あなたがこの記事を見ているということは以下のようなことに悩んでいるのではないでしょうか?
「最近、気持ちがモヤモヤしている」
「なんだか新しいことを始めたり人付き合いが面倒だなと感じる」
「朝起きると気分が重い」
「理由はわからないが、不安な感じがする」
生活を送るのが困難ではないものの、こうした悩みを持っている方は自己肯定感が今は低い状態かもしれません。
自己肯定感が高いと「毎日が楽しい」「幸せを感じる」といったように、前向きな日々を過ごすことができます。
一方、自己肯定感が低くなると「自分はだめだと感じる」「気持ちが塞ぎ気味になる」といった状態になります。
実際に日本人の自己肯定感は世界で見ても相当低い傾向にあります。
「自分はだめな人間だと思うことがある」という質問に対して、日本人の72.5%が「とてもそう思う」「まあそう思う」と回答。
これは同じ質問に対する答え、中国(56.4%)、アメリカ(45.1%)、 韓国(35.2%)と比べと突出して高い割合です。
自己肯定感を高めることは、人生の質を大きく左右します。
人間関係や学業、仕事など人生においてきっと良い方向に向かっていくはずです。
自己肯定感は大人になってからも、自分の工夫と努力によって高めることができます。
「もう自分を変えることはできない」と感じている方には、ぜひ読んでいただきたい記事となっております。
この記事の目次
1. 自己肯定感とは?
1-1. ありのままの自分を大事に思える感情
自己肯定感とは何でしょうか?
もちろん自分を肯定することですが、そのために他人よりも優れていることを証明しなければいけないという話ではありません。
- 私は足が速いから凄い
- 私は自己主張が上手いから凄い
- 私は一流大学に合格したから凄い
- 私は年収が1億円あるから凄い
といったものではないということです。それは単純に「自尊心が高い」という状況です
自己肯定感は、能力がどれほど高いのか、性格はどうなのかといったことには左右されません。
また、誤解されやすいのですが、自信にあふれポジティブな状態であるというものでもありません。
自己肯定感はその名の通り、「自己」を「肯定」することです。
それは、あなたがどんな能力であっても、どんな性格であったとしても、「そんなありのままの自分を認めて受け入れ、大事に感じることができる」ことなのです。
ただし、能力が高かったり、優れた結果を出した経験のある人は、自然と自己肯定感が高い傾向にあります。
逆に能力が低かったり、失敗ばかりを繰り返していると、自然に自己肯定感が低くなる傾向があります。
ありのままの自分を認めて受け入れ、大事に感じることができるということは、こうした
- 自分はこういう能力が低いんだ
- 自分はこういう場面でなかなか自分を出すことができない
という思いすらも受け入れて、そんな自分を大切に感じるということになります。
自己肯定感は状況や環境の影響を受けやすいですが、意識してコントロールすることによって自己肯定感を高めることは可能です。
1-2. 自己肯定感が高い人の特徴
自己肯定感の高い人の最大の特徴は、「物事を前向きに受け止めることができる」という点でしょう。
例えば、新しい人との出会いによって、さらに自分の人生が豊かになるというイメージを持つことができます。そのため、人間関係の構築に積極的で、友人に恵まれています。
また、新しいチャレンジは自分を高める絶好にチャンスだと感じることができ、仮に失敗したとしても、成功に向けて失敗から学ぶことができます。
そのため、挫折からの立ち直りが早く、粘り強く頑張れます。
「努力すれば、自分は成果に結びつけることがきっとできる」という思いが根底にありますので、余計な迷いがないのです。
自己肯定感が高い人は、環境に適応するのが速く、行動に移すことも迅速です。
だからこそ様々な分野や場面で活躍することができます。
さらに、自己肯定感が高い人は、物事を前向きに受け止めますので、相手や環境に対して素直に「感謝の気持ちを持つ」ことができます。
そしてポジティブな雰囲気を周囲に伝播していくことができ、より良い環境を作り出していきます。
このように、自己肯定感は自分だけでなく、周りにとっても良い影響を与えていくことができるのです。
ちなみに「世の中はすべて私の思い通りにいくんだ」「私の行っていることはすべて正しい」といった、行き過ぎた自己肯定感は、歪んだ状況を作り出すので注意が必要です。
