中にいる」といった表現を用いる
- まったくイメージの湧かない誇大妄想は避ける
こうしたポイントがなぜ重要なのか知りたい、より効果を求めたいという方はアファメーションで願いを実現させる方法と実践するときの注意点の記事をぜひ参考にしてみてください。
3-3.理想とする人物をモデリングする
「成功するイメージを高める」のは、成功した経験がないとなかなか難しいかもしれません。
そうして場合、いっそのこと成功者の真似をするという方法があります。
これは、「モデリング」と呼ばれているものです。
モデリングは、心理学用語で「観察学習」と言われるように、実際に目標を達成した人や、成果を出した人を徹底的に「真似」をすることです。 これにより驚くほど効率的に目標に近づくことができるのです。
「他人の真似をするなんて恥ずかしい」「オリジナルでなければ成功できない」と考えている人も多いかもしれませんが、それは誤った思い込みです。
実は、モデリングは早く確実に目標を達成するための方法でもあるのです。
2012年のロンドン・オリンピックで金メダルを取った、男子体操の内村航平選手も、モデリングをうまく活用していたエピソードがあります。
彼が14歳のとき、ある選手が「コバチ」という、とても難しい技をしている映像を見ていました。それを彼は、何度も何度もくり返し見ました。 そのイメージが消えないうちに、実際に試してみたところ、今まで1度も練習をしたことがない「コバチ」ができたのです。
このように、自分が理想とするようなゴールに到達している人の
- 言動
- 仕草
- そのときの感情
- 価値観
といったところまで想像し、徹底的に真似をします。
もし職場でパフォーマンスを上げたいと考えているのであれば、理想の上司や先輩をモデリングすると良いでしょう。
モデリングしたい人がいないのであれば、別にドラマの主役などテレビに登場している有名人でも構いません。
実際にモデリングすると、今までいかに自分のやり方や考え方に固執していたかに気がつきます。
そうした思い込みを見直し、新しい視野を得ることができるのがモデリングの特徴といえます。
理想の人を演じることで、不安ばかりを考えるようなネガティブな思考を切り離し、ポジティブな思考に切り替えられるのです。
こうしてメンタルコントロールしていくことで、自分も成功できるというイメージを持ちやすくなり、自信を持って行動できるようになるのです。
3-4.集中力を高めるマインドフルネス瞑想
パフォーマンスを発揮するには雑念を捨て、ひとつのことに集中できる心理状態を作り上げることも重要です。
「集中すれば力を発揮できる」という自信は、ネガティブな思考をポジティブな思考に切り替えやすくします。
「集中力を上げ、パフォーマンスを上げたい!」という人が取り入れたいのは、Googleやインテルなどの大企業の他、アメリカ海軍や国防省までが採り入れている「マインドフルネス瞑想」です。瞑想といっても宗教的な要素は一切ありません。
ポイントはリラックスしながら行うことと、呼吸に集中することです。マインドフルネス瞑想の方法としては以下のようなものがあります。
- 立ちながらでも、座りながら、寝転がりながらでも構わないのでリラックスする
- 呼吸は複式呼吸で、4カウントで鼻から吸い、7カウントで止め、8カウントで口から息を吐く
- とにかく他のことを考えず、自分の呼吸だけに集中する。
- 10分間ほどで構わないので、毎日繰り返す
マインドフルネスは「こうしなければならない」というものはありません。
自分がやりやすいと思う方法で実践してみてください。
マインドフルネスを行うことは四六時中頭の中を駆け巡っているネガティブな思考から解放されることになります。そうすると、ストレスが軽減することができますので、ストレスによって乱れていた自律神経も回復します。
そして集中力がアップするので、ベストパフォーマンスを発揮しやすくなるのです。
コーヒーを飲むよりも高い集中力を維持することができ、成果を出しやすくなります。
マインドフルネスについては有名企業も行うマインドフルネスの驚くべき効果と具体的な方法についても参考にしてみてください。
3-5.マイナスの思い込みを改善する方法
実は「自分はプレッシャーに弱い」という思い込みによって、マイナス思考になっているだけの場合もあります。
マイナスの思い込みを改善する方法の一つとして、マイナスの出来事をプラスに見るという、まったく逆の視点から物事を見ることのが良いでしょう。
例えば誰でも重要な場面では、緊張しますしプレッシャーも感じます。
こうした場合、「だからこそ失敗する可能性が高まる」「だから自分は失敗する」という発想は、マイナスの思い込みです。
実は、「緊張し、プレッシャーを感じるからこそ集中力が増し、パフォーマンスが発揮できる」という側面もあるのです。
いずれも状況や出来事は同じです。
しかし、考え方次第でこれほどまでにメンタルの状態が変わってくるのです。
マイナスの思い込みが強いなと感じたら、このように逆の方向から見て考えてみましょう。
そもそも「失敗することは恥ずかしいこと」という考え方もマイナスの思い込みです。
「失敗するからこそ新しい気づきを得ることができ、成功に近づくことができる」という見方もあります。
このように考えることは「リフレーミング」といいます。
他の活用方法やポイントを知りたい方はリフレーミングを使ってあなたの人生をもっとポジティブにする方法をご覧ください。
ちなみに、発明王エジソンは次のように言っています。
私は失敗したのではない。1万通りのうまくいかない方法を見つけただけだ
偉人たちの名言には、マイナスの思い込みを改善するヒントがたくさんあります。こうしたものも参考にしていくのもとても効果的です。
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まとめ
例え成功体験が少なく、なかなか自信が持てなくても、ゴールや成功した自分を具体的で詳細にイメージすることなどで、メンタルコントロールができるようになっていきます。
メンタルコントロールはトレーニングで鍛えられるのです。
メンタルコントロールが上達すれば、イメージした自分にふさわしい思考や感情、行動を自然と実践することができます。マイナス思考を上手く転換し、プラス思考に転じるようになって、ぜひパフォーマンスを発揮できるようになってください。