タレントマネジメントとは?目的を知り効果的に進める方法

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少子高齢化社会の影響で従業員の平均年齢が上がってきたり、新卒採用した若手が3年以内に退職をしたり、若手不足の状況に陥って、頭を抱える人事の方も多いことでしょう。

しかしタレントマネジメントを実施することで、そのような危機的状況からも脱することが可能です。今回はタレントマネジメントを失敗せずに進めるための方法をご紹介します。

1.タレントマネジメントとは?

そもそもタレントマネジメントとはどのような意味かご存知でしょうか。
タレントとは「才能・素質・技量」を意味する言葉で、社員が持っている資質にフォーカスを当てたマネジメント方法を指します。

所属する社員1人1人にどのようなスキルがあるのか、きちんと把握できているでしょうか?
すべての社員にはそれぞれ得意とする分野や専門知識、技能や才能などがあります。

その能力面を把握し、業務面で最大限のパフォーマンスが発揮されるように、部署を異動させたり、チームを組ませたりすることで、生産性の向上などに期待が持てます。このような戦略的な人材配置が可能になるマネジメント法がタレントマネジメントです。

2.タレントマネジメントが求められる背景

タレントマネジメントはもともと1990年代にアメリカで生まれた理論の1つでしたが、当時の日本は年功序列で安定雇用が保証されていた時代であったこともあり、浸透することもありませんでした。

しかし現代では、入社してから1つの会社で永遠に働くという考え方や年功序列なども死語になりつつあります。
人材の流動性も高くなり、会社との価値観や労働環境などが合致しない場合の転職を希望する方も増えています。

特に若年層を中心に、労働に対する価値観が多様化しています。出世やキャリアアップを会社内で目指すのではなく、フリーランスで好きを仕事にする働き方、複数の仕事を並行して抱える複業や副業の働き方なども生まれています。

さらに少子高齢化が急速的に進み、労働人口そのものが減少しています。人口そのものが減ることで、すでにいる社員を活用することが不可欠になりました。

そこですでに勤めている社員の能力や才能、技能や知識などを最大限発揮させ、成果の最大化や人材の流出の食い止めなどを行う必要があることから、タレントマネジメントを取り入れる会社が増えつつあるのです。

3.失敗しないタレントマネジメントの進め方

3-1.目的を明確にする

失敗せずにタレントマネジメントを行う上で重要なことは3つあります。そのうちの1つが「目的を明確にする」ことです。会社内でタレントマネジメントを実施する目的な何でしょうか。

目的を明らかにしないまま導入すると、効果が振るわないどころか、今までの人材配置の方法と変わる可能性も生じるため、現場で混乱を招きかねません。まずは導入する目的に明らかにすることです。

タレントマネジメントを実施する会社で多い目的が「次世代のリーダーの育成」や「生産性の向上」、「離職率の低下」などです。それぞれの目的に応じて、社内で整えるべき環境や準備課題が異なります。

たとえば、次世代のリーダーの育成のためにタレントマネジメントを実施するのならば、指導者の選別や候補となる次世代のリーダーの抽出も必要です。
最も適切なポジションに配置するだけでなく、その環境で最大限の能力を発揮するための仕事の与え方や指導者のかかわり方などを事前に整えることも必要になるでしょう。

また、「生産性の向上」が目的ならば、対象はすべての社員になる可能性も濃厚です。その場合には、特に生産性を上げたい部署やプロジェクトがあるのなら、どのような資質や経験、技能や知識が必要なのかをあらかじめ把握することが必要です。

「離職率の低下」であっても対象者がすべての社員になります。適材適所の配置によって、社員一人ひとりの負担の少ない働き方やかかわり方を目指すことになります。
事前準備として、各部署や企画に必要な資質のあぶり出しや適性のある性格傾向などの明確化も伴うでしょう。

このように、タレントマネジメントを効果的に進めていくためにはまずは目的を明確にすることが重要となります。

3-2.部門ごとの協力体制を整える

2つ目は「部門ごとの協力体制を整える」ことです。

会社内で共通した評価方針を導入し、実施できていれば良いのですが、部門ごとに評価の方法や基準が異なる場合もあるでしょう。あるいは上司ごとに評価の基準があいまいであったりするケースもあるかもしれません。
その場合には、各社員の能力や資質を適切な把握ができず、共有化が叶いません。

部門ごとの人材の評価シートやデータ類を「一律基準」に変えましょう。新しく基準を設けたり、統一基準を設けたりすることで、一律把握が可能となり、客観的に評価を見つめることができます。

導入に当たっては、各部門のリーダーやマネジメント職は新たに「面談」や「実務の把握」などが必要となり、負担が増えます。
さらに部門ごとの連携体制や情報共有システムの導入も必要でしょう。その意味でリーダーやマネジメント層の理解を促すことが大切です。

もし十分に理解が得られない場合には、表面的なデータのみが抽出されたり、本来の目的を実施できない可能性も浮上します。たとえ時間はかかったとしても、説得をし、理解を促すことが肝心です。

3-3.わかりやすく明確な技量や才能の把握法

3つ目は「わかりやすく明確な技量や才能の把握法」です。

リーダーやマネジメント職が肌感覚で把握した場合には「主観」が強く、正しい評価とは言えません。具体的な評価の指標を定め、各部門に手渡す必要があります。
そのためには各部門の内容や技術についても熟知しているもしくは強い連携体制が不可欠です。

才能や資質の把握法においては、一律基準を設けるために「エニアグラム」の導入がおすすめです。エニアグラムは古代ギリシャで生まれた心理学の理論の1つです。エニアは9を、グラムは図形を意味します。

20世紀ごろに米国スタンダード大学の心理学者が約10万人を対象にした検証において、すべての1つが必ず1つのタイプに分類され、その比率は約9等分で等しくなったとされています。

したがって、エニアグラムの心理テストを実施することで、各タイプごとに得意とする作業や適職、長所や短所、陥りやすい思考の罠などをあらかじめ把握することができます。

部門ごとに適しているタイプを配置することでパフォーマンスが上昇するだけでなく、社員自体も能力を発揮できることで負荷を少なく働くことができます。

しかしながら、注意点上げるとするならば同じタイプばかりを1つの部門やプロジェクトに集中しすぎると共通する弱点を併せ持ったメンバーのため、緊急事態のときに弱い特性もあります。

その部分も併せて複数のタイプを1つの部門に用意しつつ、もっともパフォーマンスが上がるタイプを多めに配置するなどの工夫が求められます。

4.まとめ

高齢化が進む現代社会において、すでに勤めている社員の能力を最大限発揮した人材配置は、リソースを活用しきる上でも大切なことです。

タレントマネジメントを実施するに当たっては、各部門の連携体制を整えたり、わかりやすく明確な技量や才能の把握法を取り入れなくてはならなかったりなど、準備や課題も多くなります。1つずつ課題をクリアさせ、目的を成し遂げられるように努めましょう。

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