残念な上司にならないために!初めて部下の育成をする人が知っておくべき全知識

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上司にとって部下の指導はとても大切な仕事の一つです。

部下を上手に育成することができれば、チーム全体の生産性が上がり、あなたの評価もぐんぐん高まることになります。

一方で、部下の育成に失敗すると、部下に尊敬されないばかりか、部下を成長させることもできず、仕事がうまく回らなくなってしまいます。

部下の育成に悩んでいる方に向け、この記事では部下を育成するために必要な姿勢や、育成方法について詳しく解説します。

ここで紹介する内容を実行すれば、部下の指導に悩んでいるあなたも上手に部下を指導することがでできるようになります。


1. 上司に求められる姿勢とは

まず、部下を指導する上で大切にしなければならないのは「部下と向き合う姿勢」です。テクニックも大切ですが、まずはこの「姿勢」を身につけなければなりません。

部下は上司なら誰でも無条件に従うわけではありません。

尊敬できるような上司についていく人は多くても、全く尊敬できない上司についていく人はいませんよね。

そのため、あなたが部下を指導するときは、少なくても次の3つの姿勢を忘れないようにしましょう。

  • 前向きな姿勢
  • 相手の立場になること
  • 粘り強く向き合う姿勢

それぞれ詳しく説明します。

1-1. 前向きな姿勢

基本的にどのようなときも前向きな姿勢を心がけましょう。

「自分はダメなやつだ。。なぜ失敗したんだろう。。」と失敗を後ろ向きに捉える上司よりも、「誰にでも失敗はある。どうすれば、成功させられるだろうか!」とポジティブに捉える上司の方が、安心感がありますよね。

仕事をしていると、上司であっても失敗はするものです。

しかし、部下の前で悲観的になったり、他人の愚痴を言ったりしていると、「この人、大丈夫かな。自分も影で悪く言われているんじゃ。。」と思われてしまいます。

部下の信頼を失わないためにも、常に前向きな姿勢を貫くことを意識しましょう。「原因の追及よりも、解決策を探すことを大切にする」のがポイントです。

1-2.相手の立場になること

次に、どのようなときも相手の立場になって考える姿勢を忘れてはいけません。

意外とやってしまいがちですが、「昔の俺もできたんだから部下もできるはず」と思って指導すると、必ずと言って良いほど失敗してしまいます。

なぜなら、あなたが昔に成功した時とは環境が変わっていますし、あなたと部下の強みも違うからです。

そのため、「俺ができたから部下もできる」といった「自分本位」の考えは改めるべきです。

自分や他の人と比較せず、相手の気持ちや状況を尊重して接する姿勢が望まれます。

1-3.粘り強い姿勢

最後に、部下を指導するときは粘り強く成長を見守るようにしましょう。

人を変えるのは簡単なことではありません。

あなたも子供の頃、何度も親に注意されても治らなかったことがあるのではないでしょうか。

これまでとは違うことを覚える難しさは、子供も大人も変わりません。

  • 言ったことを何度も間違える
  • 指示したことを聞かない

と言うようなトラブルは必ずと言って良いほど発生します。

もし、あなたがこのようなことで悩んでいるのであれば、以下の具体的な対処方法を参考にしてみてください。

言ったことを何度も間違える場合の対処方法

同じことを何度言っても間違える部下がいて悩んでいる。そのような場合、解決策は間違えなくなるまで指導するしかありません。

「3回も注意したのに間違えるのは、人の話を聞いていないからだ!」と怒りたくなる気持ちはわかります。

しかし、「大人の発達障害」のように物覚えが悪いケースも考えられます。そのため、怒るよりも部下が間違わないように工夫するのが大切です。

例えば、

  • いつも書類で間違えるポイントに付箋で注意書きをしておく
  • 仕事が終わった後に、チェックするべきリストを渡す
  • よく間違える作業は、定着するまで一緒に行う

