毎年、年が明けると「今年の目標」を考える人は多いかと思います。
- 英語の勉強をする
- ダイエット・運動をする
- 貯金をする
- 資格を取る
- たくさん旅行に行く
など、人によって様々ですが、「今年も達成できなかったなぁ」と一年が終わることがほとんどです。
心理学者のリチャード・ワイズマン氏による調査では、新年に目標を立てた人のなんと88%は達成できなかったとしています。
つまり目標を立てても達成できるのは10%程度。そう聞くと「やはり目標達成は難しそうだなぁ」と感じるかもしれません。
しかし、目標が達成できないのは、「あなたの目標の立て方が間違っているから」に過ぎないのです。
この記事では、これまで目標を立てたものの挫折してきた方にぜひお伝えしたい、目標設定および目標達成の方法をお伝えします。
さらに、挫折しないための対策も解説しますので、これまでずっと目標を立てたのに達成できなかった人はぜひご覧ください。
この記事の目次
1.本当に達成したい目標でないと絶対達成できない
あなたが新年に立てた目標は「本当に」達成したい目標でしょうか?
冒頭であげた「英語を勉強したい」「ダイエットをしたい」といったものは多くの方が掲げがちな目標ですが、きっとそうした方はこれまでも同じ目標を立ててきたはずです。
しかし、これまで達成できなかった理由は、「できればいいなぁ」という理想レベルの目標だからです。
- 英語が話せたらいいなぁ
- 5kg痩せたらいいなぁ
- 資格が取れたらいいなぁ
このような「できればいいなぁ」というレベルでは確実に挫折してしまいます。
なぜなら、人間には元の状態に戻ろうとするホメオスタシス(恒常性)というものが働くため、結局いつもの状態になってしまうのです。
安定は私たちの遠い祖先が危険を回避し、生き延びるためには重要な要素なものでした。
そのため、逆に大きな挑戦や大きな変化は、安定を揺るがし命を危険にさらすことになるのです。
なので、何かを始めようとすることは「大きな変化」であるため、身体が拒否をするのです。
そうすると、
- 今日は忙しかった
- 付き合いでお酒を飲んだ
- 気が乗らない
このような「言い訳」をすることで自分を正当化し、結局やらずに終わってしまいます。
人は放っておくと元の状態に戻ろうとします。それは仕方のないことなのです。
だからこそ、「本当に」達成したい目標を設定しないと挫折してしまうのです。
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2.目標達成をしたあなたにはどんな未来が待っていますか?
人は強制力がないとモチベーションを上げることは難しい生き物です。
例えば、
- 会社から資格を取らないと減給すると言われている
- 昇進するためにはTOEICの点数が必要だ
- 借金が1000万円ある
- 病院で絶対に減量するように注意された
このように、「やならければならない」という状態になれば人は頑張れるものです。
きっと、わざわざ目標を立てなくてもモチベーションを上げなくても、死ぬ気で頑張れるはずです。
しかし、そうではなく、自分が望むものを手に入れるという目標は強制力がないため、なかなかモチベーションが上がらないものです。
たとえ、あなたが「本当に」達成したい目標であっても、忙しさなどから、ついやらない理由を探すことになるでしょう。
そうならないためにぜひ考えていただきたいことは、
目標達成したあなたはどんな未来が待っているか
ということです。
「目標を達成することで、あなたの人生はどう変わるか」と置き換えてもいいかもしれません。
冒頭に上げた
- 英語の勉強をする
- ダイエットをする
- 資格を取る
というありがちな目標ですが、もう少し先の未来まで想像し、目標達成をしたらどれほど未来や人生が変わるのかを真剣に考えてみてください。
- 英語の勉強をし、2年後に大学院留学して専門分野を学ぶ
- 痩せることでこれまで諦めていた服を着て自信を持って街を歩く
- 資格を取って来年転職し、その業界で活躍する
このように、将来の自分を「リアルに」イメージしましょう。
脳は想像と現実を区別することができません。
今、頭の中に梅干しのイメージを思い浮かべてみてください。きっと唾液が出てくるのを感じるのではないでしょうか。
実際に梅干しを見たり食べたりしていないのに、私たちの身体は反応してしまうのです。
同様に、未来の自分をリアルに想像することは、脳はそれは現実ととらえます。
そうすると、「今達成していない状態がおかしい」と認識し、それに向けて行動を起こすという特性があるのです。
目標を達成した未来を想像し、ワクワクできたら良い目標です。その気持ちを持ち続けていることはモチベーションを保つためには非常に大切だからです。
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3.目標はSMARTに!
