できる人は自己認識力が高い。低いことのデメリットと高め方も解説します

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仕事をしていて
「自分のパフォーマンスになぜか納得がいかない」
「職場の人間関係がなぜか上手くいかない」

こうした悩みを抱えているのであれば、もしかするとそれは、「自己認識力」が低いからかもしれません。

ビジネスにおいて最近頻繁に使用されるようになってきた、自己認識力とはいったいどのようなものなのでしょうか?
また、それを高めることはできるのでしょうか?

今回は、何を意識し、どう取り組んでいけば自己認識力を高めていけるのか、その方法についてお伝えしていきます。

1.自己認識力が高いと(低いと)どうなるのか?

1-1.自己認識力とは何なのか

まず、自己認識力とはどのような力なのか、見ていきましょう。

額面通りに受け止めると、「自分を分析する力」のことを指します。自分のことがどれだけよくわかっているのかということです。

そういうと、「自分のくらい分かっているよ!」という声が聞こえてきそうですが、そう簡単な話ではありません。

自己認識力について研究をしている組織心理学者のターシャ・ユーリック氏によると、自分は自己認識ができていると考えているビジネスパーソンは95%にものぼるそうです。
ただし、しっかりと調査していくと、正しく自己認識力ができている人は10%~15%しかいませんでした。

自己認識というのは、ただ自分を見つめればいいというわけではないからです。

自分を分析するというのは、大きく二通りに分けることができます。

1つ目は、自分の内面世界を観察することです。

内面世界には、「自分の価値観」「思考」「感情」「情熱」「願望」や、セルフイメージを形成する「短所」「長所」などがあり、これを「内面的自己認識」と呼んでいます。

2つ目は、自分自身で見る自分と「他人」が見る自分がどれだけ違うのかを把握することです。こちらは「外面的自己認識」と呼んでいます。

自己認識力

自己認識力が高い人は、この二通りの自己分析がバランス良くできており、逆に自己認識力が低い人はそれができていない状態だということがいえるでしょう。

1-2. 自己認識力が低いとどうなるのか

自己認識力には「内面的自己認識」と「外面的自己認識」に分けられるとお伝えしましたが、これらが低いとどうなるのか、見ていきましょう。

内面的自己認識力は高く、外面的自己認識力が低い場合

まず「内面的自己認識力は高いものの、外面的自己認識力が低い」場合ですが、こちらは頻繁に「内省」を行っているので、自分にはどのような能力があり、何を目標にしているのかが明確になっています。

しかし、他者からはどう見えるのかというように自分の見方を変えてみたり、他者の意見を採り入れることが苦手なために、成長や成果が限定的で、さらに人間関係が損なわれたりします。

外面的自己認識力は高く内面的自己認識力が低い場合

次に「外面的自己認識力は高いものの、内面的自己認識力が低い」場合ですが、こちらは他者からこう見られたい、こう見られているはずという意識が高い状態です。周囲からの視線や評判に敏感であるといえます。

ただ、周囲を意識し過ぎるあまりに、自分のことがおろそかになりがちで、自分の目標の達成や成功に繋がらないような行動を選択してしまう傾向があります。

内面的自己認識力も外面的自己認識力も低い場合

さらに「内面的自己認識力も、外面的自己認識力も低い」場合ですが、自分にはどのような能力があるのか、目標が何であるのか、周囲からどう評価されているのかがまったくわかっていない状態です。

認識と現実のギャップが大きいので、自分で思っているようなパフォーマンスが発揮できません。さらに周囲に耳を貸さずに自分本位のため、人間関係も行き詰まっていきます。

1-3. 自己認識力が高い人の特徴は?

では、内面的自己認識力も外面的自己認識力もバランス良く高いと、どのようなメリットがあるのでしょうか?

自己認識力が高い人は、自分にはどのような能力があり、何が目標なのかをしっかりと把握しています。さらに他者の見方や意見を重要視し、積極的に求めていくことができます。

自分自身への認識と、周囲や部下からの認識に差が少ないので、共感できる点が多く生まれ、信頼に繋がります。部下はそんなリーダーに高い満足を覚えることができるのです。

そのため、自己認識力が高い人は、とても良好な人間関係を構築することもできるわけです。

つまり自分自身を正しく認識しているというのは、マネジメントにとってとても重要な能力であり、コミュニケーション力や周囲や部下との関係構築、責任感や判断力、仕事上で発揮できるパフォーマンスに大きな影響を与えます。

もちろん会社の収益の向上に貢献できますので、昇進もしやすいですし、有能なリーダーとして活躍していくこともできます。

正しく自己認識できる人材は、これからの時代を切り拓いていくとても貴重な存在であるといえるでしょう。

2.自己認識力を高める方法

2-1.自己認識の妨げになるものを理解する

正しい自己認識の妨げになるもののひとつに、「謙虚過ぎる」点があげられます。これは日本人としての美徳でもありますが、孔子の言葉に表されているように「過ぎたるは猶及ばざるが如し」です。