など、大変ですが、あなたの工夫次第で部下のミスを減らすことができますので粘り強く指導を続けてください。

指示したことを聞かない時の対処方法

また、指示したことを聞かず自分流でやってしまうケースには、満足するまで失敗させるか、過去の重大な失敗のトラブルについて話して聞かせるようにしましょう。

理想的なのは、満足するまで失敗させること。何度失敗しても上手くできなければ、あなたの指示通りにした方が良いと判断できるようになります。

しかし、人命などの重大なトラブルにかかわることは、そう悠長なことも言ってられません。

このような場合は、「過去、自分流でやって失敗した結果、こういった結末をたどった人がいる」と言った内容を伝えましょう。

指示した内容を聞かない部下は、仕事を適当にしているわけではありません。自分なりに考えて効率が良い方法を探したいだけなのです。

だからこそ、粘り強く見守る姿勢を取るのが大切です。

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2. 部下の具体的な指導方法3ステップ

ここからは、具体的な育成方法について解説します。

行き当たりばったりに指導をしていると、部下は思った通りに育ってくれません。そこで、しっかりと体系立てて指導することが重要になります。

具体的には、次の3つのステップで指導するようにしましょう。

  • ステップ1.計画を立てる
  • ステップ2.環境を整える
  • ステップ3.部下とコミュニケーションをとる

それぞれ順番に説明していきます。

ステップ1.計画を立てる

まず、部下をどのように育成するのかを計画を立てましょう。

・どのようなスキルを身につけて欲しいのか
・いつまでにどうなっていて欲しいのか
・どのような役職につけるのか
・これからどのような経験を積ませるべきなのか

こうしたことを踏まえて、あなたが育成することで部下がどのようになるのかを具体化していきます。

ステップ2.成長しやすい環境を整える

部下の育成についての計画を立てることができれたら、次は成長しやすい環境を用意しましょう。

人は環境に依存する生き物です。どれだけ意思が強い人も環境によって挫折しまうことがあるため、部下が成長しやすい環境を作っておくことが大切なのです。

具体的に整えるべきなのは、次の3つです。

(1) コミュニケーション方法を決める
(2) 指導役を決める
(3) 情報共有の方法を決める

それぞれ詳しく説明していきます。

(1) コミュニケーション方法を決める

まず、コミュニケーション方法を決めておきましょう。

基本的に部下にとって、上司に質問するのは結構なハードルがあります。「自分で考えろ!と怒られたらどうしよう。。」と悩んで聞けない人も少なくありません。

そこで、「お昼休みに、紙に聞きたいポイントを整理した上で質問するように」などコミュニケーションの取り方を決めておくことが重要です

このようにルールを作っておけば、部下が仕事をしやすくなります。

(2) 指導役を決める

次にメインの指導役を決めておくのも大切です。

「A上司が言っていたことと、B上司が言っていたことが違う」といったことはよくあります。しかし、こうしたことは、部下にとっては相当なストレスとなります。

そうした事態を防ぐために、「あなたの指導役はAさん。Aさんの意見を最優先して」といったように誰が指導役かを明確にし、社内で共有しておくようにしましょう。

 (3) 情報共有の方法を決める

最後に、情報共有についてもルールを決めておきましょう。

  • 毎日業務内容を報告するのか
  • 新しいことに取り組むときの情報共有の仕方
  • やったことあることの情報共有の仕方

こうしたことを決めておくことで、無駄なミスの発生を防ぐことができます。

ステップ3.部下とコミュニケーションをとる

計画に従って環境を整えたら、積極的にコミュニケーションをとるようにしましょう。

部下は上司とのコミュニケーションの中で育っていくため、積極的にコミュニケーションを取るは特に大切です。

コミュニケーションを取る際は次の3つには注意しておきましょう。

・期待を伝える
・進捗を確認する
・改善する

それぞれどのようにしていけば良いか詳しく解説します。

(1) 期待を伝える

まず、部下を指導するときは常に相手に期待していることを伝えるようにしましょう。

  • お前には、リーダーになってもらいたいと思っている
  • 最初は難しいかもしれないが、絶対にお前は達成できると思っている

このように、相手に対して期待していることを伝えれば、部下は自分に求められていることをはっきりと自覚できます。

また、期待されていることが分かれば、自然とモチベーションも上がるので成長しやすくなるでしょう。

(2) 進捗を確認する

部下に仕事を任せた場合、任せきりというのはよくありません。定期的に進捗を確認するのが大切です。
上司が進捗を確認しないと、仕事への取り組みも甘くなってしまい、仕事の質も下がってしまいます。

  • 部下はどの程度成長できているのか
  • 部下の成長を妨げているものはないか
  • 部下が悩んでいることはないか

こうしたことを確認した上で、必要な部分を改善していくようにしましょう。

(3) 改善する

部下とコミュニケーションを取る中で、次のようなトラブルが発生することがあります。

  • 部下が仕事にやりがいを感じていない
  • 仕事の進捗が悪く部下が困っている
  • 部下の仕事を完遂できずに悩んでいる
  • 部下が孤立している

このような場合は、上司であるあなたが、「どのようにすれば、満足に働ける?」と部下とコミュニケーションをとりながら1つ1つ改善していくのが大切です。

場合によっては、「指導したことを部下が何度も失敗する」「部下が指示を聞かない」というトラブルが発生する可能性もあります。

このように、部下に問題があるときは「1-3.粘り強い姿勢」で解説したように粘り強く対応するのが大切。部下はすぐに成長してくれないものなので、粘り強く待ちましょう。