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2. 自己肯定感が低い原因とその特徴
ここでは自己肯定感が低い原因について説明していきます。自己肯定感を高める上で知っておきたい内容ですので、ぜひお読みください。
2-1. 自己肯定感は幼い頃の環境の影響が大きな要因となる
自己肯定感は環境の影響を受けやすいですが、中でも「幼い頃からどのように育ってきたのか」ということが大きな要因となります。
ひとつは、「両親や兄弟・姉妹」といった身近な人間関係があげられます。
そのような身近な家族と頻繁にコミュニケーションがあり、褒められたり、承認された経験を積み重ねていくと、自己肯定感は高くなります。
逆に親との関係性が希薄だったり、目標ばかりを与えられ、承認されることがないような状況だと自己肯定感が低くなる傾向になります。
例えば学校のテストで95点をとっても、努力を褒められるようなことはなく、なぜ100点ではないのか、どうすれば100点になるのかといったことばかりを追求されるような状態です。
また、育児放棄や虐待などを受けてきた経験がある場合も、自己肯定感は低くなります。
存在を否定されて育ってきたために
- 自分はここにいてはいけない
- 自分は受け入れてもらえない
という思いが自然と沸き上がるようになっているのです。
同様に、学校でいじめを受けてきた経験があったり、異性から否定的なことを言われた経験があると、それがトラウマとなって「自分は弱く無力な存在だ」という思いが強くなります。
ここまで読んで当てはまることはありましたか?
このように、「認められることがない、否定されて」育ってきた場合、自己肯定感が低い傾向にありるのです。
2-2. 自己肯定感が低い人が持つ特徴とは
自己肯定感の低い人の特徴は、「物事を前向きに受け止めることが、なかなかできない」という点です。
その原因は、先ほど説明したように認められない・否定されてきたという経験から「自分に自信が持てない」ということがあげられます。
自信が持てないために、
といったように、何かを始めることに対し消極的になってしまいます。
人間関係においても
と否定的で、せっかく良好な関係を築けても
というネガティブな気持ちになるのです。
また、自己肯定感の高い人が、相手の言動や環境に感謝の気持ちを感じやすいのに対し、自己肯定感の低い人は、マイナスの部分に注目しやすい傾向があります。
「この人は自分に~してくれなかった」「この会社は私に~してくれなかった」というような被害者意識が高まり、憎しみや悲しみを感じやすいのも、自己肯定感の低い人の特徴です。
自己肯定感が低いと、状況をさらに悪化させやすく、失敗してもそこから何かを学ぶことより、諦めて逃げ出すことが多くなります。
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3. 自己肯定感を高める方法
自己肯定感を高めるためには
- ありのままの自分を受け入れ、ポジティブな方向に誘導する
- 小さな成功体験や感謝の気持ちを積み重ねる
といったことが大切です。
すぐに自分を変えることは難しいですが、毎日少しずつでもここで紹介することをやってみてください。
3-1.自分の思いを受け入れ、ポジティブな方向に誘導する
自己肯定感が低い状況で、周囲に合わせて頑張ろうとしても、いずれは限界をむかえてしまいます。
いくら「将来に希望を持って頑張ろう」「継続すれば必ず成果に繋がる」と言い聞かせたところで、自己肯定感が低い人にとって根本的な解決にはなりません。
自己肯定感を高めるうえで最も大切なことは、「素の自分から目を背けない」ことです。本当の自分を見つめ、それを否定することなく、まずは認めます。
例えば、人間関係が面倒で気疲れするのであれば、そう感じる自分を否定するのではなく、人間関係を面倒に感じて気疲れする自分を認めて受け入れます。
そして、「リフレーミング」という考え方を行うことでより効果的となります。
リフレミーングとは簡単にいうと「否定的な言葉を肯定的な言葉に変える」ことをいいます。
例えば、あなたが人前で何かを発表をするシーンを思い浮かべたときに、どちらの言葉で声をかけられたら「大丈夫」だと思いますか?