謙虚過ぎると、自分の能力を過小評価してしまい、正しい認識はできなくなってしまいます。

逆に経営者や組織を統括する人の中には、その「豊富な経験と絶大な権力」が妨げとなって正しく自己認識できないケースがあります。これは謙虚過ぎる状態の真逆で、「過信が過ぎる」状態です。

経験を積んできたという自信が、自分の思い込みを正当化させてしまい、自分の視点ややり方を疑ったり、入念な下調べといった取り組みを排除してしまいます。

経験を積み地位が上がり、リーダーとしての権力が強くなると、周囲からの率直な意見が極端に減っていきます。それがまた一段と自分の技量や能力を過信させていくことに繋がるのです。

正しく自己認識するためには、謙虚過ぎてもいけませんし、プライドが高くなり過ぎてもいけないということになります。

2-2.厳しいフィードバックを求める姿勢

日本に平和な時代を築いた英雄のひとりである徳川家康の言葉に、「諫(いさ)めてくれる部下は、一番槍をする勇士よりも価値がある」というものがあります。

厳しい指摘やアドバイスは、わずらわしく感じるものかもしれませんが、それが本当にあなたのためを思っての言葉であればとても貴重なものなのです。

このように行動に対する他者の評価を「フィードバック」と呼びます。喜べるような評価のフィードバックもあれば、手厳しいフィードバックもありますが、相手が強い権力を持っている場合、キャリアを損なうリスクがありますので率直には伝えにくいものです。

こうして建設的なフィードバックが伝わらない状態が続くと、リーダーの自己認識力は低下していくことになります。
つまり、「どういう地位にいても常に周囲に対し、正当なフィードバックを求める姿勢」が重要です。

イタリアの世界的な芸術家であるレオナルド・ダ・ヴィンチにも「必要であればあるほど拒まれるものがある。それは忠告だ。それを余計に必要とする人、すなわち無知な人々からいやがられる」という言葉も残されています。

大切な指摘をしてくれる存在は重宝しなければなりません。

2-3.間違った内省の方法を理解する

自分自身と向き合うには「内省」が必要不可欠です。

孫子の言葉にある「彼を知り己を知れば百戦危うからず」の己を知ることです。そのためには自分を偽らず、あるがままの自分を受け止める必要があります。

自分にはどんな目標があり、自分がどんな感情を抱き、どんな行動をし、どんな成果を出しているのかということを常に見つめていかなければなりません。もちろん成功することもあれば失敗することもありますし、その要因となる長所や短所にも目を向けることになるでしょう。

しかし、内省をする人の多くが、逆に自己認識力が低くなり、充実した生活を送れていない傾向があります。
これは内省のやり方が間違っているために、どんどんネガティブな方向に向いてしまっているためです。

例えば職場で話をしていてとても嫌な気持になる相手がいたとします。

ここで、内省を行うことになるのですが、「なぜ自分は嫌な気持になるのだろうか?」「なぜ相手はこんな言動をするのだろうか?」という理由を追及していくと、非効率的な内省を繰り返していくことになりますし、真実がわからないので、考えた挙句だいたいの予測で答えをつけてしまうことになります。

なぜそういった気持になるのか、自分のことなのに満足な答えが出ない場合が多くあります。これには自分では気づかない潜在意識が影響しているからです。

それをあれこれ考え、悩んでいても、大切な目標を見失うだけです。このような自己分析を続けていくとうつになりやすいというリスクもあります。

自己認識をするために内省を行う場合は、「なぜ」を問わないことがポイントです。

2-4.何をすべきかを問う内省

嫌な気持になった理由は、過去の幼少期のトラウマが原因かもしれません。原因を追究して過去をさかのぼっても、自分ひとりの力ではその問題を解決できないかもしれません。

ですから過去ではなく、未来に向けて今の自分であれば「何ができるのか」を考えます。

「なぜ」を問わない代わりに、「何をすべきか」を追及するのです。

先程の例でお話すると、嫌だという自分の気持ちを受け止めつつも、原因をあれこれ考えないで、目標に近づくためにどうするのが最善かを考えます。生産的で、自分を成長させることのできる方法です。

例えば、その相手とはなるべくメールでのやり取りだけにして、もっとポジティブな職員と接する時間を増やしていくといった方法になります。

このように自分の感情や思考と向き合う内省ですが、原因ではなく、今の自分の環境や能力で問題を改善できる方法を考えていくことが、前向きな自己認識力の高め方になるのです。

まとめ

内面的自己認識力・外面的自己認識力を高めるには、どんなに経験を積もんでも、また、どんな地位に立とうとも、信頼できる人の意見やアドバイスにはしっかりと耳を傾けることが大切になります。フィードバックの機会をおろそかにしないことが重要です。

また、今後自分の何を変えていくことが、目標を達成するための最善の方法なのかを考えていくようにしていきましょう。

そうすることで周囲から信頼される重要なキーパーソンになることができます。ぜひ自己認識力を高めて、自分のパフォーマンスを発揮しつつ、周囲に良い影響を及ぼせる存在になってください。

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