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3. 部下のモチベーションを高める3つのポイント

ここまでは、部下を育成するための基本的なステップを解説しました。先ほど説明したステップで育成に励めば、部下は必ずあなたの期待に応えてくれるでしょう。

しかし、ときには部下が壁にぶつかって、やる気をなくしてしまうことがあります。モチベーションの低下を防ぐためには、次の3つのポイントを抑えておきましょう。

ポイント1.褒めて伸ばす

まず、褒めて伸ばすことを意識しましょう。

ダメなことを指摘され続けると、誰でも気持ちが萎えてしまいます。よっぽど、危険なことをしたときは例外ですが、基本的には良い行動を褒めることが大切です。

「褒めてばかりでは、甘く育つ」と思うかもしれませんが、それは間違いです。

もちろん、部下が過ちを犯した場合は、注意する必要はあります。

しかし、叱ったり怒ったりばかりだと、部下は「怒られないようになるべく行動しないようにしよう」と思ってしまいます。

これでは、全く成長できなくなってしまうので、大事になることでなければチャレンジしたことを褒めるようにしましょう。

ポイント2.理由を明らかにして注意する

もし、部下に注意する必要があるときは、理由を明らかにしてください。

「お前のやり方は間違っている!こうやれって言っただろ!」と言われると、なぜ間違っているのかがわからないため部下は納得ができません。

場合によっては「こっちの方が早く仕事が終わるのに、わかってないな」と思われてしまうこともあります。そして、これにより、あなたが尊敬されなくなってしまいます。

そのため、部下を注意するときは必ず「なぜダメなのか」という理由をしっかり伝えることが大切です。

ポイント3.自発性を育む

最後に、部下が自主的に動けるように、考える機会を与えるようにしてください。これができるようになると、新しい問題が発生したときでも自分で考えて行動できる人材に育ちます。

そのためには、部下に考えさせたり、行動させるのが大切です。

「言ったことだけやっていればいい!」という姿勢だと自発性を奪ってしまう恐れがあるので注意が必要です。

部下の失敗を快く受け入れるような環境と心構えを持つことが大切です。

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4.部下を指導するときに絶対にやってはいけないこと

最後に、部下を育成するときに絶対にやってはいけない3つのことを紹介します。

これをやってしまうと、部下はあなたのことを尊敬しなくなり、どんどん関係が悪化してしまいます

部下に臨む成長を期待するなら、次の3つは絶対にしないように注意しましょう。

  • 価値観や方法の押し付け
  • 贔屓をする
  • 責任を押し付ける

だいたい想像がつくかと思いますが、詳しく説明していきます。

4-1.価値観や方法の押し付け

知らず知らずのうちにやってしまうのが、価値観や方法の押し付けです。

部下は上司が教わったことを実践する上で「こうやったら上手くいくかもしれない。試してみよう」と創意工夫をします。

上司からすると「そのやり方は失敗する」と分かってなら、アドバイスしてあげたいですよね。

しかし、そのように「こっちのやり方が正しい。まずは私の言う通りにしろ」と言ってしまうと、部下の自発性を損なってしまいます。

価値観も同じです。「仕事とはこういうものだ」と押し付けられると反発したくなってしまいます。

なので、どのようなときも部下の価値観や方法を尊重し見守ることが大切です。正しいことを知っているからといって押し付けるようなことはしないようにしましょう。

4-2.贔屓をする

部下によって贔屓するのは絶対に避けましょう。

上司も人間ですから、頑張ってる部下や自分を好いてくれている部下を特別扱いしたくなるのは、ある意味自然です。

しかし、もしあなたの部下が複数いるなら、特別扱いは厳禁。部下の中で「〇〇上司は、△△部下に甘いよね」と言う評判ができてしまうと、何をしてもそのような色眼鏡で見られてしまいます。

これはチームの部下を育成する上では、とても重大なデメリットになってしまうので、贔屓をするのは絶対に避けてください。

4-3.責任を押し付ける

最後に、責任の押し付けは絶対に避けるようにしましょう。一大プロジェクトに失敗したからといって、「それは△△部下がミスしたせいです」と報告するのはもってのほか。

理想的なのは、部下のミスは全て自分のミスだと思うようにすること。

「なぜ、できなかったんだ!」と責めるのではなく、「なぜ、あの子はできなかったんだろう。私に何かできることはあったのかな?」と自分の責任を追求するようにしてください。

自分の責任として捉えるのが大切な理由は、人は非難されると反発したくなってしまうからです。その結果、相手の責任を追及すると話を聞いてもらえなくなる可能性があります。

だからこそ、相手を責めるのではなく「あの子が失敗した理由は自分にある」と捉えて、自分の行動を帰るのが大切なのです。

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まとめ

部下を育成する方法や注意点を解説しました。

特に重要なのは、記事の前半で解説した以下の3つの姿勢です。

  • 前向きな姿勢
  • 相手の立場になること
  • 粘り強く向き合う姿勢

これらを意識すれば、多少育成がおぼつかなくても部下の尊敬を失うことはありません。

初めて部下を育成する人は何から手をつけたら良いかわからないかもしれません。そのようなときは、今回紹介したように、「まず計画を立て、育ちやすい環境を作り、コミュニケーションをとる」ことから始めてみてください。

また、育成する上で、価値観や責任を押し付けたり、贔屓をするのは致命的なミスになってしまうので十分に注意しましょう。

部下の育成は一筋縄では行きません。粘り強く成長を見守ることが重要です。

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