目標はなんとなく設定しては絶対に達成できません。
ここではジョージ・T・ドラン博士の提唱した「SMARTの法則」をご紹介します。
SMARTの法則自体は非常に有名なのでご存知の方も多いかもしれませんが、目標を立てる上で重要なポイントを抑えているためぜひ活用してください。
SMARTとは以下の略です。
- Specific(目標が具体的か)
- Measurable(設定した目標は測定可能か)
- Achievable(現実的に達成可能か)
- Result-oriented(達成したい成果に基づいた目標であるか)
- Time-Related(期限が設定されているか)
例えば、「英語の勉強をする」といった目標の場合、SMARTの法則に当てはめると次のようになります。
- Specific(目標が具体的か)→TOEIC800点
- Measurable(設定した目標は測定可能か)→今450点なのを800点にするので測定可能
- Achievable(現実的に達成可能か)→それくらいであれば可能である
- Result-oriented(達成したい成果に基づいた目標であるか?)→昇進のために必要である
- Time-Related(期限が設定されているか)→今年の12月までに
目標は具体的であればあるほど、今何をすべきかが明確になり行動に落とし込めるので良いです。
「今年こそはTOEIC800点取れればいいなぁ」
こんな目標は今すぐ変えるようにしてください!
また、達成されるかわからない目標はモチベーションも上がりません。
「すでに目標を立てた」という方はぜひSMARTな目標になっているかチェックしてみてください。
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4.挫折しないよう、できないときの対策を考えておこう
目標を達成した未来をリアルに想像でき、ワクワクしても、SMARTの法則で具体的に落とし込んでも、必ず気持ちが落ちてしまうときがきます。
↓
今日はお酒が残ってるからやめておこう
↓
しばらく忙しいからできなくても仕方ないかな
このように、一度できないタイミングがあると、そのまま挫折してしまうことがあります。
そうならないためにも対策をしておく必要があります。
一流のスポーツ選手はメンタルが強いと言われますが、実はメンタルが落ちた時の対策をしっかりとしているだけなのです。
ですので、あなたも必ずできないときに何をするのかという「対策」を明確に決めておくべきです。
例えば、できなくなる原因として
- 今日は疲れた
- やる気が出ない
- 風邪を引いた
- 突然の残業、飲み会
といったものが考えられます。
こうしたケースへの対策として
- 少しだけやる
- 翌日にやる
- 特別な日だと決める
という3つの方法があります。
1.少しだけやる
例えば、1日1時間勉強をしようと決めている場合、予定していたものを少しだけやる(例えば30分だけやるなど)ようにします。
「少しだけやればいいや」と決めておけば行動するのが楽になるだけでなく、「できなかった」と後悔することもなくなります。
2.翌日にやる
先ほどの例で1日1時間勉強をしようというような場合、翌日に倍の時間勉強するといった対策をします。
その際、あらかじめ翌日のスケジュールを空けておくようにしておくことがポイントです。
3.特別な日だと決める
その日は全くやらない、というのも1つの手です。
後で「できなかった」と思うよりも自分を許すことができます。
ただし、全くやらないことは目標に向かって進むことにはならないので、できれば1か2を選ぶことをおすすめします。
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5.まとめ
間違った目標では達成することは難しくなります。
この記事を参考に一度作った目標を見直してみましょう。
また、できなかったときの対策まで考えておくことで、確実に目標達成に近づくことができます。
目標設定および達成の方法については絶対に達成できる目標設定の方法と大切なコツ【具体例つき】でも詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。