Bパターン:「失敗しないように気をつけてね」
きっとAパターンのほうがあなたはありのままの力を出すことができると思います。
Aパターンは「肯定的な言葉」であり、Bパターンは「否定的な言葉」です。
否定的な言葉は「失敗」をイメージさせてしまうため、必要以上に不安になったり恐れを感じてしまい逆効果になってしまうのです。
(子どもに飲み物を運んでもらうときに「こぼさないでね」ではなく「しっかり持ってね」と声をかけますよね?)
以下のように、これまで否定的だった言葉を肯定的な言葉に変えていってみましょう。
否定語 | 肯定語 |
---|---|
人の目が気になってしまう | 他人に対して配慮する |
うまくいかなかった | 成長のチャンスだ |
今日はついてなかったな | 明日は今日よりもいいになるはずだ |
失敗しないようにしなければ | 成功するように頑張ろう |
リフレーミングはこのように否定語を肯定語に変えるトレーニングです。
リフレーミングのコツは、「短所を長所として見る視点」です。
これはただのポジティブ思考とは異なります。あなたの短所を否定してするのではなく短所を受け入れて、長所として考えるのです。そしてそんな長所を持っている自分自身を応援してあげましょう。
私たちの思考の90%以上は「潜在意識(無意識)」によって行われています。
この潜在意識は生まれてから現在までの必要なことを全て記憶していると言われています。
この潜在意識の性質を考えると、普段使う言葉がいかに私たちの思考に影響を与えるかがわかります。
あなたが「うまくいかなかった」と考えてしまったら、その言葉が潜在意識に刻み込まれてしまい、知らずのうちに自己肯定感が下がってしまうのです。
一方、同じことが起こっても「成長のチャンスだ」と考えることで自己肯定感が高くなっていきます。
思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。
マザー・テレサのこの言葉は有名ですよね。
思考や言葉が私たちに与える影響というのはとても大きいものなのです。
3-2.小さな成功体験や感謝の気持ちを積み重ねる
自己肯定感が低い状態だと「今すぐ自己肯定感を高めたい!」とつい焦ってしまうかもしれません。
しかし、幼いころから培ってきた自己肯定感をいきなり大きく変えることはできません。
ポイントは「少しずつ」変えていくということです。
小さなことでいいので、毎日少しずつ成功体験を積み重ねていくことも、自己肯定感を高めていくことに効果があります。
例えば
- 毎日朝起きたら20分間ストレッチをする
- 朝出勤したら必ず机を拭く
- 資料をその日のうちに完成させる
といったことでも構いません。
成功体験と言っても、難しい課題を課す必要はないのです。
「やればできる」という実感を毎日少しずつ積み上げていくことが大切になります。
これはアメリカの心理学者バラス・スキナーが提唱した、心理学の世界で「スモールステップの原理」と呼ばれる考え方です。
小さな目標でも1つずつ達成していくことで「できた」というプラスの感情(報酬)を受け取ることができ、モチベーションがアップしていくのです。
また、自分や他人に対する感謝の気持ちを積み重ねていくことも効果的です。
自己肯定感が低いと、どうしてもネガティブな部分に注目しがちになります。ですので、
- 感謝したいことを毎日の日記に記録する
- よく頑張ったと自分自身を褒めてあげたいポイントを毎晩リスト化する
ことといったことを行うことで、ポジティブな方向に自然と自分の意識を向けやすくなります。
感謝の気持ちを持つことで、自分が承認されていることも同時に感じることができます。そうすると、人間関係も確実に良好な方向へと進んでいくでしょう。
この場合、「思う」だけではなく、実際に「口に出して言葉として伝える」「書いてみて言葉として残す」ということをするとさらに効果が大きくなります。
まとめ
自己肯定感が低い人は、自分を必要以上に追い込む傾向があり、状況をより苦しいものにしています。自信が持てないために、相手に対して過剰なまでに批判的になるケースもあります。
なぜそのような心理状態になるのか、理由がわからず苦しんでいる人も多くいます。理由がわかっても対処法が見つからずに困っている人もいるでしょう。
自己肯定感が低いのであれば、まずはそんな自分を認め、受け入れましょう。そしてゆっくりでいいので自己肯定感を高めていく工夫をしていくのです。
絶望しか見えなかった未来に必ず希望がみつかります。許せなかった自分自身を許せるようになります。この記事があなたを変えるきっかけになれば幸いです。